「あなたの番です」プロデューサーが明かす田中圭のレコーディング秘話・原田知世との衝撃シーン舞台裏<後編>
2019.07.28 14:02
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女優の原田知世と俳優の田中圭がW主演を務める日本テレビ日曜ドラマ「あなたの番です」(毎週日曜よる10時30分~)を手がける鈴間広枝プロデューサーが取材に応じた。撮影現場の雰囲気や、第2章で主題歌を担当する田中のレコーディングの様子など、現場でのエピソードを聞いた<後編>。
“交換殺人ゲーム”を描くノンストップ・ミステリー「あなたの番です」
第11話(6月30日放送)から、第2章「あなたの番です-反撃編-」に突入。最愛の妻・菜奈(原田)を何者かに殺された翔太(田中)は、菜奈殺害犯を突き止めるため動き出す。マンションで起こった交換殺人ゲームの全貌を解き明かし、ゲームを利用して人殺しを繰り返す殺人鬼を探すことに。黒島(西野七瀬)や新たに引っ越してきた大学院生・二階堂(横浜流星)とともに犯人を追い詰めていく。企画・原案は、一昨年放送され、話題となった日曜ドラマ「愛してたって、秘密はある。」を手がけた秋元康氏が担当。謎が謎を呼ぶストーリーにハマる人が続出中で、Twitter上では「#あなたの番です考察」のハッシュタグとともに様々な考察が飛び交うなどブームを巻き起こしている。
田中圭・原田知世ら撮影現場の雰囲気は?
第1章は最終回となる第10話で、菜奈(原田)が何者かによって殺害されるという衝撃的な展開で終了。交換殺人ゲームに参加した菜奈の視点が中心だった第1章からバトンタッチし、第2章は愛する人を奪われた翔太(田中)が復讐に燃え、真相に迫っていくストーリー。他の作品と並行し撮影を行い、カバンに10冊以上の台本が入っていることもあったという田中の様子が話題にあがると、鈴間プロデューサーは、「忙しい時期に辛い表情は見せないですけど、大変なんだろうな、とは思いました。『すごいストレス溜まっているときは、すげえ食う』っておっしゃっていて、『現場ですごい食ってるけど(大丈夫)!?』となることはありました(笑)。自分でストレス溜まっている自覚がなくて、すごい食べて『俺ストレス溜まってたんだ!』ってなるタイプらしいです」と明かした。
菜奈との甘いシーンが中心だった第1章から、最愛の人を失った悲しみの中で復讐を誓う第2章にかけて、大きな変化を見せる翔太。「復讐の鬼になろうと思えばなれるけど、手塚翔太でなくなっていいのか…そういうことをすごく上手い加減で演じてくれていて。翔太でありながら、菜奈ちゃんの前で見せる甘い感じはなくなってお顔もシュッとしたし、表情が全然違うなとは思います」と田中の繊細な演技を絶賛した。
原田は「可愛いボケをずっとしている」といい、10話で死んでいたシーンは「“死体”の状態を演じるのが初めてで、目元は力を入れず口元は笑っている表情なので難しくて、しかも(翔太に)ゴロンってされるから。カットかかった瞬間に(田中と)2人で笑って『できてた?』ってチェックしていました」と、現場はシーンのシリアスさとは真逆に楽しい雰囲気だったよう。
マンションの住民会の撮影は原田、木村多江がいなくなり、横浜流星、田中哲司という新住民キャストが入ったことで「よりわちゃわちゃしています」とのこと。「知世さんが持ってらっしゃる座長の雰囲気というか、空気感でまとまっていたのが、圭さんが住民会に出るようになって“うぇーい”って感じになっています(笑)」と賑やかな現場の様子を伝えた。
“手塚翔太”による主題歌レコーディングの様子
主題歌も大きな話題で、第1章のAimer「STAND-ALONE」から変わり、第2章は田中が主人公“手塚翔太”名義で歌う「会いたいよ」へ。元々初回放送前にオファーを受けた田中は「1回考えさせて下さい」と保留したが、家族や周りの俳優仲間に相談したところ、「やれば」という賛成が大多数だったため決意した。レコーディングが行われたのは最初に流れた第11話のオンエア9日前だったといい、「その頃は10話からの特別編からのレコーディングからの反撃編と続いて、圭さんはずっとプレッシャーで熱が出ていました」と振り返った鈴間プロデューサー。立ち会ったレコーディングでは何回もフルで歌い、徐々に精度をあげていったそうで、「田中圭じゃなくて翔太で歌って頂いたと思います」と菜奈を思う翔太の心情を表した歌詞に入り込むため、「2ショットの写真ないかな?」と田中から聞かれた鈴間プロデューサーがデータを用意してプリントアウトし、それを譜面台に貼ってレコーディングに臨んだという秘話も明かしてくれた。
