神木隆之介、MV初監督の経緯・演出のこだわり語る 役者仲間と自主制作も「憧れ強かった」
2019.10.25 08:14
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俳優の神木隆之介(26)が、アミューズ所属若手俳優による恒例のファン感謝祭、通称「ハンサム」の15周年記念アルバム「15 th Anniversary SUPER HANDSOME COLLECTION『JUMP↑』」(11月30日発売)に収録される新曲「I Treasure You」のMVの監督・プロデュースを担当した。モデルプレスはMV撮影現場で神木を直撃。初監督作品にかける思いを聞いた。
何気ない一言がきっかけで実現「発言には気をつけよう(笑)」
― まずは初めてMV監督をつとめることになった経緯をお聞かせください。神木:マネージャーさんに軽い気持ちで言ったんですよ、焼き肉を食べながら(笑)。ハンサムに出させていただく中で、自分で言うのもなんですが、先輩として、後輩たちが頑張っているのを何かの形でサポートできないかなと。もしMVを撮ることができたら、自分の初挑戦でありながら、ハンサムの手助けにもなるんじゃないか。いつか、僕自身勉強してからそういうことができたらいいなあ…なんて言っていたら、その2ヶ月後に決まりました(笑)。
― スピード感のある決定だったのですね!
神木:「こわっ!発言には気をつけよう」と思いました(笑)。
― これまで個人的に映像を撮るようなことは?
神木:ありました!中川大志くんとかと一緒に、夜中の公園で作ったりしていたんです。それに現場でカメラさんや監督の仕事を見ている時も、自分の中に「こう撮ったらどうなんだろう?」という構想みたいなものが浮かんでくることがあって。だからある種の夢みたいな感じで、「何かを作ってみたい」という願望は僕の中にはありました。役者は台本という土台をいただいてから作り上げていく立場なので、0を1にするようなものづくりの経験は少ない。その経験をしてみたいという憧れは以前から強かったです。
― 監督として今作に臨むにあたり、どのような準備をされましたか?
神木:考えを共有できるように絵コンテを描きました。例えばメールでやり取りすると言っても、言葉で伝えるのは結構難しくて。だからこういう場面でこういうカットにしようとか、こういう構図でカメラが引いていくのか、前に行くのか、誰が横に何人並んで…という大体のイメージを、他のスタッフの皆さんに共有できるように書いておく。それを元に背景やセット、衣装をどうするのか…という打ち合わせを何回かさせていただきました。コストのこともありますし、色々と提案をしたり、されたりしながら話し合いを進めて行ったという感じです。
ハンサムそれぞれの魅力、自然な表情を切り取ったMVに
― 「I Treasure You」という曲に合わせて映像を作るという点で、こだわった部分はありますか?神木:今回、まず「どういうMVにしたいか」という話になった時に、物語形式にはしたくないなと。起承転結をつけるのではなく、歌詞からもわかるように「バイバイ」と別れた後のちょっと寂しい気持ちを、ある“対象”に向かって表現してみようと。
ある意味、ごく普通のMVだと感じられるかもしれませんが、僕はそれでいいと思っていて。彼らはそれぞれ自分のいいところをわかっているはずだから、それを見せ場のカットの動きや目線で自分なりに表現してくれれば、自ずと彼らの作品になる。その上で、作品全体のバランスを見ていくのが僕らの仕事だと思っています。
― 現場を拝見しましたが、絶妙な声がけでメンバーの表情を引き出していましたね。これまで築いてきた信頼関係があるからこその演出だと感じました。
神木:いえいえ…僕に引き出せる能力があるわけではないですが、関係性については得しているなと思いました。初対面の監督さんだとどうしても緊張するじゃないですか。だけど今回の現場ではふざけられるというか、僕も変なことを言えるし、他のスタッフさんもいつも協力していただいている方々なので、いい感じに茶々を入れてくる(笑)。それで彼らの緊張がほぐれて、あまり他では見せないような表情を少しずつ切り取れているような気がします。そこは同じ事務所のメンバーで作っている強みだと思います。
