遊助(C)モデルプレス

遊助「俺、超言いたい」10代20代に伝えたいこと 人生観&恋愛観が心に刺さる<インタビュー>

2018.03.13 18:00

3月14日に24thシングル「みんな頑張ってる」をリリースする遊助。ソロデビュー10年目の第1弾シングルは、遊助らしさの詰まった温かい応援ソング。今回のインタビューでは、遊助の世界観を紐解きつつ、人生観や恋愛観に迫る。彼の頭のなかには、素敵な考えが詰まっていた。

遊助「俺、超言いたい」

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― 「みんな頑張ってる」は遊助さんと同世代を歌った曲に感じましたが、どんなことを意識して作詞されましたか?

遊助:そうですね、自分がこの歳になったから今回の内容を書いた部分もあるかもしれないけど、基本的にはメロディを聴いて、思い浮かんだ世界を書いただけです。世界観がたまたま30代~40代の人たちになっただけで、20代で同じように感じる子もいると思いますし、50代で「あぁ確かに」って思う方もいるだろうし…聴いてくれた人それぞれが自分と登場人物と重ねて、昔こんな奴もいたなって懐かしんでくれるだけでも嬉しいですね。

― 歌詞には「大人になるっていいもんだ」というフレーズも登場しますが、遊助さんは10代の頃、大人に対してどんなイメージでした?

遊助:大人になんてなりたくないと思ってました。

― お、なぜでしょう?

遊助:何で思ったんだろう…?でも小中高の時に「早くおじさんになりたい」って人、聞いたことがないです(笑)。

― 確かにそうですね(笑)。遊助さんは割りと強く思ってたんですか?

遊助:絶対になりたくない!とは思ってなかったですけど…それって寂しいですよね。周りにいた大人があまり面白そうじゃなかったのかなぁ。だけど大好きだった大人もいっぱいいました。なんでだろう、責任を負うのが嫌だったのかも。

― 制限も出てきますし。

遊助:そうですね。単純に小学校より中学校の方がルール厳しかったし、中学校より高校の方が…って。子どもだったら許されることが、大人になってくると「いい加減にしなさい」「大人としての自覚を持ちなさい」って縛られる気がして嫌だったのかもしれないです。

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― という意味では、なんとなく「大人になりたくない」と感じてる人にも、今回の曲がぴったりハマりそうです。

遊助:そうですね。でも歌詞に登場する「大人になるっていいもんだ」って、俺は言われたことなかったんですよ。「今のうちにいっぱい遊んどけ」とかは言われたことはあっても、大人になることへのプラスは聞いたことがない。

― そうなんですか?

遊助:だから俺、超言いたい。めちゃくちゃ大人楽しいよって。

― 具体的にいうと?

遊助:大人の方が自由かも。ルールがなくなって、世界がもっと広がった気がする。例えば、学生のときは自転車通学ダメだったけど、今はバイク乗ろうが歩こうが全部自由。旅行先だって自由に選べる。それに若い頃より知恵も選択肢も増えて、俺がどのジャンルの仕事をしようが、どんな歌詞を書こうが自由。選択肢が増えることはとっても楽しいよって伝えたいですね。

遊助「いつだってめちゃくちゃ幸せを感じたい」

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― 遊助さんは、10年間にわたって“歌手”という選択をされてきました。なぜ続けてこられたのでしょう?

遊助:絶対的に待ってくれてる人がいるから。もともと歌が大好きではじめたわけじゃなくて、応援してくれる人のために、少しでも恩返しがしたいって気持ちで歌手をスタートしました。

― 歌ありきではなく、ファンありきの歌手活動なんですね。

遊助:そうです。だからもし聴いてくれる人がいなくなったら、簡単に辞められるかも。

― そうなんですか!人を大切にしているから言える言葉だと感じますが、学生時代からその考え方は変わらない?

遊助:そうですね。昔から喜んでもらうのは好きだったし、少なからず自分を大事に思ってくれてたり、求めてくれる人には恩返しがしたいって気持ちがありました。そしたら相手も応えてくれたりするから、また自分も恩返しして…そういうキャッチボールを続けると、次々と楽しいことが転がってきたりするんです。

― なるほど。ちなみに遊助さんは落ち込むこともありますか?

遊助:落ち込む…?

