甲斐翔真(C)モデルプレス

出演作急増の甲斐翔真を直撃 北村匠海とのフィーリング、ブレない“成長”の熱意、恋愛観…「思った以上に喋っちゃいました」<モデルプレスインタビュー>

2019.02.25 18:00

俳優の甲斐翔真(かい・しょうま/21)がモデルプレスのインタビューに応じた。『仮面ライダーエグゼイド』(2016/テレビ朝日系)でデビュー後、着実に人気、実力を高め、昨年も3本の連続ドラマをはじめ、映画やCMにも出演。2019年もその勢いは衰えず、映画『君は月夜に光り輝く』(3月15日公開)を筆頭に、ドラマも複数控え、甲斐翔真の名は着実に広まってきている。今回のインタビューでは、映画の話はもちろん、デビューから今、そして今からその先に向けて語ってもらった。

  

甲斐翔真が感じた“充実感”

― 昨年は『花にけだもの』『覚悟はいいかそこの女子。』『ゼロ 一獲千金ゲーム』と3本の連続ドラマに出演されましたが、振り返ってどんな1年でしたか?

甲斐:2018年は『仮面ライダーエグゼイド』が終わった次の1年ということで、『仮面ライダー』出演俳優としてこれからどう続いていくんだろうと考えた年でした。有り難いことに、すぐにドラマが決まって、やりたかった高校生役もやらせて頂いて、『花にけだもの』『覚悟はいいかそこの女子。』『ゼロ 一獲千金ゲーム』と、俳優として充実していた1年でした。

― それは『仮面ライダー』とはまた違う充実感?

甲斐:『仮面ライダー』は、1年間ずっと同じ役なので良い意味でも悪い意味でも慣れが出てきてしまうんですよね。ですが、2018年は色んな作品、現場を転々としていて毎回新鮮でしたね。2018年は年齢的にも二十歳の年だったので、1人の大人として将来も見据えながら仕事をしなきゃと感じていたので、良いスタートだったと思います。

― 2018年のスタートも好調ですが、2年目の2019年も、すでに映画やドラマが多数決っていますね。

甲斐:そうですね、1月から撮影が色々始まっていて、また新たに始まるものもあります。

― 事務所に入ってすぐ『仮面ライダー』が始まり、その後も走りっぱなしですね。

甲斐:ビックリするぐらいにお仕事が増えて、今すごく楽しいです。

北村匠海とは「何か運命的」?映画を振り返る

― これまでの作品では、同世代の方との共演が多い印象です。

甲斐:学生の役が多かったので、年齢が近い方が多いですね。でも、同世代とはいえ芸歴が長い人も浅い人も、浅いけど演技が上手い人もいて、そういう人たちから色んなものをピックアップして刺激を受けることが出来たのが2018年。今年はそれを活かせる年にしたいと思っています。

― 映画『君は月夜に光り輝く』の現場もその1つですね。

甲斐:まず、月川(翔)組に入れたことがすごく嬉しかったです。月川監督は、会った瞬間から柔らかい方で、現場もそのままキャラクターだったので、みんな穏やかに楽しく撮影できてすごく楽しかったです。

― ストーリー的には重い雰囲気もあったかと思いますが、その辺りは?

甲斐:そういう時はみんなが集中して良いものを作りあげようっていう空気がひしひしと伝わってきました。

― 撮影中の思い出に残っているエピソードはありますか?

甲斐:劇中劇で『ロミオとジュリエット』をやったことです。しかも、僕がロミオ、(北村)匠海くんがジュリエット(笑)。僕自身は舞台経験がないんですけど、100人ぐらいのお客さんを前にやったので緊張しました。

― 初舞台が『ロミジュリ』のロミオだったのはすごい経験ですね。

甲斐:そうなんですよ(笑)。ちゃんとした台本もあって、作り込まれた衣装もあって、リハーサルもしっかりやったんです。本当にロミオ役の気分でしたし、匠海と初舞台を一緒に踏めてよかったです(笑)。

― 北村さんとのシーンが多いんですよね。

甲斐:匠海くんとは、同い年、同じ月生まれ、同じ血液型って何か運命的で、すごいフィーリングも合って、初めましての時もいい意味でぬるっと(笑)。

― ぬるっと(笑)。“かしこまらずに”ということでよろしいですか(笑)?

