石原さとみ「裏切られた経験もある」理不尽を乗り越え頑張る方法とは<「アンサング・シンデレラ」インタビュー前編>
7月16日放送スタートのフジテレビ系ドラマ「アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋」(毎週木曜22時~※初回15分拡大)にて、主人公・葵みどり役を務める女優・石原さとみ。新型コロナウイルスの影響での放送延期を受け、更に強まった同作にかける思いや、みどり役を通して考える信念をインタビューで語った。<前編>
石原さとみ主演「アンサング・シンデレラ」縁の下で奮闘する薬剤師を描く
同作は人気コミックス『アンサングシンデレラ 病院薬剤師 葵みどり』(荒井ママレ/医療原案:富野浩充)を実写化。日本の連ドラ史上初となる、“病院薬剤師”を主人公にした医療ドラマだ。“アンサング”とは、「称賛されない」という意味。医師のように頼られず、看護師のように親しまれなくても、“縁の下の力持ち(=アンサングヒーロー)”として患者のために奮闘する病院薬剤師たちの知られざる舞台裏を描いていく。
特に主人公のみどりは、「薬は患者の今後の生活につながるからこそ、その人自身を知る必要がある。それが、薬剤師にとって何より大切だ」という信念を持ち、ついつい患者に深入り。他の薬剤師から「もっと効率的に仕事をすべきだ」と叱られることもある。しかし、患者の“当たり前の毎日”を取り戻すため、彼女はいつも患者一人ひとりと真摯に向き合っていく。
新型コロナ影響で撮影が中断 3ヶ月越しの放送スタート
当初は4月9日より放送スタートする予定だった今作だが、新型コロナウイルス感染拡大に最大限の配慮をするべく、撮影が休止。その後、6月8日から感染症対策を十分に講じた上で撮影を再開した。― 新型コロナウイルスの影響で撮影が一度ストップしましたが、再開してから気持ちの変化はありましたか?
石原:自粛中は情報が多すぎて、何を信じたらいいかも分からず、いつ再開できるか見えなかった部分ですごく不安も抱えていました。撮影が再開してからは、やはり私自身が油断したらこの作品が飛んでしまいますし、大きな迷惑をかけることになるので、緊張感や怖さもありました。撮影しているときもそうですが、撮影を終えた後やプライベートの時間もすごく気が張っているという点では以前と差がありますね。以前よりもさらに責任の重さを自覚して行動するようになりました。
― 再開までの2か月間、気持ちを切らさないためにしていたことはありますか?
石原:プロデューサーさんとリモートで話したり、なにより視聴者の皆さんにドラマのことを忘れられないようにすることが大事だと思い、医療従事者のみなさんに迷惑をかけないよう何かできないかということで「葵みどりのお薬講座」の動画を提案させて頂きました。でも、出来上がった台本がものすごく長かったのには驚きましたね(笑)。そういう意味では、セリフを覚えて言うことに関して、期間中でも感覚を忘れなかったのでよかったです(笑)。自粛中に衣装も1度着ることができたので、再開のときに「久々だな」という気持ちにはそこまでならなかったです。
― 撮影再開後は、以前のようにロケができなかったり、フェイスシールド着用のルールがあったり、撮影の進行の上でイレギュラーなことも多々あると思いますが、現場はいかがですか?