― リップシンクの撮影で「歌を歌う感じではなく、台詞を言うようにやってみて」という神木さんの演出が印象的でした。
神木:僕自身、これから舞台(『キレイ―神様と待ち合わせした女―』)を控えていますが、いかにも「歌ってます!」という風になるのを避けたいと思っていて。ボイトレの先生からも「台詞を言っているのがたまたまメロディーになっているくらいの気持ちで」というアドバイスをいただいたことがあって、「ああ、なるほど」と思ったんです。
僕ら役者にとっては、音楽や歌詞ってやっぱり遠い存在じゃないですか。普段はただ聴いているだけなので、いざ歌うとなると特別な「意識」になってしまう。だから役者の特性を活かすとすれば、「歌だと思わずに、台詞だと思って」と言うとすごく身近になるというか、「ああ、いつもの感じね」と理解してもらえるんじゃないかなと。そうすれば表面的にカッコつけようとしなくても、すごく良い表情が撮れるような気がしました。
特に新人の子たちは構えてくると思うんですよ。「やべぇ、今日PVだ!やったことない!」みたいな(笑)。そうなったら「芝居はやったことあるよね?それと一緒だよ」と声をかけてみようかと思っています。
― 神木さんがミュージカルを控えたタイミングだからこそのアプローチですね。
神木:確かに、そうかもしれないですね。もし今ボイトレを受けていなければ、もうちょっと顔の角度とか、表面上の表現だけにこだわっていたかもしれないです。たまたまこのタイミングで、自分の中での気づきもあり、先生の言葉をそのまま伝えることができたのは、絶妙な良いタイミングだったのかなと思います。
新人ハンサムには「むしろ、ファンの皆さんからアドバイスを」
― 2月にはライブイベントが開催されます。15周年のハンサムに期待することをお聞かせください。神木:新しい子たちが入ってくるので、それはすごく楽しみなのですが、15周年だから劇的に変わるということではなく、今まで通りファンの皆さんと一緒に楽しめる舞台であればいいなと思っています。
細かいパフォーマンスの中で、新しい子はどんなところが素敵なんだろう?とか、これまでのメンバーの新しい魅力も見つける楽しみがあると思います。何よりもハンサムは「みんなで楽しく過ごそうぜ!」というテイストなので、基本的には何も考えず、いつも通りに楽しんでもらえたら嬉しいです。
― 新人ハンサムへのアドバイスはありますか?
神木:むしろファンの皆さんからアドバイスをもらっても良いんじゃないかなと(笑)。「私達、こうやって楽しんでるよ」とか、「誰々が初めて出た時にこんなことあったから~…」とか。
そんな風に新人のことも優しく見守っていただきつつ、推しを探してもらえたらと思います。
― ありがとうございました。(modelpress編集部)
15 th Anniversary SUPER HANDSOME COLLECTION「JUMP↑」
発売日:2019年11月30日収録曲数:CD15曲 DVD3曲
仕様:トールケース+アウターケース ポスター歌詞付き(折畳み)
<アルバム参加決定メンバー>
石賀和輝、太田将熙、甲斐翔真、金子大地 、小関裕太、富田健太郎、正木郁、松岡広大、溝口琢矢/鈴木仁、田川隼嗣、細田佳央太、福崎那由他、藤原大祐、三船海斗、渡邊圭祐 ほか
<CD>
1.Beautiful Stranger
2.君がいれば
3. I Treasure You
4.MASQUERADE
5.Secret Kiss
6.A(C)
7.桜の街
8.キミノリズム (2019 青春ver.)
9. Butterfly(Legendaly ver.)
10. White Serenade(Breathing ver.)
11. Thrill(Theatorical ver.)
12.THIS IS THE TIME(2019 Remix)
13.So Free!(All together ver.)
14.春の花
15.親孝行
<DVD>
1.「親孝行」MUSIC VIDEO
2.「I Treasure You」MUSIC VIDEO
3.「無礼講!!!」History ver.
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