<EXILE TRIBEの新星・FANTASTICSインタビュー>オーディションの裏側、涙を流した合宿…デビューまでの道のりを語る「9人の想いを込めて」「彼のためにも走り続けることが今1番大事」
2018.12.05 17:00
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12月5日にシングル「OVER DRIVE」でメジャーデビューを果たしたEXILE TRIBEの新星・FANTASTICS from EXILE TRIBE。モデルプレスでは今回、デビューに向け、リーダーの世界・佐藤大樹、パフォーマーの澤本夏輝・瀬口黎弥・堀夏喜・木村慧人、ボーカルの八木勇征・中島颯太にインタビューを実施。連載形式でお届けしてきたインタビューも今回が最終回。最後は8人がメジャーデビューまでの想いを語る。
EXILE TRIBEの新星・FANTASTICS
FANTASTICSは、EXILEの世界・佐藤をリーダーに、パフォーマー集団として2016年12月29日に結成。2017年5月から12月にかけ行われた「EXILE Presents VOCAL BATTLE AUDITION 5 ~夢を持った若者達へ~」にて、約3万名の応募者の中から勝ち上がった八木・中島をボーカルに迎え、ダンス&ボーカルグループとして始動した。これまでに2度の武者修行を実施。2018年5月には、EXILEの楽曲「Turn Back Time」にfeat. FANTASTICSとして異例の参加。同楽曲はFANTASTICSの中尾翔太さんへの想いを込めてTAKAHIROが歌詞を書き下ろし、大きな反響を呼んだ。そして、9月15日、帯同しているEXILEの約3年ぶりとなるドームツアー「EXILE LIVE TOUR 2018-2019“STAR OF WISH”」のステージにてデビュー決定を発表した。
最終回となるグループインタビューは、デビューまでの道のりを振り返ってもらうとともに、各メンバーのキャラクターに迫った内容になった。
FANTASTICSボーカル八木勇征・中島颯太の第一印象は?メンバーの“勘”当たる
― 12月5日、メジャーデビューおめでとうございます。デビュー曲となる「OVER DRIVE」は、「EXILE Presents VOCAL BATTLE AUDITION 5 ~夢を持った若者達へ~」の課題曲であり、「夢者修行 FANTASTIC 9」でも歌い続けてきたとあって、ファンの皆さんにとっても思い入れの深い1曲になっていると思います。
世界:ボーカルが入っていない状態から聞き続けいていた曲で、最初は「ここにボーカルが入ったらいいよね」という話をしていました。でも、そのときはボーカルが何人になるのかはまだ決まってなくて。2人なのか、3人なのか、もしかしたら1人なのか…色々考えながら振り付けを作った曲なので、それぞれの想いがこもった曲になっていると思います。
― ボーカルの人数について、構想が見えてきたのはオーディション途中から?
世界:やっぱりオーディションは人ありきなので。いきなり1人で入ってくるのは大変だろうなと思ったいたので、1人はないかなとは考えていたんですけど、EXILEも4人ですし、THE RAMPAGE(from EXILE TRIBE)も3人ですし、FANTASTICSのスタイルを模索して、試行錯誤しながら「OVER DRIVE」を作り上げていった気がします。
― 「OVER DRIVE」のほかに候補曲はありましたか?
佐藤:はい。聞かせていただきました。いくつかある中から、「OVER DRIVE」に決定しました。
― 最初に聴いたときの心境はどうでしたか?