石原:やはり医療ものをやるにあたって、医療従事者のみなさんにご迷惑をおかけしないということは徹底されていると思います。また、ロケにあまり出られない分、湾岸スタジオが萬津総合病院になっていました(笑)。スタジオ内のどこに行っても萬津総合病院の廊下とか、ナースステーションとか、処置室とか。なので、撮影はとてもしやすいんです。美術さんや大道具さん、みなさんの協力でスタジオ内にセットを組むことができて、本当にありがたいです。たくさん工夫して、お芝居をしやすいように、集中できるような環境を整えてくださっているので、本当に感謝しています。
おそらくこれからロケもありますが、みなさんにご迷惑をかけないような対策を徹底してやっていけたらなと思います。夏になるので、熱中症も気をつけないといけません。外でどのくらいフェイスシールドをするのか、マスクはどうするのかなど、色んなことを考えなくてはなりませんし、自分から迷惑をかけないよう予防、ケアをしっかりしていけたらなと思います。
― 数カ月ぶりに撮影が再開し、石原さんの内面的にはどのような思いですか?どのように士気を上げられているのでしょうか。
石原:今はまだOAしていないので、少し空をつかむ感じというか、見えないものを想像するしかないという部分が多いんです。ウイルスに関してもそうですし、自分がやっているものがまだ形になっていない中で、分からないことが多いのですが、とにかく目の前のことを乗り越えようという意識でいます。それは全てに対してです。
先を見るよりも、「今できることは何か」をしっかり懸命に考えて、生きている気がします。先を見てくださっているスタッフの皆さんがいらっしゃるから、安心してそうできているのですが、私は今ある台本をしっかり覚えて、内容を深めて、自分にできるケアを徹底してやろうということを大切にしています。今はとにかく撮影できることに感謝し、同時に、目の前にある撮るべきこと、与えられたものを懸命に乗り越えていくということの繰り返しですね。
石原さとみ、“アンサング”な環境で頑張れる原動力は
― 今作では“頑張っていても称賛されない”理不尽な環境でも、常に患者のため奮闘するみどりの姿が描かれます。みどりの働く喜びや仕事の向き合い方についてどう思いますか?石原:やはりみどりは正義感が強いですよね。患者さんと、患者さんのご家族のことを、本当に第一に考えている薬剤師なんだなということが、回を重ねていくうちにより強く感じるようになりました。その上で言葉の選び方だったり、後輩であるくるみちゃんへの態度だったり、いろいろな気づきがあり、みどりなりの正義感がはっきりと出ているシーンは、すごく魅力だと思います。
― 石原さんは仕事をする上で、理不尽ややるせない思いを感じることはありますか?
石原:それはもちろんあると思います。世の中理不尽だなと思うことや、信用していたのに裏切られた経験もあります。でも、信じないより信じるほうがいいし、裏切るより裏切られる方がまだいい。それこそ、信じることが怖くなってしまっている人や、自信をなくしてしまう人もいると思います。でも私は自分も信じられる人になりたいし、相手のことも信じていたいと思うので、疑う気持ちだけでは生きないようにしたいんです。
でもやっぱり主題歌になっているDREAMS COME TRUEさんの「YES AND NO」の歌詞にあるように、YESとNOが両方ある中でそれを決めていくという歌詞は、凄く刺さりますね。
― 同世代の女性たちも、理不尽な思いや悩みを抱えている人がたくさんいると思います。石原さんはどうやってモチベーションを上げて頑張っているのか、アドバイスを頂きたいです。
石原:他力本願にならず、人の目を気にせず、自分の信じたものをちゃんと信じきれるように強くなろうとするちょっとした努力や勇気で、意外と自分が見る景色は変わる気がします。
でも人の感情って一喜一憂するし、みんなが悩み、一生をかけて乗り越えていかなきゃいけないことですよね。そこで、やっぱり信じられる人がいるとか、信じられるものがあるとか、大好きな親友がいるとか、大切な家族がいるとか、生きていなかったとしてもその人のことを信じ続けるとか、それこそ薬剤師さんだったら患者さんがいるとか、そういうことが強さになっていくと思います。
たくさん悩むと思いますが、その悩みは無駄じゃないはずです。私も悩んでいる人を励ませる存在なれたらいいなと思いますし、一緒に乗り越えていきましょう!
――――撮影後取材に応じ、真剣に丁寧に1つ1つの質問に応じる姿勢からは、ドラマの主演を通し薬剤師という職業に良い影響をもたらしたいという、一歩先を見据えた思いを感じる。一方で、トップ女優であるにも関わらず、親しみやすささえ感じる明るさと気遣いに溢れている石原。「悩みは無駄じゃないはず」「一緒に乗り越えていきましょう」と語る眼差しからは、女性たちの憧れでいつづける、揺るぎない凛とした頼もしさがあった。
インタビュー後編では、薬剤師役のファッションやメイク、ヘアスタイルのポイントについて、さらに新人薬剤師役を演じる西野七瀬との関係性についても明かす。(modelpress編集部)
石原さとみ(いしはら・さとみ)プロフィール
出身地:東京都生年月日:1986年12月24日
血液型:A型
身長:157cm
趣味・特技:お琴・テニス・ピアノ
2002年ホリプロタレントスカウトキャラバン、グランプリを受賞し、「わたしのグランパ」(03)で映画デビュー。NHK朝の連続テレビ小説「てるてる家族」のヒロインを演じて人気は全国区に。同局系ドラマでは水城せとな原作の「失恋ショコラティエ」(14)がシンドローム級の人気を巻き起こし、「5→9~私に恋したお坊さん~」(15)で月9枠初主演。近年の出演作は映画「決算! 忠臣蔵」(19)、主演ドラマ「Heaven? 〜ご苦楽レストラン〜」(19/TBS系)、主演舞台「アジアの女」(19)など。
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