甲斐:そうです、かしこまらずにというかぬるっと(笑)。共通の知り合いがたくさんいたのもありますが、人格がというか、息が合うというか…匠海とはすごいやりやすかったです。

― 役柄的には、難しい関係ですよね。

甲斐:北村くん演じる卓也のお姉さんと、僕が演じる彰の兄が付き合っていたんですけど、彰の兄が発光病で亡くなって、その後を追って卓也のお姉さんも自殺しちゃったんです。だから、卓也と彰は同じ高校で友だちって訳ではないんだけど、ただならぬ関係なんです。

― そこに、永野芽郁さん演じる発光病の渡良瀬まみずが絡んでくる。

甲斐:彰とまみずは中学校が一緒で、文化祭で「ロミジュリ」をやることになっていたんですけど、本番直前になって、まみずが発光病になります。彰は、兄のことがあって発光病のことを知っているから、本当はまみずのことが好きなんですけど、兄のトラウマもあり距離をおいていました。それで高校生になってから、卓也という存在を使って、まみずの様子を探ろうとするんですけど、卓也とまみずが…。彰は複雑でちょっと切ないキャラクターですけど、撮影は楽しかったです。

― 彰を演じていて難しかったことはありますか?

甲斐:飄々としていながら、繊細なキャラクターだと思って演じていたので、まみずと卓也の関係が分かりつつ素直に口に出せない繊細なお芝居が難しかったです。

― 卓也役が北村さんだからこそ、甲斐さんも彰を繊細に演じられたかもしれないですね。

甲斐:匠海くんはすごくお芝居が上手いので「ここどうする?」「こういう時にどうする?」って一緒に考えることがありました。

甲斐翔真が「君は月夜に光り輝く」で観てほしいところ

― 「香山彰のココを観てほしい!」というシーンを挙げるとしたら?

甲斐:やっぱり、まみずに直接好きだったって言いに行くところです。正直に人と向かい合って喋っている彰は、そのシーンが初めてなのかな、それぐらい斜に構えているキャラクターなので、人に向かって自分の意志をしっかりと伝える場面はすごい印象的なシーンになったと思います。

― 甲斐さん自身が彰と同じ立場だったら「好きだった」って言うと思いますか?それとも隠したままにしますか?

甲斐:うーん…僕は隠す派、墓場まで持っていくと思います。僕自身、感情的と言うよりは俯瞰で見るタイプなので。今思いを伝えたところで叶わぬ恋だ、と伝えずに諦めてしまうかも。でも、彰はそれだけ好きだったっていう強い思いがあったのかなって思います。

甲斐翔真の恋愛観

― では、このまま甲斐さんの恋愛についてのお話も。甲斐さんは好きな女性に積極的に行くタイプ、行かないタイプ?

甲斐:積極的に行くまでが長いと思います。その人をしっかり知ってからじゃないと行けないですね。

― 一目惚れしてすぐ思いを伝えることはない?

甲斐:無理かもしれないです。当たって砕けてもいいんですけど、勢いで行くものじゃないと思ってます。まずその人と一緒にいるところを想像してみながら慎重に考えてしまうかも。「なんとかなるさ」っていう言葉はそんなに好きじゃないです。

― では好きな女性のタイプ、仕草、ここを見ちゃう…など3つ挙げるとしたら?

甲斐:3つか…歌が上手い人はすごく魅力的ですよね。あと、歌が上手い人は、写真が上手いとか、着てる服がおしゃれとか、髪やメイクにしっかり気を遣えているとか他の色々なセンスも良いことが多いなと思ってます。

― 身だしなみも細部まで見てしまう?

甲斐: 僕は“行き届いている”感を出しているだけの人は見破れちゃいます(笑)。外見だけに気を配っている人は、1対1で話している時は中身を作って本性を隠すこともできると思うんですけど、他の人と話している時や本性が垣間見れたときにバレちゃうんです。いかに普段から自分に自然体で接してくれているかっていうのも大きいと思いますね。

― 自然体であることも、重要なんですね。

甲斐:あとは王道ですけど笑顔。こっちまで笑顔になっちゃう笑顔を持っている女性は素敵ですよね。

― 周りにも影響を与える笑顔ということ?

甲斐:そうです!あとはミュージカルとか観に行く人いいかもしれないですね。僕もミュージカルが好きですし、週末に劇を観に行くって心に余裕を感じます。

― 同じ趣味を持ってるのもいいですよね。

甲斐:はい……思った以上に喋っちゃいました(笑)。

甲斐翔真「役の幅を広げていくのが先」

― 3月は『君は月夜に光り輝く』をはじめ、ドラマも「いつか、眠りにつく日」「パラレルスクールDAYS」「花にけだものseason2」と一気に作品が詰まってますね。2019年のスタートダッシュも成功しているようにみえますが、今年成し遂げたいことはありますか?