瀬口:オーディションを見て、この中の誰かがボーカルになるんだって想像しながら聴いていたので、この曲にボーカルの声が加わってミックスした瞬間、FANTASTICSっていうグループがめちゃくちゃいいものになるなっていう期待が生まれました。ファイナリストとは審査の中で、翔太も含め全員で踊ったので、想像をフル回転させた思い出があります。
堀:合宿審査ではじめて「OVER DRIVE」のパフォーマンスを披露しましたよね。
八木:僕たちはそれを見させていただいて、「絶対この曲を歌いたい」って気持ちが奮い立ちました。きっと颯太も同じ気持ちだったと思うんですけど、それくらい圧巻のパフォーマンスでした。
― 「週刊EXILE」(TBS系、毎週月曜深夜)では、オーディションの様子が放送されていましたが、FANTASTICSのパフォーマーの皆さんが合宿にやってきた瞬間はやはりファイナリストの顔つきが変わりましたよね。
中島:元々LDHのアーティストが大好きですし、FANTASTICSが7人でパフォーマー集団として武者修行しているときから観に行っていたので、その本人がいらっしゃるというのは緊張しました。常に見られている状態でどれだけ自分をアピールできるのかっていうことを考えていましたし、皆さんがいることで夢への気持ちが強くなって頑張れました。
― パフォーマーの皆さんは、オーディションに審査員として参加されていましたが、八木さん、中島さんの一次審査の様子は覚えていますか?
世界:一次審査は各エリアに分かれて行ったんですけど、勇征は名古屋で颯太は大阪。僕は2人とも見ました。
木村:僕は颯太を見たとき、感覚的に「この人とやりそうだな」って思いました。
世界:嘘だ!
一同:(笑)
木村:いやいや本当です!少し自分と似てるものを感じて、すごく仲良くなれるんじゃないかなって思ったんです。
世界:本当に?
木村:本当です、本当です(笑)。
口々に:初めて聞いた。
中島:慧人は一次審査終わりに「いい子がいたよ」って自分のお母さんにって言っていたらしく、僕はそのエピソードを受かったすぐあとに聞きました。
― 親に報告したくなるほどの存在だったと。
木村:はい、気になっちゃって。
堀:僕も勇征のことは、第一次審査から気になっていました。「すごいイケメンが来た」っていう印象がありましたし、「あの子良かったね」って話題になっていたんです。そのあとの審査も「名古屋のときの子だ」って思いましたし、第一印象が強かったです。
澤本:僕は颯太を一次審査から見てたんですけど、勇征は一次審査見てなくて皆から「すげえイケメンでがたいがいいやついるよ」って聞いていたんです。で、本当にそのまんまの印象で。歌も個人的に好きな声だなって思いました。
― いつ頃から、八木さん、中島さんでいうのが心にありましたか?
佐藤:合宿審査じゃないかなと思います。僕らも全日程参加したので、1番近くで参加者といられて、取り組む姿勢とか色々な面を見れたんです。その中で、2人だっていうのが日を追うごとに確信に近づいて、最終審査で一緒に踊ったときには「この2人だ」って思いました。
世界:色々見て最終的には決定しましたけど、究極“勘”だったのかなと思います。決定的な何かというよりも、こういうものは出会いなので、その“勘”がメンバー全員一致しました。
― ボーカルのお2人は今のお話を聞いて、いかがですか?
中島:いや、もう…本当に嬉しいです!合宿審査は、余裕がないハードスケジュールだったので、周りが見えないくらいがむしゃらでしたし、「VOCAL BATTLE AUDITION 2」(今市隆二、登坂広臣、片寄涼太、数原龍友ら輩出)や「VOCAL BATTLE AUDITION 4」(RIKU、川村壱馬、吉野北人ら輩出)を見ていたので、まさか自分がそこにいるなんてっていう感覚も最初はあったんです。でも、実際参加して、何をアピールできるかって考えたとき、例えば集合場所に早めに行くとか、そういうちょっとしたことも見られているだろうから、常に意識を持って集中しなくちゃと頑張りました。きつかったけど、頑張ってきてよかったなと思います。
