福士蒼汰、インスタの“意味深投稿”語る 初のダークヒーロー役「憧れる部分はある」<「DIVER―特殊潜入班―」インタビュー>
9月22日スタートのカンテレ・フジテレビ系新ドラマ『DIVER―特殊潜入班―』(毎週火曜よる9時~ ※初回15分拡大)で主演を務める俳優の福士蒼汰(ふくし・そうた/27)が、モデルプレスのインタビューに応じた。初の“ダークヒーロー”を演じる福士の想いとは――。
福士蒼汰主演「DIVER―特殊潜入班―」
今作は、集英社が発行するコミック雑誌「グランドジャンプ」で連載していた人気漫画「DIVER―組対潜入班―」(作・大沢俊太郎)が原作。福士演じる主人公の黒沢兵悟は、かつては警察も手を焼くほど巧妙な手口を考え出す犯罪者だったが、その異常に高いIQ・判断力・身体能力が認められ、秘密裏に結成された「潜入捜査チーム(通称D班)」の一員となる。
その仕事は街金や詐欺集団など、“悪の組織に潜入して情報や証拠をつかみにいく”ともすれば命を落としかねない特殊捜査。しかし兵悟は危険も顧みず、悪の根源を駆逐するためには手段を選ばず、時に暴力的に、時に冷徹に、犯罪者に立ち向かっていく。
D班に所属し、黒沢とぶつかっていくライバル的存在・佐根村将を野村周平、D班の班長・伊達直哉を安藤政信、D班を結成した兵庫県警本部長・阿久津洋子をりょうが演じる。
福士蒼汰「善の中に悪はあるし、悪の中に善もある」
主演が発表された際、兵悟のイメージを「ただの黒ではない“漆黒”のような闇のイメージを強く感じている」と語っていた福士だが、その理由について「悪を悪で制す、という話なので、もともと黒い色を何色で染められるんだろうと考えたときに、漆だったら染められそうだなと感覚的に思いました。兵悟はただの悪というよりは、背負っている過去が嘆きであり憂いであるような気がして、漆の水分やテカりがそういうイメージと繋がると思い、“漆黒”という表現にしました。お芝居への落とし込みとしては、内部から闇を葬るという感覚に僕は近くて、相手の悪の内側に潜入して内側から爆破するイメージで毎回演じています」と具体的に伝えた。兵悟が、潜入先では別の人間になるという点が、役を演じる俳優本来と近いものがある。役を通しての様々な役どころのスイッチの切り替えに対して、福士はどう捉えているのか。
「1話では街金のメンバーの中に入り込み、2話では大学に入り込むのですが、そのときはまったく違う作品を撮っているような感覚でお芝居をしています。視聴者の方が見たときに、1話だとヤクザや任侠もの、2話だと大学生の青春ラブストーリーだと思われてもいいくらいリアルに潜入していて、僕自身もそういうふうに演じたほうが面白くなるのかなと感じています。二重人格や多重人格に近いイメージです。役での切り替えの部分は、監督ととても深く話し合いました。どこで素の兵悟になり、どこで潜入先の顔になるのか、そこが曖昧になると、視聴者の方も『今のはどっちなんだろう』とわからなくなって、話に入り込めなくなってしまうと思ったので、そこを明確にお芝居したいなと考えました。漫画原作なのですが、漫画の世界よりもいかに日常のリアルに落とし込んで演じられるかという点に重きを置いています」
初のダークヒーローを演じることで放送前から注目を集めているが、「ダークヒーローと言われているんですけど、兵悟の言動が善なのか悪なのかは見ている人それぞれに感じていただければいいなと思っています。兵悟のやったことが『結果的にはヒーローだけど、途中経過が悪だからそれはやってはいけない』と思う人もいれば、『最終的に多くの人が救われているならそれでいい』と思う人もいるだろうし、その考え方は人それぞれなので、いろいろな見解で見られる作品です」と話す。
「セリフにもあるのですが、『善と悪は表裏一体』という言葉があるように、時代や状況によっても捉え方は変わってくるんだろうなとも思います。世の中は二元論で語れないことがたくさんありますが、善と悪についてもそうだと僕は思っていて、簡単に線引きできるものではないと思います。善の中に悪はあるし、悪の中に善もある。でも、ドラマを通して僕が思ったことは、どんな状況の中でも人それぞれが強くあることが大切だということです。悪が目の前に現れても、それを跳ね返す強さを持つことで、自分を保つことができるのではないかと僕は感じました」
