「フジテレビ×モデルプレス」女性アナウンサー連載『女子アナの“素”っぴん』6人目は竹内友佳アナウンサー(C)モデルプレス

<女子アナの“素”っぴん/竹内友佳アナ>「いいとも」タモリの言葉が転機に ターニングポイント、仕事論、過去の劣等感…「フジテレビ×モデルプレス」女性アナウンサー連載

2018.04.16 17:00

「フジテレビ×モデルプレス」女性アナウンサー連載『女子アナの“素”っぴん』―――― Vol.11~12は2011年入社の竹内友佳(たけうち ゆか・29)アナウンサー。

  
「才色兼備」と呼ばれる彼女たちも1人の女性。テレビ画面から離れたところでは、失敗して泣いていたり、悔しくて眠れなかったり、自分の居場所に悩んでいたり…。それでも気持ちを落ち着かせて、どうしたら視聴者に楽しんでもらえるのか、不快感を与えないのか、きちんと物事を伝えられるのか、そんなことを考えながら必死に努力をしている。本連載ではテレビには映らない女性アナの“素”(=等身大の姿)を2本のインタビューで見せていく。前編はこれまでのアナウンサー人生を振り返りながらターニングポイントに迫るもの、後編は彼女たちが大切にする「5つの法則」をメイク・ファッション・体調管理といったキーワードから問う。

――――椿原慶子アナの後を引き継ぎ、6人目に登場するのは竹内アナ。※後編(Vol.12)は5月1日に配信予定。

バラエティから報道まで広く活躍

竹内友佳アナウンサー(C)モデルプレス
竹内アナは2011年に入社、翌2012年には『めざにゅ~』の食べイク作品で第28回FNSアナウンス大賞新人アナウンス賞奨励賞を受賞。以降『笑っていいとも!』などバラエティ番組から『FNNスーパーニュース』『みんなのニュース』など報道番組まで幅広く担当。昨年10月からは『BSフジLIVEプライムニュース』にてキャスターを務める。

竹内アナのターニングポイント

竹内友佳アナウンサー(C)モデルプレス
― まず、この8年間で一番つらかったことから教えてください。

竹内アナ:つらかったのは、入社3年~5年目に自分との向き合い方に悩んだ時期です。私は入社してすぐ『めざにゅ~』という朝の早朝番組にお天気担当として入りました。戸部(洋子)さんと山中(章子)さんと私でやっていて、そのときは先輩方がいろいろと指導をしてくださって、それを直していく、という仕事の仕方だったんです。つまり、自分の仕事を見ていただいている、という安心感の上で働けていました。

その後、『FNNスーパーニュース』『みんなのニュース』と夕方のニュース番組を担当することになりました。そこでは現場に取材に行くフィールドキャスターというお仕事をしたんですけど、そうした環境下では、手取り足取り教えてくれる先輩がいなくて、できることを自分で探して、自分で下調べをして、何でも自分1人で頑張ってやり遂げなくてはいけなくなったんです。人から指導もされなければ、フィードバックや評価をもらえることもなくて…。事件現場に行って取材をして中継をして、という毎日の中で「これで合っているのかな?私のやっていることは正しいのかな?」という不安を抱え、モチベーションも下がってしまいました。結局、2年半ほど担当しましたが、その期間に自分と向き合い続けたことがつらかったです。でもその分、得たものも大きく、今につながってるので、私にとってもターニングポイントだったと思います。

― 3年~5年目では、新入社員のときと悩みも違ったわけですね。

竹内友佳アナウンサー(C)モデルプレス
竹内アナ:そうですね。『めざにゅ~』のときは、ニュース原稿を読むことがお仕事だったので、ミスといえば、原稿を読み間違えたり、イントネーションを間違えたり、といった分かりやすく目に見える間違いでした。一方、フィールドキャスターは、インタビューをしてそこから情報を得て、中継時間内に自分の言葉で原稿を作って伝えるお仕事になるので、正解が分からないんです。「今日の中継、良かったよ」とか「あの表現は良いね」など言っていただければ、「そうだったんだ。良かったんだ」と自信になっていくと思うのですが、外に出ていることが多かったため、そんな機会もなかなかなくて、自分で「ここが良かった」「ここが悪かったのでこうしよう」と見直して、評価するしかなかった。そんな戸惑いや孤独感がありました。

― なるほど。ではそのつらさはどう乗り越えたんですか?