― 元気出さないと!って気持ちになる時とか…。

遊助:そりゃ毎日同じテンションじゃないんで(笑)。でも落ち込むのとはちょっと違うかも。気持ちがズーンって沈んだり、同じことをぐるぐる考えたりがないんですよ。どうしようって考える時間が短いのかもしれない。どんなに大変なことが起きても、何がベストか一回考えてみて、答えが出てこなかったら「これは無理だ!お手上げです!煮るなり焼くなり好きにしてください!」ってなる(笑)。

― すごいですね。壁にぶつかったりすると、どうしても立ち止まって悩んでしまいます。

遊助:うーん…俺はなんでそう考えるのだろう。負けず嫌いなのかな。昨日の俺に負けたくないというか、何かがあっても「こんなことに負けないだろう」って自分自身に言っているのかも。だって誰よりも人生を楽しみたいし、誰よりも笑いたいし、いつだってめちゃくちゃ幸せを感じたいから、同じ所にとどまっても意味が無いなって。

― なるほど。

遊助:あと「遊助は無理でしょ」って言われると燃えてくるんです。みんなの想像に負けたくなくて。だから「遊助なら出来るでしょ」って言われると急にやる気が無くなっちゃうんですよね…天邪鬼(笑)。

― でも、物事をそうやって捉えられる人って中々いないですよね。

遊助:やべっ!俺ひねくれてるんですよ(笑)。

― いえいえ!みんなが持ってないものを持ってるから、遊助さんの歌詞が刺さるんだなぁと思いました!

遊助:ありがとうございます!

遊助、宮城県石巻市でMVを撮影

― 今回ミュージックビデオは宮城県石巻市で撮影されたとお聞きしましたが、なぜ石巻市で撮られたんですか?

遊助:「みんな頑張ってる」というテーマを考えた時に、パッと思い浮かんだのが石巻市だったんです。震災のあと最初に行ったのが石巻で、それからも何度も足を運んでいるんですけど、まだ生々しい傷跡が残ってる場所もあれば、新しい建物も増えていたりして、今も色んな思いで過ごしている方がいっぱいいると思うんです。完全に復興するのはまだ難しいかもしれないけど、みんな前を向いて頑張ってて、変化したり、進化したりもして、震災を忘れないでほしいと思ってる人たちもたくさんいるから、7年経った今、この曲を通して思い出してくれる人がひとりでもいたらという気持ちで、石巻で撮影しました。

― 実際、撮影中に多くの人と触れ合ったと思いますが、改めて感じたことは何かありますか?

遊助:いっぱいありました。強いなぁとも思ったし、笑顔の裏には凄く大変なことがあったんだろうなとか…。道路も建物も生えてる木も、鳥居もお墓も全部新しくて、それが嬉しいのか寂しいのか誇らしいのか分からなくて色んな感情が混ざっていました。一概に「良かったね」でも「大変だったね」でもないですし。だからミュージックビデオで石巻の方の表情を見て、色んな思いを感じてもらえたらと思っています。

遊助「人を好きになるって絶対に贈り物」

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― カップリング曲「僕だけのlove story」は失恋ソングになってますね。共感できる部分もたくさんありました。

遊助:こういう10代の男の子っていると思います(笑)!

― とってもまっすぐなキャラクターですよね。失恋しても諦めない気持ちが伝わってきます。

遊助:メロディを聞いてなんとなく一途で情けない男子が頭に浮かんで…。

― ご自身の体験ではない?

遊助:全然ないです(笑)。

― 遊助さんの場合、もし失恋など経験されたらどうやって乗り越えますか?

遊助:うーん、俺結構ドライなんですよ。どんなに悲しいことがあっても、ずっと泣いててもしょうがないと思って次の日にはちゃんとしてるんです。

― それもさっきの考え方とつながってきますね。

遊助:そうそう。でもそれは忘れるってことじゃなくて、ちゃんとポケットに入れて次に進むってことなんです。この歌詞の人物のように、ここまで人を好きになれるって本当に才能だと思うし、人を好きになること自体が神様からのプレゼントだと思う。だから上手くいかなくても嘆く必要はないし、誰かを好きになったことを誇らしく思えば、前に進んでいけると思う。