福士蒼汰、ダークヒーローに憧れ?「そこまで悪になれない」
これまで、爽やかな好青年や正統派なヒーローを演じることが多かった福士。常識を覆すダークヒーローという、新境地ともなる役柄に挑戦するが、そのヒーロー像に扮することは意外にも「簡単」だと語る。「一般的に正義や普通、常識的だと言われる人は、すごく狭いエリアの中に留まっていて、そこから一歩でも逸れると、『あいつは非常識だ』と言われてしまうのだと思います。だからその狭いエリアから外に出て悪人になるのは簡単なんです。正義でいるほうが結構大変で、『良い人にならなければいけない』…そういった意味では、普通のヒーローという存在はすごく荷が重いのだと思います。だけど、たとえば人々が笑うところで笑わない、人々が真剣なところで笑う、人々が泣くところで無表情、人々がパニックなところで冷静でいる、そういうことをするだけで悪人になれるように感じます。そういう意味でお芝居の自由度が高いので、アイディアが広がりやすいです。『こうあるべき』がないから、『こうあるべき』以外をやるイメージです」
福士自身、ダークヒーローの生き方への憧れを問うと、「憧れる部分はあります」と答え、「自分はそこまで悪になれないなと思うところがあって、そこが兵悟と違うところだと思います。どこかで正義感が働いてしまい、『こっちのほうがいいのではないか』『こうあるべきだ』という考えが浮かんでしまうので、悪人にはなかなかなれないです」と笑った。
福士蒼汰のInstagramに“意味深投稿”
今作のビジュアル解禁後、福士のInstagramでは「全5話観終わった後、このビジュアル写真を見返してください。僕のアイディアが入り込んでいます」という意味深な投稿があった。それが意味するものとは―。「その投稿が嘘って可能性もありますからね(笑)。詐欺師なので、ただ見てほしいだけで騙しているという可能性も…。でも僕のこだわりが詰まっていることは事実なので、ビジュアル写真はもちろん、作品の中においても、監督やプロデューサーと話し合いの場を設けていただいて、いろいろなアイディアを出し合ってみんなで全力で面白いものを作ろうと頑張っています。潜入先によってアクションにも違った色が見えるところもポイントです。1話ではいきなりカーチェイスから始まり、映画のようなスタートで映画のように終わっていく…身の詰まった作品になっていると思うので、見ていて気持ち良いと思います。この作品を通して、自分たちの行動が善なのか悪なのかを見直すきっかけにもなったら嬉しいです」
年々新たな魅力を放つ福士の新境地から目が離せない。(modelpress編集部)
福士蒼汰(ふくし・そうた)プロフィール
1993年5月30日生まれ、東京都出身。2011年、ドラマ『美咲ナンバーワン!!』(日本テレビ系)で俳優デビュー。同年、『仮面ライダーフォーゼ』(テレビ朝日系)で主演に抜擢。注目を集めた後、2013年放送のNHK連続テレビ小説『あまちゃん』でヒロインの相手役を演じブレイク。2014年放送のドラマ『きょうは会社休みます。』(日本テレビ系)では、綾瀬はるか演じる主人公の恋人役を演じ話題となった。近年の主な作品は、映画『曇天に笑う』(2018年)、『BLEACH 死神代行篇』(2018年)、『ザ・ファブル』(2019年)、『カイジ ファイナルゲーム』(2020年)、ドラマ『4分間のマリーゴールド』(2019年、TBS系)など。10月4日~17日に東京建物Brillia HALLにて上演の「ヴィレッヂプロデュース2020 Series Another Style『浦島さん』」、12月11日よりBS時代劇「明治開化 新十郎探偵帖」(NHK BSプレミアム)で主演を務める。
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