モデルプレスのインタビューに応じたマギー(C)モデルプレス

マギーが“ストイック”と呼ばれる由縁とは?「素の自分を出せるようになった」変化を語る<モデルプレスインタビュー>

2018.01.06 07:00

モデルのマギー(25)がきょう(6日)放送のNHK大河ファンタジー『精霊の守り人~最終章~』(毎週土曜よる9時)で女優デビューを果たす。モデル、タレントとマルチに活躍する彼女が今、新たに演技に挑戦する理由とは。

  

『精霊の守り人~最終章~』

マギー(C)NHK
綾瀬はるかが主演を務める『精霊の守り人~最終章~』は、作家・上橋菜穂子によるファンタジー小説「守り人」シリーズが原作。人と精霊がともに暮らす架空の世界を舞台に、短槍(たんそう)使いの凄腕女用心棒・バルサ(綾瀬)と、幼い頃に精霊の卵を宿し、バルサに命を救われた新ヨゴ国の皇太子・チャグム(板垣瑞生)による壮大な物語。今作は全3作のシリーズ最終章。

マギーは新ヨゴ国のオッカ村に住む、タルシュ軍との戦いで傷ついたタンダ(東出昌大)を守ろうとする、健気な村娘・ヨーナを演じる。

デビュー以来、モデル、タレントとして活躍してきた彼女が演技に挑戦するのは意外にも今回が初。女優業について「チャレンジしたいという思いがずっとあった」と語る彼女の胸の内、2017年を振り返り「素の自分を出せるようになった」という心境の変化に迫った。

マギー「演技にチャレンジしたい気持ちはずっとあった」

― 女優デビューということで、出演オファーを受けた時の心境から教えてください。

マギー:オファーをいただいた時は純粋にすごく嬉しかったです。演技にチャレンジしたい気持ちはずっとあったので、「あ、このタイミングで来たんだな」と。

― 演技への思いはいつ頃から?

マギー:事務所に入った頃、みんなで演技レッスンを受けたことがあったんですけど、その頃からうっすら興味はありました。ただ、本格的に「やるぞ!」っていう気持ちまでは至っていなくて、モデルとバラエティのお仕事ですごく忙しかったのもあって漠然とした思いでしたね。でも、今回挑戦させていただいてすごく楽しかったので、またやりたいと思います。

― そうだったんですね。デビュー以降も演技レッスンは続けていたんですか?

マギー:やっていなかったです。なので撮影前に台本を読み込んで、演技の先生にも助けてもらったりしながら役のイメージを固めていきました。でも、先生もあんまりイメージを固めすぎず、現場で監督の求めていることに柔軟に対応できるほうがいいとおっしゃっていたので、「ヨーナは今こういう気持ちなのかな」ということは考えながら、イメージを膨らませるようにしていました。

― ヨーナはどんな女の子だと思って役作りをされたんですか?

マギー:村娘なんですけど、本当に弟思いな女の子で、正義感も強くて。東出さん演じるタンダさんに恋心を抱くんですが、綾瀬さん演じるバルサさんと思い合ってることに気づいて身を引くという健気な女の子です。多分、ヨーナは今まで恋をしたことないから、タンダさんと出会って初めて異性にドキドキする気持ちを知ったと思うんです。なので、そういうピュアな感情や揺れ動く気持ちを表現したいと思いました。あと、バルサさんというとても強い女性に対して、物を言うことはすごく怖いと思うんですけど、ヨーナはそれができる芯の強い女の子でもある。その二面性を出せるようにと思って演じました。

マギー「大変なのは大前提」

― 実際、現場に入ってみていかがでしたか?

マギー:まず人が多いですよね(笑)。演者さんもそうですし、スタッフさんとかエキストラの皆さんとか。セットもすごく作り込まれていて、モデルやバラエティの現場とは全然雰囲気が違う。でも、堂々とやれたかなと思います。

― すごいですね。元々あまり緊張しないタイプですか?

