中尾明慶「まんぷく」で「はじめての経験」 恋愛関係にも言及<インタビュー>
2019.02.07 08:15
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女優の安藤サクラがヒロインを務めるNHK連続テレビ小説『まんぷく』(NHK総合/月曜~土曜あさ8時)に出演している俳優の中尾明慶が、同作での印象に残っているシーンや今後の見どころについて語った。
『まんぷく』は、インスタントラーメンをこの世に生み出した日清食品の創業者で実業家・安藤百福(ももふく)とその妻・仁子(まさこ)の半生をモデルに、戦前から高度経済成長時代にかけての大阪を懸命に生き抜く夫婦の成功物語。物語のヒロイン・福子を安藤が、実業家の夫・萬平を長谷川博己が演じている。
中尾が演じているのは、 萬平が後に開いた製塩会社の元従業員・岡幸助。出征前は乾物屋で奉公をしていたが、空襲で店が燃え、路頭に迷っていたところ、製塩所の人手を集めていた神部から声をかけられた。
真面目な性格ではあるが、自尊心が高くけんかっ早いので、同僚とぶつかることもしばしばで、時に騒ぎを起こして会社に迷惑をかけることもあった。会社解散後に、北浜食品に勤務。
以下、中尾のインタビュー。
泉大津編の撮影が終わってから、約1か月半ぶりにNHK大阪放送局にもどってきたので、改めて撮影に入る時はちょっと緊張しました(笑)。普通の連続ドラマだと1か月も空いてまた戻ってくることはなかなか無いので、すごく不思議な感覚ですね。8年経っていているので成長もしていないといけないっていう、はじめての経験をさせていただいています。それに、塩軍団の男たちがいなくなっているのが、なんか寂しくて。あれ?リハーサルって、こんなに人少なかったっけなって(笑)。
岡は割とチャーミングに、かわいらしくなって再登場します。だいぶ大人になっているのかなと思うんですけど、昔の岡っぽさもないといけないので、そこは気を付けていきたいと思います。
あの岡と森本(毎熊克哉)が恋をするって、8年前からは想像がつかないですよね。楽しみではあるんですけど、難しいなというのもありますね。あれだけタカちゃん(岸井ゆきの)の魅力が分からないって言っていたのに、その妹を好きになるって(笑)。「女なんて」と、硬派なタイプだったのが「めっちゃかわいい、キラーン☆」というタイプに変化していた、岡としての「キラーン☆」をどう演じようかなあと。もともとの岡らしさと、恋をしている岡のかわいさのバランスがどっちに偏ってもいけなくて、両方が絶妙に出ないといけないなと思っているところです。8年経つと人はけっこう成長するとは思いますが、大人になったとしても変わらない部分も絶対にあるはずですから、台本に描かれてないそういった一面を要所要所で表現できたらいいなと考えています。
森本とはケンカしかしてきていませんが、塩づくりの後半あたりから、意外と森本が岡の行動のよき理解者になってきているなと感じることがあったんです。だから、岡が死ぬときに、いちばんの友だちだと思えるのは森本だと思います。仲は悪いし、嫌いだ嫌いだと言いながらも、反面実はめちゃめちゃ仲よしなんじゃないかな。すごく仲が悪いけど、歯車があったらものすごく楽しい組み合わせというか。
森本が最高な友達だ、と岡自身は今は気づいていないんだと思います。この先さらに年齢を重ね、ある時ふと“友人”というものを考えたときに「あいつなのかな」って思い浮かぶのでしょうね。家族のいない岡が、戦後からずっといっしょに生きてきたのが森本です。お互い多くを語りませんが、気づいたらけっこうよく隣にいるんです。二人が萬平さん(長谷川博己)のラーメン小屋をつくりに行くときも、どこかで待ち合わせたのかなー、とか裏設定を想像してみると、意外と仲がいいですよね(笑)。作業中も「あれ取れ」とか、その程度しか会話していませんが、あーだこーだとケンカしながら小屋づくりして、客観的にみたらすごく仲がいいと思います。ケンカしてもあんまり引きずらないのは、男同士ならではの友情なのかなって気がします。このふたりは、吉乃ちゃん(深川麻衣)や、萬平さん、神部(瀬戸康史)を通してしゃべるんです。面と向かい合ってしゃべることがあまりない関係性がとても面白くて、非常に演じがいがあります。
― これまで演じられてきたシーンで、特に印象に残っているものがあれば理由と共に教えてください。
ひとつの区切りでもあった、たちばな栄養食品がつぶれるかもしれないと口にする森本の胸ぐらをつかむシーンが印象的ですね。表現が難しいシーンでしたが、岡は森本の思いがわかるからこそ胸ぐらをつかむ。お互いに分かりあっているシーンなのかな。森本も、悪かったと謝るし、岡も殴りはしなかったところが僕は好きです。ふたりの素敵なシーンだったなと思います。