甲斐:まだ始まったばかりなので、これがちゃんと続くように手を抜かずやっていきたいです。体力的には仕事が詰まっているほうが、気を張っているからか疲れないので、まだまだ頑張っていきます!

― やってみたい役、出てみたい作品はありますか?

甲斐:これはファンの方や、事務所の人にも聞かれるのですが、僕自身まだ「何をやりたい」って選ぶ権利があるとは思っていません。今自分に与えられたものをやり遂げて成長していくしかないんです。その中で「絶対にここまで持っていく」と自分の中で決めて、そこまで持っていく。そうやって全力で取り組むことによって役の幅を広げていくのが先かなと思っています。

― 今は自分の希望を叶える時期ではなく、自分の力をつける時期だと。

甲斐:そうですね。自分が納得できるところまで持っていく。これが全てだと思います。

甲斐翔真、歌は…?

― プライベートではやってみたいことありますか?

甲斐:海外に行きたいです、写真集やカレンダーの撮影として、お仕事で海外に行けたら尚いいですね。

― どこでも好きなところで撮影しましょうって言われたら?

甲斐:北欧の景色もいいですし、韓国はグルメもいいですし…。韓国は街で普通に路上ライブとかしている自由なカルチャーも好きなんです。向こうではミュージカルも人気なんですけど、日本も素晴らしいミュージカルがたくさんありますし、三浦春馬さんや城田優さんなど人気の俳優さんたちが活躍していたり、そういう作品からミュージカルを好きになって、日本でもエンターテイメントとしてもっと浸透してほしいです。

― 甲斐さんはミュージカルも好きで、ご自身バースデーイベントで歌を披露していましが、今後歌の分野も視野に入れてるんですか?

甲斐:ミュージカルもやってみたいですし、イベントとかでも少しずつ歌っていきたいと思っていますけど、今は俳優やってて楽しいので温めていくという感じですね。

― 先程あったように、今はとにかく力をつける期間だと?

甲斐:とにかく俳優として磨き続けていけば、自ずと表現力も豊かになる、表現力が豊かになれば歌も良くなってくると思うので、今は磨いていきたいと思います。

モデルプレスのインタビューに応じた甲斐翔真(C)モデルプレス

甲斐翔真「絶対に突破口はあるはず」

― では最後に、夢に向かって挑戦しているモデルプレス読者に、挫けそうになった時の壁の乗り越え方のアドバイスをお願いします。

甲斐:1つは壁だと思わないこと。「壁だ」って意識すると、どうにかして乗り越えないという気持ちが芽生えてしまって、余計に壁が高くなってしまうと思うんです。だから、壁というより問題だと思えば、「どうしたら解けるだろう?」ってちゃんと考えれば、絶対に突破口はあるはずです。壁って思うのはちょっと構えすぎかなって思います。

― 肩の力を抜いたほうが良いんですね。

甲斐:突破口は自分の何かを変えればきっと見つかるはず。そして自分を変えるためには、自分の殻を破ることも大事。僕は『花にけだもの』で三枚目の役を演じたんですけど、もともと自分は静かなタイプなので、元気ハツラツな役は不安だったし自信がなかったです。でも、結果演じることが出来たので、やるしかない環境を自ら作って、殻を破るのもいいと思います。

― ありがとうございました。

(modelpress編集部)

甲斐翔真(かい・しょうま)プロフィール

1997年11月14日生まれ。東京都出身。「仮面ライダーエグゼイド」にて、ミステリアスな敵役となる仮面ライダーパラドクスに変身するパラド役を演じブレイクする。主な出演作に、「仮面ライダーエグゼイド」(テレビ朝日)、「花にけだもの」(フジテレビ)、「覚悟はいいかそこの女子。」(TBS・MBS)、「ゼロ一獲千金ゲーム」(日本テレビ)、映画「写真甲子園0.5秒の夏」(2017年11月公開)、「仮面ライダー平成ジェネレーションズFINALビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー」(2017年2月公開)、「覚悟はいいかそこの女子。」(2018年10月12日公開)など。

2019年は、3月15日に「君は月夜に光り輝く」が公開されるほか、FOD「いつか、眠りにつく日」(3月12日~)、YOUTUBEドラマ「パラレルスクールDAYS」(2月18日~)、FOD「花にけだもの season2」(3月23日~)が控える。
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