八木:朝のランニングにFANTASTICSのメンバーも全員参加していたんですけど、皆本当に早くて「ファイナリストに負けない」って気持ちで取り組んでくださっているのを見て、僕らも絶対に負けちゃいけないなと思いました。姿勢からも色々学ばせてもらった合宿でした。
堀:僕たちは同世代なので、同世代の同じ夢を追うものとしてやっぱり負けたくないって気持ちがありましたし、僕らが闘争心に火をつけることも大切なのかなと思っていたんです。ランニングでも、団体で走っている皆の中に僕らが突っ込んでいくことで火がつくのか、とかそういうところを見ていました。
澤本:ダンスの振りと聞きに来る人もいて、2人は特に積極的に取り組む姿勢が見られました。特に勇征はダンス経験がなかったので、その分真っ直ぐ聞いてきて、僕も教えたいなって気持ちになりましたし、やる気を感じました。
VBA5、世界が泣いた理由 リーダー2人の存在とは…
― そういう姿勢も評価されていたということですね。「週刊EXILE」では、ファイナリストの取り組む姿勢に対して「気持ちが伝わらない」と世界さんが泣きながら訴えかける場面も…世界:言わないでください。
一同:(笑)
佐藤:掘り下げますね(笑)。
― あの涙はすごく印象に残っています。
世界:僕も大樹もオーディション出身者ですし、今回はEXILEを背負ってオーディションに参加していたので、色んな人の顔が浮かびましたし、応援してくださる皆さんのことを考えると、皆が辛いのも分かるけど言わなきゃいけないこともあるというか。立場的にも1人の表現者としても、色んなことを考えていたら、涙が出てきたんです。悔し涙でもないし、辛い涙でもないし、嬉し涙でもないし、よく分からない涙だったので何で流れたのか僕も謎です。放送はされてないんですけど、僕の前には大樹がえげつないくらいキツいことを言ってて…
佐藤:いやいや!
世界:(笑)。でも、言わなきゃいけないと思うんです。合宿で皆といていい面もありましたけど、正直に言うと、そうじゃない場面も多かったんです。言えないもどかしさも感じていましたし、僕らとしてはなっちゃん(=堀)が言っていたように、闘争心に火をつける役割もありましたし。僕らと合宿に参加している皆は同じ気持ちなんだよって思う一方で、僕と大樹以外のパフォーマーは自分を試す期間でもあったので、そこは嫌われてもいいから僕と大樹が言わなきゃいけない。僕自身もあの合宿を通してパワーアップできましたし、気付かされることがたくさんありました。
― 本気さが伝わってくる回でした。
世界:GENERATIONS(from EXILE TRIBE)からTHE RAMPAGE(from EXILE TRIBE)、FANTASTICS、あとBALLISTIK BOYZの4グループはJr.EXILE世代って呼んでるんですけど、僕と(関口)メンディーとLIKIYAはその中で1番年上で、自分たちでEXILEや三代目(J Soul Brothers from EXILE TRIBE)さんとは違う“LDHらしさ”を作っていかなきゃなって気持ちが強くて、そういう部分でもあの合宿では僕自身も悩みました。「VOCAL BATTLE AUDITION」ももう5ですし、1ではTAKAHIROさんが見つかったオーディションなので歴史もあります。そんなオーディションでボーカルを決めるということに、色んな想いもあったんです。全員で参加したことはパフォーマーにとってもいい経験になったなと思います。
― FANTASTICSとしてはリーダーですが、その意識も強かったですか?
世界:FANTASTICSを組んでから1番変わったのはそこですね。特に意識を持とうって思っていたわけじゃないんですけど、今は僕と大樹がリーダーとして先陣を切る時期なのかなと。ゆくゆくはグループが1人のために、1人がグループのために責任を持っていけるようになれればと思います。
佐藤:EXILEとして活動しているときは、HIROさんから「全員がリーダーでいるように責任感と意思を持ってください」と常にアドバイスをいただいているんです。それはFANTASTICSでも変わらないのかなと思っているので、そういうグループになれるように意識を統一するようにしています。
― 世界さん、大樹さんは皆さんにとってどういう存在ですか?