居酒屋でケンカしたシーンも、放送を見て「岡、かっこいいなあ」と思いました。岡は確かにいらだっていたけれど、居酒屋で絡まれている女の子を助けた行動は間違っていないと僕も思うし。男から見ると特にかっこいいシーンが岡には多いんです。「ありがとうございます」と制作スタッフに感謝してしまうくらいのシーンが、けっこうあるんですよ(笑)。
岡役を演じる前は、割とお調子者だったりニコニコした役が多かったので、意外だというコメントを視聴者の方からいただきました。役者としていままでと違うことをしなきゃなという思いがあったので、うれしい反響です。岡役をやれてよかったなと思っています。
この先、吉乃ちゃんをめぐって森本との関係はどうなっていくんでしょうね。「紳士協定」結んでって、そんな恋愛あります(笑)!?でも「ぬけがけすんなよ」って、岡と森本が目も合わせず約束したのかなと想像すると、なんだかあのふたりらしいなと思えました。岡は、吉乃ちゃんのことがすっごくタイプなんじゃないですかね。転校生が来て「かわいいー、しぇべりたいなー」と思っている、小学生や中学生みたいな恋をしているんだと思いますよ(笑)。実際に話してみたら、吉乃ちゃんはやわらかい雰囲気でやさしいところがあって、ますます好きになる。岡みたいな男には、映画をすっぽかしたりするくらいが丁度いいんじゃないですかね。簡単にぱっと振り向いてもらえなくて、振り回されているぐらいのほうがいいと思います。吉乃ちゃんは計算高いわけじゃないし、約束すっぽかされても「あー忘れちゃったあ!」とあっけらかんとした女の子、かわいいじゃないですか。それに、岡は女性にはたぶん怒れないタイプ。男とはケンカするけれど、女性に何か言われたらしゅんとしそう。だから、吉乃ちゃんに振り回されても怒らないのだと思います。吉乃ちゃんは岡がもらうぞ!という意気込みで演じていますが、どうなるのか3人の今後を楽しみにみていただきたいですね。
― 毎日の放送を楽しみにしている、視聴者の皆さんへのメッセージをお願いいたします。
いままではケンカばかりしていたので、視聴者のみなさんは「朝からうるさいなあ」と感じていらしたかもしれないですけど(笑)、あの暴れていた岡が、恋をしたりしてまた新しい一面が出てきます。
泉大津編の塩作りやダネイホン作りでは会社を中心にした話も多かったのですが、より一層家族のシーンが増えて、家族ってなんだろう、家族っていいなと感動するシーンがたくさんあると思います。何回転んでも立ち上がる福ちゃんと萬平さんのふたりに励まされると思うので、引き続き楽しみにみていただけたらなと思います。
(modelpress編集部)
中尾が演じているのは、 萬平が後に開いた製塩会社の元従業員・岡幸助。出征前は乾物屋で奉公をしていたが、空襲で店が燃え、路頭に迷っていたところ、製塩所の人手を集めていた神部から声をかけられた。
真面目な性格ではあるが、自尊心が高くけんかっ早いので、同僚とぶつかることもしばしばで、時に騒ぎを起こして会社に迷惑をかけることもあった。会社解散後に、北浜食品に勤務。
以下、中尾のインタビュー。
中尾明慶が語る岡幸助の心境
― 物語が進んでいくにつれ、役柄に対する印象や演じるうえでの心境の変化がありましたら、教えてください。泉大津編の撮影が終わってから、約1か月半ぶりにNHK大阪放送局にもどってきたので、改めて撮影に入る時はちょっと緊張しました(笑)。普通の連続ドラマだと1か月も空いてまた戻ってくることはなかなか無いので、すごく不思議な感覚ですね。8年経っていているので成長もしていないといけないっていう、はじめての経験をさせていただいています。それに、塩軍団の男たちがいなくなっているのが、なんか寂しくて。あれ?リハーサルって、こんなに人少なかったっけなって(笑)。
岡は割とチャーミングに、かわいらしくなって再登場します。だいぶ大人になっているのかなと思うんですけど、昔の岡っぽさもないといけないので、そこは気を付けていきたいと思います。
あの岡と森本(毎熊克哉)が恋をするって、8年前からは想像がつかないですよね。楽しみではあるんですけど、難しいなというのもありますね。あれだけタカちゃん(岸井ゆきの)の魅力が分からないって言っていたのに、その妹を好きになるって(笑)。「女なんて」と、硬派なタイプだったのが「めっちゃかわいい、キラーン☆」というタイプに変化していた、岡としての「キラーン☆」をどう演じようかなあと。もともとの岡らしさと、恋をしている岡のかわいさのバランスがどっちに偏ってもいけなくて、両方が絶妙に出ないといけないなと思っているところです。8年経つと人はけっこう成長するとは思いますが、大人になったとしても変わらない部分も絶対にあるはずですから、台本に描かれてないそういった一面を要所要所で表現できたらいいなと考えています。
