モデルプレスのインタビューに応じたMatt(C)モデルプレス

Matt、誹謗中傷に苦悩・活動休止後のMatt化ブーム・念願の音楽活動…波瀾万丈なこれまでを語る<モデルプレスインタビュー>

2020.04.21 18:00

モデルで音楽家のMatt(25)がモデルプレスのインタビューに応じた。Matと言えば、元プロ野球選手・桑田真澄の次男として、テレビのバラエティ番組に出演。そこで一躍脚光を浴びるも、批判の的になった。今回のインタビューでは、誹謗中傷に悩んだ時期から、活動休止後の“Matt化”ブーム、そして念願だった音楽活動について、波瀾万丈なこれまでを語ってくれた。

  

Matt、テレビ初出演後“誹謗中傷”に悩んだ時期

― 22歳のときバラエティ番組に初出演しましたが、出演しようと思ったきっかけはありますか?

Matt:大学4年生のとき、アメリカ留学中に初めてハロウィンを経験しました。友達と仮装して、Twitterで写真を投稿したんですよ。そしたら、リサーチ会社の方が、面白い子がいるって僕のことを見つけてくださいました。その後、番組の企画を聞いたとき、「僕実は父が…」と話をしたら、企画を変えてくださって、スペシャルゲストとして出演したことがきっかけで、それからテレビ出演へのお声がけをいただくようになりました。

― 以前、Mattさんの口からもお話していましたが、テレビ出演後は多くの誹謗中傷に悩んだそうですが…

Matt:一つ一つに対して、ムカつくと思ったというより、自分がやっていることに対してなんでマイナスなイメージを持たれるんだろうって。僕はいいと思ってやっているし、好きだからやっているのに、それをどうして他人は批判するだろうって、すごく考えました。自分の中で全然整理がつかないのに、テレビの仕事のオファーがすごく来る。でも、出るとすごく叩かれる。これはどういうことだろうって。

仕事の方たちにはよくしてもらっているのに、見ている方たちからは評価されないのは、なぜなのかわからなくなってしまい、半年間テレビのお仕事を休みました。

― その時期がやはり1番苦しかった時期でしたか?

Matt:そうですね。テレビに出始めてから、「死ね」といったSNSのDMが毎日のように届きました。仕事のオファーを受け付けるオフィシャルサイトのお問い合わせにも、批判のメッセージが来ました。僕は家族の事務所に所属しているので、僕が見なくても、家族が見てしまう。家族からそれを聞いたときはすっごく悲しくなって、自分が芸能人になったら、こういう悪口が全部親のところに届くんだと思うと、すっごく苦しくなりました。僕はこんなことされるために生きてきたわけじゃないのにと。だから、なんとかしてプラスに変えたい気持ちがずっとありました。

Matt、半年間の活動休止後“Mat化”がブーム

Matt(C)モデルプレス
― 活動休止していた半年間はどんなことをしていましたか?

Matt:作曲活動や、ボイストレーニングをしたり、メイクを研究して、実力を高めていました。そして、初めてテレビに出演したときからずっとやっていたインスタの写真加工を止めませんでした。止めないというか、加工が当たり前でインスタに載せていたら、それがまたネットニュースになって、またテレビに出てみようというきっかけになりました。たぶん加工がなければ、僕はそこでもう1回テレビに出ようとは思わなかったと思います。これまで批判されていた加工が強みに変わったことが大きかったと思います。

― 加工した写真がネット上で話題になったから、テレビに復帰しようと。

Matt:よーく考えたら、二世はたくさんいるけれど、その中でメイクをしている人、音楽をやっている人、ブライダルモデルをしてる人、そしてこれだけ激しく加工をしている人は他にいないなって思って。自分が芸能界でチャレンジできるところはまだまだたくさんあるかもって気付きました。

加工が今より激しかったとき、途中で面白くなってきちゃったんですよね。僕、初めて会った芸能人がSMAPさんで、スマスマのビストロの収録にパパが出演するのでついていったことがあります。そのとき初めてSMAPのみなさんを見たとき、「お人形さんみたい」って思ったんですよ。あと、僕はディズニーが大好きです。実在するのかわからないキャラクターに会えたときの感覚を思い出して、自分も加工とメイクで、この世のものとは思えない見た目にすることで、人は会いたいって感覚になると思ったんです。人の感動とか、気持ちを動かせれば良いんだ!と思って、僕はそこまでコントロールできる人になりたいと思いました。

― そして“Matt化”がブームになりましたね!