瀬口:最初はやっぱ“EXILEさん”でした。僕らはEXPG STUDIO時代から翔太を含めた5人で活動していた時期があったんですけど、そのときはサポートダンサーとしてEXILEさんのツアーに帯同させていただくこともあって、そのイメージからです。そのあと、FANTASTICSを結成するとなって、この世界のことが右も左も分からない状態から、お2人に丁寧に一つ一つ教えていただいて。今も学ぶことだらけですし、お2人から吸収したことをいずれ僕らの下の世代にも伝えていける存在になりたいなと思っています。今のありがたい環境はお2人のおかげなので、感謝です。
澤本:本当に色々教えていただいているんですけど、パフォーマー集団として回った武者修行で、世界さんが僕たちリーダー以外のパフォーマーに向けて「もうアマチュアじゃなくてプロなんだよ」って活を入れてくださったことが特に印象に残っています。やっぱりどこか甘えがあったと思いますし、憧れていたステージに立てることで勘違いしてしまっている部分もあったと思うんです。でも、そうやって言葉ではっきりと言っていただいたことで、自覚に繋がったなと思います。
中島:その言葉は、僕たちが入ってからの夢者修行でもいただきました。僕たち2人は人前で歌った経験が全然なくて、何も分からない状態でのステージだったので、リーダー2人をはじめパフォーマーの全員から本当に1から全部教えていただいてて。その中で「もうアマチュアじゃなくてプロなんだよ」って言葉を聞いたことで、本当に責任が出て自覚を持ちましたし、もっともっと努力して実力もつけていかなきゃいけないと改めて思いました。特にボーカルは言葉を伝えて届ける職業だと思うので、その重大さも感じました。
― 夢者修行はいい経験になりそうですね。
八木:人前で歌うことも初めてでしたし、もう何もかもが初めての経験だったので緊張もすごかったです。1公演目のときガチガチだったんですけど、世界さんが「上手くやろうとするんじゃなくて、今までやってきたことを信じて全力で楽しめ」っていってくださって気持ちを切り替えることができました。僕たちが楽しんでいないとお客さんに届けられないし、楽しませることもできないなってことを学びました。
中尾翔太さんへの想い…「彼のためにも走り続けることが今1番大事」
― 2度の武者修行の中で、楽しかったこと辛かったことなど思い出に残っていることは何ですか?木村:僕は最年少で今19歳なんですけど、子どもに見られちゃうことがあったので、どうしたら大人っぽく見せるパフォーマンスができるかってことを考えて、それを変えていく段階が辛かったです。自分では変わってると思っていても、周りから見たら変化してないってこともあったので、すごく考えました。
佐藤:1回目と2回目の武者修行では、ステージに立つ姿勢とか表情が全然違いましたね。全員1回目でかなり食らった部分もあったと思うので、それを活かして2回目に臨んだんです。特に1回目のパフォーマーだけで回った回はどうやったらダンストラックだけでお客さんを巻き込むことができるのか、すごく考えました。お客さんの中にもどういう風にステージを見たらいいのか混乱している人が多かったので、メンバーで話して改善して。一人ひとりの名前を覚えてもらいたいっていう気持ちもあったので、自己紹介のような短いダンストラックを入れたり、MCをしたり、いい経験になりましたし、毎回終わったあとに反省会をしていたことが2回目に活きてきたのかなと思います。
― 反省会で出た面白いアイデアで実践したことはありましたか?
佐藤:パフォーマンス中にマイクを握ろうか、とか。ボツになりましたけど(笑)。
一同:(笑)。
佐藤:「ちょっとそれは…」みたいな案はたくさんあったんですけど…
木村:1回目の武者修行のときに、ダンストラックで一部のお客さんが掛け声をやってくれていたので、もうそれを取り入れちゃおうってことはありました。どんどん浸透して、皆が掛け声をやってくれるようになりました。
佐藤:ありましたね。僕らが知らないところから始まって、広がっていったのが嬉しかったです。
― 2回目の武者修行ではボーカルが入ったという大きな変化があったかと思いますが、1回目の武者修行の1公演目と2回目の夢者修行の最終公演ではどのような違いを感じましたか?