マギー:どうだろう?終わってからすごく緊張してたんだなっていうのは気づきましたけど。

ー わかります。そんなつもりはなくても実は肩に力が入っていた、みたいなことありますよね。

マギー:そう。すごく力が入っちゃってたんですけど、ただ緊張して震えるとかはなくって、現場に入ってからは意外と集中して取り組めました。

― 女優デビューとは思えないですね。


マギー:現場で監督さんや東出さんにも「初めてとは思えない、全然緊張してないね」って驚かれました(笑)。もちろん緊張はしていたんですけど、緊張している場合じゃないという思いもあったんですよね。迷惑もかけたくないし、ちゃんとやりたいという気持ちの方が強かったです。

― かっこいいです。モデルやタレント業とはまた違った大変さがあったと思いますが、全く動じていないというか。

マギー:モデルとは表現の仕方が全然違いますしね。でも新しいことって大変だから。大変なのはもう大前提。演技に挑戦するっていう時点で、簡単にできるわけがないことはもうわかってる。でもそれ以上に自分が表現したいことやインプットすることがいっぱいあったので、楽しかったしすごく刺激的でした。

ー 私、ファッションショーのランウェイを歩くマギーさんをいつも拝見していて、お洋服に合わせて歩き方も表情もガラッと変わるのを見ていたので、演技に挑戦されると聞いてやっぱり表現力のある方なんだなと思いました。

マギー:嬉しい(笑)。ありがとうございます。褒められちゃったー(照)。

― すみません、偉そうに…。

マギー:全然!そうやって思ってもらえて嬉しいです。ランウェイはランウェイで気持ちを入れて歩いているので、演技をしている時とはまた全然表情が違いますよね。

マギー(C)NHK
― そうですね。このヨーナの場面カットを見た時は一瞬マギーさんに見えなかったです。

マギー:ちょっと幼いですよね。ヨーナの時はすっぴんにドーランを塗っているだけなので、私的には普段の自分に近いかなと思うんですけど。

ー 現代劇ではないファンタジー作品ということで、苦労した点もあったのでは?

マギー:でも、全く現代と噛み合う部分がないので、逆になりきりやすかったというのはあるかもしれないですね。髪もウィッグをつけて長くしていたんですけど、この服を着ればヨーナになるというか。スイッチの切り替えはしやすかったかなと思います。

マギー、東出昌大に支えられたエピソード

― 東出さんや綾瀬さんとは現場で交流はありましたか?

マギー:本当にお2人とも気さくな方で、休憩中も和気あいあいとおやつを食べながら皆で喋ってましたね。

― 東出さんとは特に共演のシーンも多かったと思いますが、アドバイスをいただいたりしましたか?

マギー:演技についての本をくださったので、それを見て勉強しました。あと、監督さんの要望が汲み取れなくてわけがわからなくなっちゃった時、「できるから大丈夫だよ」って声をかけてくださって、すごく安心しましたね。

― 素敵な現場だったんですね。また演技にも挑戦してみたいということですが、挑戦したい役はありますか?

マギー:生っぽいというか人間の闇や毒が出てくるような役をやってみたいなと思います。あと、サイコパスみたいな人とか。ランウェイもそうですけど、やっぱり普段の自分とは違うじゃないですか。多分何かになりきったり演じるのは好きだと思うんですよね。だから全く違うそういう役もやってみたいです。

マギー、モデルとしても成長の1年

― では、モデル業のお話もお伺いしたいと思います。2016年10月に6年間専属モデルを務めた雑誌「ViVi」を卒業し、2017年は新たなフィールドに移った年でしたが、振り返ってみていかがですか?

マギー:そうですね。本当にいろんな雑誌に出させてもらって、いろんなスタッフさんにも出会えたし、いろんな自分をたくさん出せたなと。それがやっぱりすごく楽しかったし、モデルのお仕事でもどんどん新しい自分を出していきたいなと思いました。

― やっぱり「ViVi」の頃とは違いますか?