Matt:自分もそんな言葉が生まれるなんて思ってもいなかったので、ビックリしました。予想外過ぎて、予想していない人生のストーリーができました。僕がこのとき思ったことは、自分は激しく加工していて、誰が見ても“加工”ってわかる。でも、周りのモデルさんや女優さんたちは本当は加工しているのに“していない”って言っちゃっている。2~3年前は加工に対するマイナスイメージを持っている方が多かったので、プラスに変えられたらすごいなって思ったし、逆に「(加工)しています!」って言っちゃった方が楽だと思うので、僕は隠さず加工していると言い続けました。

― 加工へのイメージがガラッと変わったのは、確かにMattさんのおかげです。

Matt:活動休止中に結構激しい加工をしたので、みなさんまず本当に僕なのか見たいという気持ちになったんだと思います。その気持ちが膨らんでいって、僕の本当の姿を見た方から「加工してくださいよ」って言われることが多くなり、その方をいい意味で利用しようと思いました。そこで加工がめんどくさいし、時間がかかるし、仕事もあるのに…と思うのではなく、全力でやることで、楽しいことや自分の仕事や交友関係にも繋がると思うようになりました。出来上がった写真を送るので、加工する方とはいつもLINE交換するんですよ。だからかなり交友関係は広がりました。そこからプライベートでも仲良くなって、一緒に皮膚科に行ったり、買い物に行ったりして、信頼関係もできたので、僕は本当によかったなと思いました。僕はどん底の時期を味わっているからこそ、人への感謝を忘れず行動しました。

― “Matt化”と同時に、完璧な美容法も注目されましたね。

Matt:僕は勉強してメイクができるわけでもないし、独学でやってきたので、バラエティ番組でなんで芸人さんにメイクをしているんだろうって、人にやるなんて恐れ多いと思っていたのですが、それをやり続けることで、美容系の仕事が増えていき、やりたい・やりたくないじゃなくて、自分の強み変えるという思考に変わりました。いただいた仕事のベストを尽くしていけば、元々やりたいと思っていた音楽に繋がるんじゃないのかなと思いました。

Matt、長年の夢だった音楽活動

Matt(C)モデルプレス
― 元々は音楽をやりたかったんですよね?

Matt:そうですね。小学1年生のときピアノとバイオリンを始めて、中学生のとき野球を辞めて吹奏楽部に入ったのですが、バイオリンとピアノがなかったので、ドラムに挑戦しました。そこで、みんなで演奏するとき、端っこだったので「つまんないなー」って、「1番前に行きたいな」って思って(笑)、中学2年生のときフルートを始めたのですが、次は音が小さいなって(笑)、それでやっと中学3年生のときサックスを始めました。そのまま高校も大学もサックスで受験をしましたし、高校のときは吹奏楽部の部長をやっていたので、ずっと音楽に携わってきました。

ずっと音楽家になることが夢で、作曲家など裏方として音楽をやれればいいなと思っていたので、歌を歌おうなんて思っていませんでした。2年ぐらい前に歌を始めたばかりなので、学生の頃思っていた自分とは今全然違うことになっていてビックリしています。

― バラエティ番組に全力で取り組んだからこそ、本来の夢であった音楽活動に繋がった。ジェジュンさんや城田優さんとコラボレーションし、ライブ出演したときも印象的でした。

Matt:一緒にいるだけで向上心が生まれる仲間たちです。例えば、彼らの伴奏をしているとき、自分も前に出て歌いたいなって気持ちになります。だけど、伴奏は引き立て役なので、決して主役を消してはいけない。僕は内心、あそこに立ちたいと思いながらもベストを尽くすようにしました。脇役になる経験も必要なんだと思いって、引き受けた仕事はちゃんとやるようにしました。

― そうやってコツコツと音楽活動もやり、その実力が認められたからこそ、昨年末には「NHK紅白歌合戦」にも出場できたんですね。

Matt:僕、言霊を信じていて、昨年ジェジュンさんのコンサートに出演したとき、ママに「今年か来年の始め、音楽番組に出る」って言っていたら、本当に12月と1月に実現しちゃって。ママと大騒ぎしましたね。紅白もですが、絶対に出演する、自分は絶対いけると思ってやっていたら、本当に叶いました。

― 今年1月に出演した「ミュージックステーション」(テレビ朝日系)も大きな反響があったと思います。

Matt:芸能人って“芸”って書くから、やっぱり芸事がないといけないと思っていました。手に職をちゃんと身に付けたいと思って、1番長くやってきた音楽で表現できたことは、本当に嬉しいですし、多くの人たちとの信頼関係ができたのかなと思いました。

Matt、夢を叶える秘訣を語る

Matt(C)モデルプレス
― たくさんの苦労を味わいながらも、音楽家としての夢を叶えたMattさんが考える、夢を叶える秘訣を教えてください。

Matt:やっぱり言葉で発すること。僕は引き寄せる力を持っていると思うし、その力を信じています。まるで叶ったかのような感覚でいると、人って準備をすると思います。自分には無理だなじゃなくて、そこに向かうしかないんです。だから欲しいものは欲しいって、自分から言ってみてください。言霊を信じてほしいです。

― ありがとうございました。

後半の記事では、モデルプレス読者からの質問に答えたQ&Aをお届け。多くのファンが気になっている美容事情、意外なファッション事情、父親のこと、歌のこと、イライラしたときの対処法など、ざっくばらんに答えてくれた。(modelpress編集部)

Matt(マット)プロフィール

Matt(C)モデルプレス
1994年7月18日、東京都生まれ。A型。大学1年生の時にブライダルモデルとして活動を始め、今ではバラエティ番組のほかに歌や作詞・作曲などを手がけるアーティストとしても活躍中。

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