世界:1回目はよくも悪くも“素人感”があったんです。それはしょうがないことなんですけど、初めて人前に立たされる感じというか。2回目の夢者修行は翔太が病気を発表したあとだったのでフルメンバーじゃなかったですし、翔太の想いを背負って回っていた気がします。特に最終日はそれを感じましたけど、目の前のお客さんには楽しんでもらいたいので悲しい顔はできないし、それは僕らのためでもあり彼のファンのためでもある。その想いっていうのはやっぱりありました。
― 9人で公の場に立ったのは、合格者を発表した「スッキリ」(日本テレビ系)が最初で最後だったとソロインタビューの中で語っていらっしゃいましたね。
世界:そうなりました。そこから何ヶ月か空いて、夢者修行が始まって。「スッキリ」さんに出させていただいたときは僕らだけじゃなく、彼もまだ何も知らない状態でした。年明けすぐに知って入院が決まって、9人じゃないとFANTASTICSじゃないっていうのは全員が感じたので、活動休止っていう選択肢もあったとは思うんですけど、彼は闘っているわけだから、僕らも止まるわけにはいかなかったですし、彼が帰ってこられる場所を作ってあげることが僕らの精一杯でした。その間に彼に会いに行ったり、彼の誕生日に名古屋で夢者修行があったのでお客さんと一緒にバースデーソングを歌ってその動画を送ったり。動画はEXILEの「Turn Back Time」のMVにも使われているんですけど、やっぱり色んな人の支えがあって生きているんだなっていうのを夢者修行をやっていて思いました。
もちろん僕らとしては毎日一緒にいたいし、毎日側にいてあげたいけど、届けるとか伝えるっていうためには止まるわけにはいかないし、彼もそれを望んでいない。毎日は会えないけど気持ちで繋がっていると思って日々活動していました。9人でデビューできたら理想形でしたし、それは皆が望んでいた形でしたけど、8人で彼の想いを感じ取ってもらえるように頑張っていこうって話をしました。それをパフォーマンスを通して伝えることが僕らの使命で、彼が選んだ道でもあるので、彼のためにも走り続けることが今のFANTASTICSにとって1番大切なことだと思っています。メンバーの死っていうのは、LDHの歴史の中でも誰も経験したことのない初めてのことなので、すごく辛かったし悲しかったけど、だからこそ僕らが精一杯楽しんで精一杯音楽を愛して、ステージで生き続けることが彼の生きた証になると思っています。
― 活動休止という選択肢があったというのは?
世界:僕個人としての考えです。言わなかったですけど、もし誰かがそういうことを言ってきたら反対はしなかっただろうなって。結果として、誰も言わなかったですし、続けていく覚悟と勇気と責任を持って表現し続けていこうと話し合いで決めました。
木村:翔太くんの想いも背負って、この先10年20年とFANTASTICSを続けていって、僕らにしかできない音楽を届けたいなと思っています。もしかしたら、病気の方が僕らの音楽で元気になってくれるかもしれないですし、そういうグループになりたいなと思います。
瀬口:今後も翔太の名前はずっと言い続けていきたいです。FANTASTICSができたのも翔太がいたからですし、僕からすると翔太は“Mr.FANTASTICS”なんです。そんな翔太がいなくなってしまったことは辛いですけど、僕らがそれでクヨクヨしている姿を見ても翔太は喜ばないだろうし、突き進んでいく姿を見せていきたいです。
Jr.EXILE世代としてFANTASTICSが目指す場所とは
― 先程、Jr.EXILE世代についてのお話が出てきましたが、Jr.EXILE世代の中でFANTASTICSが特にアピールしたい部分を教えてください。世界:スタイリッシュでパワーもあるグループだと思うので、そこを見ていただきたいです。コミカルなこともできるし、シンプルにかっこいいこともできる、エンターテイメントが映えるグループ。FANTASTICSのライブに初めて来た人も、ずっと見てくれてる人も毎回同じぐらいワクワクさせられるようなドキドキさせられるようなグループで居続けたいなと思いますし、老若男女に愛されるグループでいたいです。
― 目指すグループ像についてお話されることはありますか?