マギー:着る服もターゲット層も全然違うから、見せ方は変わってきますよね。でも「ViVi」もすごく楽しかったので、またいつか出られたらなとは思うんですけど。

― えー!ぜひ凱旋してほしいです(笑)。

マギー:もしタイミングがあれば出れたらいいな(笑)。

マギー、“素の自分”を出せるようになった理由

― マギーさんは男女問わずファンが多いイメージだったんですが、最近は雑誌の幅も広がって特に女性からの支持が高くなっているように思います。

マギー:嬉しい。

― 異なるテイストの雑誌に出演する上で、なにか意識していることはあるんですか?

マギー:うーん。あくまでモデルなので、企画と洋服に合わせた表現を徹底してやれば自然に差が出ると思っています。でも、Instagramとかも含めて最近前よりもっと素の自分を出せるようになったのかな。21歳ぐらいの頃はもっと気を張ってて、「ちゃんとしなきゃ」とか「可愛く見られたい」っていう思いがすごく強かったんですけど、ここ1年ぐらいでいい意味で力が抜けた感じがあって。それが今やらせてもらっている「BAILA」とかちょっと大人な雑誌での表現にも繋がっている気がします。

― その力が抜けてきたきっかけはなんだったんでしょう?

マギー:よくわからないんですけど(笑)。多分やりたい仕事もできるようになってきて、時間的にも心にも余裕を持てるようになったからですかね。友達と遊んだりフェスに行ったり、プライベートな時間も充実していたことがすごくいい刺激になっているのかなと思います。

― つっ走るだけじゃなく、そういうインプットの時間も大切ですよね。

マギー:そうなんですよ、まさに。それが心の余裕に繋がって穏やかになったというか、力の抜けたリアルな自分も見せていきたいと思えるようになりました。

― そういえば髪をバッサリ切られたのも2017年でしたよね。

マギー:そうですね。突然切りたいと思い立って(笑)。前髪も久しぶりに作ったり、そういう気持ちの変化が外側にも現れたんでしょうね。

マギー(C)モデルプレス
― では、最後に2018年の抱負を教えてください。

マギー:2017年もいろいろプロデュースをさせてもらったんですけど、2018年も引き続き自分が“良い”と思ったものをデザインしたり、表現したり、プロデュースしたいなと思っています。2018年はやりたいと思ったことを足踏みせずにどんどんやっていきたいです。

― ありがとうございました。

高い美意識から「ストイック」と評されることも多く、“女性が憧れる女性”であるマギー。今回のインタビューでも、演技に向き合う姿勢から高いプロ意識を感じたが、彼女は「大変なのは大前提」とさらりと言った。最大限の準備をすることは彼女にとって当たり前のことで、それは“大変”のうちに含まれないのだろう。そういうところがまたかっこいい。でも、「“素の自分”を出せるようになった」と柔らかく笑う姿もとても魅力的で、こんな彼女ももっと見てみたいと思う。演技という新たな挑戦がこれから彼女にどんな変化をもたらすのか、楽しみにしたい。(modelpress編集部)

マギー プロフィール

マギー(C)モデルプレス
1992年5月14日生まれ。神奈川県出身。日本×カナダのハーフ。

レプロガールズオーディション2008を経てモデルデビュー。デビュー1年目にしてフジテレビ「すぽると!」のレギュラーに大抜擢。「TOKYO GIRLS COLLECTION」をはじめ数々のファッションシーンで注目を集め、モデルとしても更に活躍の場を広げて行く。2013年11月に発売した1st写真集「マギーマギーマギー」が増刷を重ねてロングセラーになり話題を呼んだ。現在は、日本テレビ「ヒルナンデス!」月曜レギュラー、日本テレビ系列「バズリズム」MCレギュラーのほか、多数のバラエティ番組にも出演。2016年10月にファッション誌「ViVi」専属モデルを卒業し、現在は「Sweet」、「BAILA」、「25ans」など、多数のファッション誌に出演している。

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