秋元氏もレコーディングの途中で訪れ、「良いじゃん、上手いね」と褒められた田中は「ありがとうございます!録り直したいところ?いや、ないです、音楽のプロの方が『良い』って言ってくれたら、それで!」と腰を低くしていたという。
最初に作中で流れた第11話は、クレジットなしで放送し、歌手名・曲名が一切不明なバラードの正体に視聴者から関心が集まった。公式Twitterでは、「#主題歌を歌うのは誰だ」と題し、発表までの数日間に田中以外の男性キャストが「会いたいよ」の音源に合わせて口パクで歌う動画を投稿し、竹中直人や袴田吉彦などベテラン俳優陣が熱唱している姿や、横浜、浅香航大の若手イケメン2人はMV風バージョンで披露。「元々は秋元さんと、『1週目はノークレジットで行くから、どうせバレバレだろうけど、この1週間は誰が歌っているのかバズらせたいよね』というのがあって、『竹中さんとか歌ってもらえないかな』『ちょうど現場いらっしゃいます』みたいな。あとは誰が口パクで歌ったら面白いかというだけで進めました。野間口さんは圭さんがどうしても『野間さんのバージョンが見たいっすね』と言ったので、撮影は全くないのに『舞台の稽古終わりに寄って』と頼んだらその日に来て下さいました(笑)」と経緯を回顧。
作品の不穏な雰囲気とはギャップのある賑やかな現場の様子が伝わるSNSも、ファンを楽しませてくれる重要な要素の1つになっており、「くだらないことを全力でやっています」と笑顔を見せた。
横浜流星は「もっと調子に乗ってもおかしくないのに…」
2019年上半期を代表するブレイク俳優である横浜が第2章から参戦したのも、今作の大きな強み。「最初、菜奈ちゃんを失った翔太のバディになるので、男の子で若い子が良いなというところまで決まっていて、あの世代は沢山素敵な俳優さんがいらっしゃるんですけど、その中で圭さんを真ん中に置いたときに隣にいるのは誰が良いのか、背とか色々なバランスを考えたのと、『はじこい』を観てお芝居も良かったので」と1月期TBS系「初めて恋をした日に読む話」の放送中にオファー。
「もっと調子に乗ってもおかしくないくらいの状況なんですけど、すごく礼儀正しくて地に足が着いていてさすが格闘家だなと思います。あとはびっくりするくらい人懐っこくて、圭さんともすぐに仲良くなってくれて。圭さんは『二階堂の役がおいしい』とずっと言っていますね(笑)」とプロデューサーから見た横浜の素顔を明かした。
第13話では、極真空手の世界大会で優勝した経歴を持つ横浜が、華麗なアクションを披露。「アクション部もびっくりしていました」というほど綺麗なアクションだったと撮影の様子を振り返った。
今後横浜が演じる二階堂については「人として欠けている人がどう変化して成長していくのか。黒島ちゃんに恋をしたことによってどう変わっていくのか」といった部分をアピールした。(modelpress編集部)
「あなたの番です」第14話あらすじ
幸子(大方斐紗子)が言った「あの子」とは誰の事なのか…?考える翔太(田中圭)のもとに、久住(袴田吉彦)が目覚めたという連絡が入る。急いで病室に向かった翔太だが、久住の様子は以前と変わっていて…。翔太と二階堂(横浜流星)は、住民会に出席。翔太は住民たちに洋子(三倉佳奈)の名が書かれた紙を見せて、誰が引いたのかと尋ねる。警察の調べで、その紙には発見者の木下(山田真歩)以外に6人の指紋が残っていた。翔太は順に名前を挙げ、それぞれの反応を見るが…。
早苗(木村多江)は、神谷(浅香航大)と水城(皆川猿時)の取調べで自供を始める。しかし、早苗の供述には矛盾があり、必死で誰かをかばっているようだ。早苗は、問い詰められるたび様子がおかしくなっていく。
二階堂のAI分析では、美里(峯村リエ)と吾朗(徳井優)、浮田(田中要次)、菜奈(原田知世)を殺害したのは同一人物で、快楽殺人者の可能性が高いという結果が出る。さらに、その犯人の可能性が高い人物として、意外な名前が挙げられる。
神谷と水城は、交換殺人ゲームについて澄香(真飛聖)に話を聞きに行く。近くでは、そら(田中レイ)が総一(荒木飛羽)と遊んでいた。総一の姿を見た神谷は、榎本夫妻に協力していたことをバラされるのではと動揺する。
夏祭りの夜、新たな犠牲者が!?果たして狙われるのは誰なのか―――!?
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