佐藤:ちょうど3日くらい前に全員集まってメンバー会議をしました。定期的にやっている会議なんですけど、グループとしてどういうことをやっていきたいか話したり、今の状況を共有したり。僕と世界さんはよく話しているんですけど、皆のアイデアを聞く機会ってそんなに多くないので、メンバー会議では色んなことを話しますね。ボーカルの2人の音楽の趣味とか、改めて聞くと「そうなんだ」「そっちが好きなの」って発見も。意外な一面とか意見を知ることができます。
世界:世代も少し離れているので、見てきたもの聴いてきたものが違うんですよ。1回目の武者修行のときは結構話す機会があったんですけど、ボーカルが入ってからは意外と時間がとれてなくて。
佐藤:デビュー曲のカップリングの「WHAT A WONDER」という曲について、勇征が「僕たちの曲っぽくないですよね」って言っていたこともありました。勇征は好きな曲らしいんですけど、「そう感じていたんだ」ってことも改めて話したからこそ聞けた意見ですし、皆が納得いくものを届けたいと思っているので話し合えてよかったです。
― ボーカルのお2人はその場で初めて伝えたことも多かったということでしょうか?
中島:具体的に言葉にして伝えたのは初めてでした。やりたい音楽とか目指したいイメージとか。例えば、FANTASTICSは全員がカラフルなイメージなので、「この曲はこの色に統一してやろう」とか「逆にこの曲はこの色」とか、変幻自在にパフォーマンスできるグループになりたいなと思っていて、そういう表現の話もしました。そのためにはボーカルが実力をつけて、求められているものを表現できるようにならないといけないので、頑張るしかないなと思っています。
― メンバーの意外な一面や新たな一面を知る場になりそうですね。
佐藤:メンバー会議を通じて、慧人は人から言われたアイデアを自分のものにして発言するのが上手いなってことを知りました(笑)。
一同:(笑)
堀:1ヶ月前とかにほかの人が言ったことを寝かせて、それを自分の意見だと勘違いして口に出しちゃうらしいんです(笑)。「俺が言ったことじゃなかったっけ?」って思うことも多いです(笑)。
佐藤:周りは、「いや、それ俺が言ったやつ!」とかつっこんでるよね(笑)。勇征もありがち。
八木:そうですね、僕もありがちです。教えてもらったことを、後から自分が言ったみたいに言っちゃう。
― 木村さんと八木さんは、その意識はある?
木村:ありますね。
堀:あるんですか!?(笑)
木村:世界さんと1年ぐらい前に共有したことを話しただけなのに、なぜかそういう感じになっちゃう…
世界:俺が悪いみたいじゃん!(笑)
佐藤:あと、黎弥は言葉選びが面白い。
世界:難しい言葉を使うよね。頭いいアピールする(笑)。
瀬口:違います!
世界:翔太がいたとき、僕と大樹以外の5人はラップとかもやっていたんです。そのラップの歌詞で黎弥が考えた部分にパフォーマー7人の名前が入ってて、「すごいな」「こういう言葉も知ってるんだ」って思ったんですけど、直接話してみるとそういう印象はないです。
一同:(笑)
佐藤:ゴーストライターがいるのかも。
瀬口:そのときは、一生懸命調べて作ったので…
佐藤:作品での繊細な表現はすごいんですけど。
一同:(笑)
― ギャップがあるんですね(笑)。
瀬口:言葉選びは結構考えているんです。例えば、こういうチームだよねみたいなイメージを共有するときに分かりすい方がいいので、「FANTASTICSは野菜で言うとじゃがいもじゃなくてアスパラみたいなチーム」とか。
一同:…
佐藤:ボケ狙いにいった。
世界:考えて喋ると面白くないタイプなんです。狙っちゃうと駄目なタイプなのに狙う。ドッキリに引っ掛けると面白いと思う。
瀬口:引っかからないと思います!(きっぱり)
― ほかにメンバーの意外な一面、新たな一面を発見した人は?
佐藤:楽曲制作のときに思ったんですけど、颯太はやたらと楽曲に無音を入れたがる。
中島:急に無音になると次が映えるかなって。
世界:っていうのをもう5回ぐらい言ってるんですよ。
― 採用された楽曲も?