森本とはケンカしかしてきていませんが、塩づくりの後半あたりから、意外と森本が岡の行動のよき理解者になってきているなと感じることがあったんです。だから、岡が死ぬときに、いちばんの友だちだと思えるのは森本だと思います。仲は悪いし、嫌いだ嫌いだと言いながらも、反面実はめちゃめちゃ仲よしなんじゃないかな。すごく仲が悪いけど、歯車があったらものすごく楽しい組み合わせというか。
森本が最高な友達だ、と岡自身は今は気づいていないんだと思います。この先さらに年齢を重ね、ある時ふと“友人”というものを考えたときに「あいつなのかな」って思い浮かぶのでしょうね。家族のいない岡が、戦後からずっといっしょに生きてきたのが森本です。お互い多くを語りませんが、気づいたらけっこうよく隣にいるんです。二人が萬平さん(長谷川博己)のラーメン小屋をつくりに行くときも、どこかで待ち合わせたのかなー、とか裏設定を想像してみると、意外と仲がいいですよね(笑)。作業中も「あれ取れ」とか、その程度しか会話していませんが、あーだこーだとケンカしながら小屋づくりして、客観的にみたらすごく仲がいいと思います。ケンカしてもあんまり引きずらないのは、男同士ならではの友情なのかなって気がします。このふたりは、吉乃ちゃん(深川麻衣)や、萬平さん、神部(瀬戸康史)を通してしゃべるんです。面と向かい合ってしゃべることがあまりない関係性がとても面白くて、非常に演じがいがあります。
― これまで演じられてきたシーンで、特に印象に残っているものがあれば理由と共に教えてください。
ひとつの区切りでもあった、たちばな栄養食品がつぶれるかもしれないと口にする森本の胸ぐらをつかむシーンが印象的ですね。表現が難しいシーンでしたが、岡は森本の思いがわかるからこそ胸ぐらをつかむ。お互いに分かりあっているシーンなのかな。森本も、悪かったと謝るし、岡も殴りはしなかったところが僕は好きです。ふたりの素敵なシーンだったなと思います。
居酒屋でケンカしたシーンも、放送を見て「岡、かっこいいなあ」と思いました。岡は確かにいらだっていたけれど、居酒屋で絡まれている女の子を助けた行動は間違っていないと僕も思うし。男から見ると特にかっこいいシーンが岡には多いんです。「ありがとうございます」と制作スタッフに感謝してしまうくらいのシーンが、けっこうあるんですよ(笑)。
岡役を演じる前は、割とお調子者だったりニコニコした役が多かったので、意外だというコメントを視聴者の方からいただきました。役者としていままでと違うことをしなきゃなという思いがあったので、うれしい反響です。岡役をやれてよかったなと思っています。
中尾明慶が語るこれからの見どころ
― 番組の後半から終盤にかけての、演じられる役柄のみどころや注目ポイントを教えて下さい。この先、吉乃ちゃんをめぐって森本との関係はどうなっていくんでしょうね。「紳士協定」結んでって、そんな恋愛あります(笑)!?でも「ぬけがけすんなよ」って、岡と森本が目も合わせず約束したのかなと想像すると、なんだかあのふたりらしいなと思えました。岡は、吉乃ちゃんのことがすっごくタイプなんじゃないですかね。転校生が来て「かわいいー、しぇべりたいなー」と思っている、小学生や中学生みたいな恋をしているんだと思いますよ(笑)。実際に話してみたら、吉乃ちゃんはやわらかい雰囲気でやさしいところがあって、ますます好きになる。岡みたいな男には、映画をすっぽかしたりするくらいが丁度いいんじゃないですかね。簡単にぱっと振り向いてもらえなくて、振り回されているぐらいのほうがいいと思います。吉乃ちゃんは計算高いわけじゃないし、約束すっぽかされても「あー忘れちゃったあ!」とあっけらかんとした女の子、かわいいじゃないですか。それに、岡は女性にはたぶん怒れないタイプ。男とはケンカするけれど、女性に何か言われたらしゅんとしそう。だから、吉乃ちゃんに振り回されても怒らないのだと思います。吉乃ちゃんは岡がもらうぞ!という意気込みで演じていますが、どうなるのか3人の今後を楽しみにみていただきたいですね。
― 毎日の放送を楽しみにしている、視聴者の皆さんへのメッセージをお願いいたします。
いままではケンカばかりしていたので、視聴者のみなさんは「朝からうるさいなあ」と感じていらしたかもしれないですけど(笑)、あの暴れていた岡が、恋をしたりしてまた新しい一面が出てきます。
泉大津編の塩作りやダネイホン作りでは会社を中心にした話も多かったのですが、より一層家族のシーンが増えて、家族ってなんだろう、家族っていいなと感動するシーンがたくさんあると思います。何回転んでも立ち上がる福ちゃんと萬平さんのふたりに励まされると思うので、引き続き楽しみにみていただけたらなと思います。
(modelpress編集部)
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