竹内アナ:報道の大先輩である野島(卓)さんが、ニュース番組をよく見て、私のモヤモヤとした気持ちを察してくれたのか、アドバイスや評価を良くしてくださったんです。見てくれている人がいるんだ、自分の葛藤を支えてくれる先輩がいるんだ、と分かり「1人で悩んでるなんて馬鹿らしい」と思えた瞬間がありました。

竹内アナ「テレビを見られなくなった」ほどの苦悩 タモリの言葉がきっかけに

竹内友佳アナウンサー(C)モデルプレス
― そうなんですね。竹内さんというと入社2年目には『FNSアナウンス大賞新人アナウンス賞』(※)で奨励賞を受賞していますし、順風満帆に過ごしていらっしゃるのかと思いました。

竹内アナ:全く順風満帆ではないです。悩んで悩んで、あまりテレビを見られなくなった時期もありました。『めざまし』を担当していた頃には自分のVTRを見返すことができなくて。自分が失敗した箇所も分かっているので、その失敗を目の当たりにするのが怖くなったんです。テレビが大好きだからテレビ局に入ったはずなのに、テレビを見たくない時期が2年くらいありました。自分のVTRはもちろん、同じ仕事をしているアナウンサーやタレントさんの司会ぶりなども気になって比べてしまって、自分はだめだって思ってしまうんです。

― どのようなきっかけがあって、見られるようになったんですか?

竹内アナ:2年目で『笑っていいとも!』を担当させてもらったとき、タモリさんに「生放送なので、自分がミスをすると取り返しがつかなくなってしまうと思って上手く動けないんです」と正直に相談したんです。そうしたら「どうして上手くやろうと思うんだ。別に上手くやらなくて良いんだよ。上手に、なんて考えずにただやれば良いんだよ。もうちょっと気楽に考えないと、仕事はやっていけないよ」とアドバイスをいただきました。その言葉がすごく自分に響いて、「そうか『上手くやらなきゃ。間違えてはいけない』とばかり考えていたけれど、そうじゃないんだ」とスッキリしたんです。

― その言葉に救われたんですね。

竹内アナ:はい。あとは山中(章子)さんも「忘れる能力がないとやっていけないよ。反省をしたら、いつまでも引きずっていても仕方ない。それもアナウンサーに必要な能力の1つだからね」とズバッと言って下さったのを覚えています。

※FNSアナウンス大賞:フジテレビとFNS系列28局が所属するアナウンサーの中で毎年優秀なアナウンサーに対し与えられる賞。竹内アナは2012年に「新人アナウンス賞」奨励賞、今年3月に「ナレーション部門」アナウンス賞を受賞している。

竹内アナの仕事論 大切にしていることは?

竹内友佳アナウンサー(C)モデルプレス
― 昨年度の『FNSアナウンス大賞』でも「ナレーション部門」アナウンス賞を受賞されましたが、入社当時に思い描いていたアナウンサー像に今、近づいていると思いますか?

竹内アナ:そうですね…入社当時は「これがやりたい」というものが特になかったんです。しかし実際に働き始めて、報道番組を担当するうち、報道の面白さに気づきました。例えば担当している『BSフジ LIVEプライムニュース』(月~金/よる8時~)では、まさに今、動いている政治のど真ん中にいる政治家の方や学者の皆さんから、現状を教えていただいています。それ自体がすごく貴重な経験ですし、そこに面白さを感じるようになりました。なので、今はすごく充実しています。

― では、そんな竹内さんにとって手応えがあったお仕事は何ですか?

竹内アナ:やはり賞もいただきましたし、ナレーションだと思います。実は自分の中で反省点もあった作品だったので、まさか大賞をいただけるとは思っていませんでした。ですが、あの作品は頑張った作品の中の1つでしたし、私の心に響いていたので、そうしたものが評価されたことは、自信に繋がりました。

― そうした良いお仕事をするために、日々仕事に対して心がけていることはありますか?

竹内アナ:事前準備を大切にしています。例えば『プライムニュース』では放送前とその前日にも同じことに対し、1時間以上会議を重ねてから生放送に挑みます。スタッフがみんなで集まって会議をして「もっとこういう流れで進めたほうが分かりやすいんじゃないか」「この質問はこの言葉を使った方が良いんじゃないか」と細かく決めていくんですけど、その時間を一番大切にしています。

自分で「これでいいや」と納得して終わりではなく、いろいろな方に意見を聞いて話し合いながら準備を重ねることが良い仕事につながると思うんです。ナレーションでも、読むのは私だけですが、ブースに入る前に原稿を担当ディレクターの前で読んで、チェックを入れて、コミュニケーションを取りながら作品を作っています。

竹内アナ「劣等感を感じていた」同期への思い

竹内友佳アナウンサー(C)モデルプレス
― 今、竹内さんが抱える悩みは何ですか?

竹内アナ:悩みも葛藤も、めちゃくちゃあります(笑)。『プライムニュース』で言えば、討論番組なので、アナウンサーはゲストの方の見解を引き出す役割を担っていますが、その引き出し方が悩みです。ただ「これについてどう思いますか」と聞くのではなく、自分の中で理解して、噛み砕いて自分なりの質問をしないといけないと思っています。でも話の流れでそれをするのはすごく難しくて課題です。

― 竹内さんの同期には三田(友梨佳)アナと生田(竜聖)アナなど、入社当初から注目を集めていた方々もいらっしゃいますが、そうした周りの環境に対する悩みなどはありましたか?