中島:これからされる予定です。
澤本:これから(笑)。
世界:ゆくゆくは…(笑)。ほかにも、「水の音がFANTASTICSは合いますよね」とか。それぞれの意見を僕が吸い上げて1つにすることが多いんですけど、全部の好みを入れていたらがちゃがちゃになってしまうので、さっき颯太が言っていたみたいに、その都度色を変化させていけたらいいなと思います。
FANTASTICSを家族で例えると?
― FANTASTICSは最年長が世界さんで最年少が中島さんと木村さん。グループ内での役割を教えてください。世界:大樹がまとめ役です。僕が監督で、大樹がコーチみたいな。
佐藤:僕は中間管理職です(笑)。颯太は最年少ですけど、物怖じせずアイデアを言うタイプ。加入してすぐのリハーサルでもアイデアを言ってくれたので、助かりました。勇征はポンって誰も予想してなった意見を言うタイプ。なっちゃんは男らしくて曲がったことが嫌いなタイプ。澤夏(=澤本)は兄貴肌なので冷静に俯瞰で見ているタイプ。で、黎弥は九州出身なのでアツい。
瀬口:出身地!?
世界:1人だけ土地柄!?関係ないでしょ(笑)。
― (笑)。家族で例えると?
佐藤:それは分かりやすいですね。(指を指しながら)お父さん(世界)、お母さん(佐藤)、長男(澤本)、末っ子(木村、中島)…結構年齢通り。あと、ポチ(八木)。
世界:犬じゃなくてポチ。黎弥が三男っぽいから、なっちゃんが次男かな。
佐藤:長男(澤本)、次男(堀)、三男(瀬口)、四男で双子(木村、中島)?
世界:うん。勇征は家族じゃないんだよな。
堀:大型犬っぽいですよね。
― だからポチ?
佐藤:めちゃくちゃ愛されてるんですよ。皆困ったら、勇征の話題とか出すイジられキャラ。可愛がられているペット的な立ち位置って意味でポチです(笑)。
「OVER DRIVE」でデビュー「9人の想いを込めて」
― では、最後になりますが、デビュー曲である「OVER DRIVE」について、モデルプレス読者にアピールをお願いします!中島:「OVER DRIVE」は僕たちの初めて皆さんに聴いていただける楽曲になります。オーディションの頃から歌い続けていた曲で9人の想いを込めて歌わせていただいています。ぜひ、聴いていただきたいです。
佐藤:翔太が振りを付けてくれた楽曲でもありますし、僕らの中でもメジャーデビューシングルに相応しい1曲になってるのかなと思います。これから、FANTASTICS from EXILE TRIBEをよろしくお願いします!
― ありがとうございました。
デビュー曲「OVER DRIVE」は、圧倒的スピード感と躍動感が押し寄せてくるサウンドと、前に突き進もうとする力強い意思が込められた歌詞が融合した、疾走感溢れるダンスチューン。中尾さんが振り付けに込めた想いを胸に、この楽曲で勢いよく走り出す。「9人でFANTASTICS」――その想いは変わらず、EXILE TRIBEの新星として、Jr.EXILE世代として、これから旋風を巻き起こしていく。(modelpress編集部)
FANTASTICS from EXILE TRIBEプロフィール
EXILE TRIBEの新グループとして、EXILEの世界・佐藤大樹をリーダーに、パフォーマー集団として 2016年12月29日に結成。全国18会場50公演、約3万人動員をした武者修行を完遂し、グループとして大きく飛躍し新たなステージに進むため、ボーカルを迎えることを決意。2017年5月から12月にかけて「EXILE Presents VOCAL BATTLE AUDITION 5 ~夢を持った若者達へ~」を開催し、約3万名の応募者の中から勝ち上がった八木勇征・中島颯太が加入した。2018年4月から6月にかけて行われた「夢者修行 FANTASTIC9」では、デビュー前にも関わらず全国33 会場78公演で約7万5000人を動員。2019年9月にはEXILEの約3年ぶりとなるドームツアー『EXILE LIVE TOUR 2018-2019“STAR OF WISH”』の全公演にサポートメンバーとして帯同し、同公演初日の9月15日、ドームのステージ上でデビューを発表した。
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