― 好きな人がいないことで悩んでる人もたくさんいますしね。

遊助:そう!だからその人より悩みをひとつクリアしてるんです。それでもし振り向いてもらえたら、もうひとつプレゼント。人を好きになるって絶対に贈り物だから。

遊助から温かいメッセージ

遊助(C)モデルプレス
― 遊助さんの歌手としての目標を教えてください。

遊助:もちろん今もいっぱいいますが、10代の方にもライブにたくさん来てほしいです。こんなに面白いライブは他にはないって思わせられるようなライブを作りたい…いや、作ります!CDで聴くのとライブで聴くのでは、音楽の顔も変わってくると思います。もっと気持ちを届けられるように、どの世代でも楽しめるパフォーマンスを続けていけたらって気持ちです。

― 改めてですが、新曲「みんな頑張ってる」は遊助さんにとってどんな作品になりましたか?

遊助:今回、ちょっとフォークが強めな曲にチャレンジしてるので、新鮮な感覚で曲作りが出来ました。自分らしさも大事ですけど、自分を壊して発見することも大事だなって改めて感じることができた作品でもあります。聴いてくれた方には遊助らしさを感じてもらえた一方で、「あ、こういうことも出来るんだ」って思ってもらえるなど、いい意味で裏切っていくことができたので、変わることを恐れない大切さをもう一度感じることが出来ました。

― 最後になりますが、モデルプレス読者へメッセージをお願いします!

遊助:若い頃って人と比べて自分が頑張ってるだとか、他人を基準にしちゃうことって多々あると思うんですけど、実際は周りの人たちも頑張ってるし、ということは頑張ってるのはお前だけじゃないんだよって意味でもある。もし悲しいことや辛いことがあっても、「みんな頑張ってる」を聴いて、私だけじゃないんだ、一人ぼっちじゃないんだってことを感じてもらえたらと思います。

― インタビューは以上になります。ありがとうございました。

遊助:ありがとうございました。

遊助(C)モデルプレス
インタビュー中、質問に対し時折頭を悩ませながら、自らの言葉で真剣に答えてくれた遊助。温かく、学びも多い遊助のメッセージは、10代20代の若い世代にこそ響くものもあるのだろう。

特に“大人になる”ことを恐れている人たちにこそ、今回の「みんな頑張ってる」を聴いてほしい。

デビュー10年、そして通算24枚目のシングルリリースとなるが、遊助のメッセージはいつも背中を押してくれる。(modelpress編集部)[PR]提供元:ソニー・ミュージックレーベルズ

遊助 24thシングル「みんな頑張ってる」

リリース日:2018年3月14日(水)

遊助「みんな頑張ってる」初回生産限定盤A(画像提供:ソニー・ミュージックレーベルズ)
■初回生産限定盤A (CD + DVD)¥1,850(税込)
-Disc1(CD)
1. みんな頑張ってる
2. 僕だけの love story
3. Feel it
4. みんな頑張ってる -instrumental-
-Disc2(DVD)
みんな頑張ってる Music Video

遊助「みんな頑張ってる」初回生産限定盤B(画像提供:ソニー・ミュージックレーベルズ)
■初回生産限定盤B (CD + DVD) ¥1,850(税込)
Disc1(CD)
1. みんな頑張ってる
2. 僕だけの love story
3. Feel it
4. みんな頑張ってる -instrumental-

Disc2(DVD)
ひまわり荘6

遊助「みんな頑張ってる」通常盤(画像提供:ソニー・ミュージックレーベルズ)
■通常盤(CD ONLY)¥1,300(税込)
1. みんな頑張ってる
2. 僕だけの love story
3. Feel it
4. 愛と夢と風と

遊助(ゆうすけ)プロフィール

遊助「みんな頑張ってる」アーティスト写真(画像提供:ソニー・ミュージックレーベルズ)
俳優の上地雄輔が、遊助名義で2009年に1stシングル「ひまわり」でソロ歌手デビュー。「たんぽぽ」「ライオン」「ミツバチ」といったシングルがヒットし、2009年と2010年には2年連続でNHK紅白歌合戦出場を果たす。2011年には初の日本武道館でライブを行った。

以後も精力的に音楽活動を続け、2016年には初のベストアルバム「遊情BEST」をリリースし、2017年は全国ホールツアーも敢行。2018年は7月の東京・オリンパスホール八王子を皮切りに、24公演を回る全国ツアーを実施する。

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