竹内アナ:もちろんありました。もともと私と三田ちゃんは全然キャラクターが違うし、私の中では比べようがない存在だと思っていましたが、やはり人から見ると比べられているように感じることもあって。でも、そうしたときに私は「自分をもっと見てください」なんてアピールすることもできなかったんです。今まで、あまりそういう競争や比較を意識して生きてこなかったというのもありますし、逆にそれで意識したこともありました。

― 意識とは、悔しさのような思いですか?

竹内アナ:いえ、悔しさはないです。三田ちゃんはずっと「スポーツがやりたい」と言っていたんです。もし私もスポーツがやりたかったら、ライバル心を持っていたかもしれませんが、そんなことはなくて。ただ、「やりたい」と強く言えるものがあることが羨ましかったですし「私はどうして、こんなにぼんやりしてるんだろう」という劣等感は感じていました。でも、だからこそ三田ちゃんがスポーツを担当したときには素直に嬉しく思いました。生田はそんな私達をまとめてくれる存在です。最近はあまり行けていないですが、たまにご飯に行ってお互いの悩みを話しています。

滅多にアナウンス室で同時にいられませんが、見つけると、3人自然と集まってわいわい語り合っています!(提供写真)

竹内アナ、夢を叶える秘訣

竹内友佳アナウンサー(C)モデルプレス
― ではここからは今後についてお伺いしたいです。竹内さんの今の夢は何ですか?

竹内アナ:今は4月から新しくなった『BSフジ LIVEプライムニュース』のことばかり考えています。ワシントン支局長だった松山(俊行)さんが新しく番組に加入しますが、一緒にお仕事をしたことがないので、意見を出し合いながらきちんと番組作りをしていきたいです。今までの良さは保ちつつ、新しい番組としてどういう方向でどういう雰囲気でやっていこうかな、と自分なりに考えています。

個人的な今後の展望としては、今、ナレーションのお仕事がすごく楽しいので、将来的に『ザ・ノンフィクション』などドキュメント番組のナレーションを担当したいです。

― では最後の質問になります。モデルプレス読者には夢を叶えたいと頑張っている女性がたくさんいます。竹内さん自身もまだ夢に向かって全力で走り続けているところだとは思いますが、これまで様々な経験をしてきた竹内さんが思う“夢を叶える秘訣”は何でしょうか?

竹内アナ:口に出すこと。アナウンサーになりたいと思ってた頃を思い返すと、口に出して多くの人に言っていました。「アナウンサーになりたい」「テレビ局に入りたい」と人に話すことで自分の中で常に意識が芽生えますし、言ってしまった手前「頑張らなきゃ」という責任感も出てきたので、良かったです。自分に対して思うことを口に出せば、夢は叶うと思うし、叶わなくとも良い方向に進むと思っています。

― ありがとうございます。

※後編は5月1日(火)配信予定。竹内アナが大切にする「5つの法則」を語る。

竹内友佳アナウンサー(C)モデルプレス

竹内アナのとある一日

<日曜の場合…>

朝3時半起床。

すっぴんのまま出社します。(提供写真)
衣装に着替えたりメイクをして5時に夜勤の人と交代をします。

朝6時のニュースまで原稿が出来上がったものから順に下読み。

(提供写真)
本番が終わると、災害や事件の突発に備えて、報道センターでお昼のニュースまでスタンバイ。

寒い日はこんなジャンパーを着ています!(笑)(提供写真)
11時50分のお昼のニュースを読んで、終わったら次はナレーションへ移動。

(提供写真)
(modelpress編集部)

竹内友佳(たけうち・ゆか)プロフィール

竹内友佳アナウンサー(C)モデルプレス
生年月日:1988年5月12日/出身地:大分県/出身大学:早稲田大学/血液型:O型/入社年:2011年/趣味:ラーメン屋さんめぐり・旅行・音楽鑑賞

<担当番組>

BSフジLIVE プライムニュース(月・火)
FNNプライムニュース デイズ(日)
FNNニュース(日・早朝)
魔女に言われたい夜(月・深夜)ナレーション
モノシリー(金)ナレーション

「フジテレビ女性アナウンサーカレンダー2018 Colorfuldays」概要

2018年フジテレビ女性アナウンサーカレンダー(C)フジテレビ 撮影:横山翔平(t.cube)
月ごとに「色」を設定した彩り豊かな作品。新美有加アナや若手男性アナたちが完全プロデュースし、普段見ることができない表情や衣装に身を包んだ19人の女性アナウンサーたちが登場する。

出演アナウンサー:内田嶺衣奈、海老原優香、小澤陽子、久慈暁子、久代萌美、鈴木唯、竹内友佳、堤礼実、椿原慶子、永尾亜子、永島優美、新美有加、松村未央、三上真奈、三田友梨佳、宮澤智、宮司愛海、山崎夕貴、山中章子(五十音順)
仕様:A3変型判(縦425mm×横30mm)
発売日:2017年9月29日

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