Little Glee Monsterにもあった下積み時代「お客さんは2、3人」の過酷な“デビュー前”…それでも夢を追い続けた思い

リトグリ、初の紅白歌合戦出場

― 改めて紅白歌合戦への出場、おめでとうございます！

全員：ありがとうございます。

― 今年は、日本武道館ワンマンも達成させるなど、夢を叶えた1年になりましたね。デビュー当時、3年後のこの状況は想像していましたか？

かれん：目標にはしてたんですけど、なんとなく漠然としていました。

manaka：うん、当時はね。

かれん：いつ叶えられるのかとか、そこに立ってる自分たちはまだ想像できていなかったと思います。

リトグリ、デビュー前の下積み時代

― そうなんですね。デビュー当時と比べてお互いの信頼もすごく高まってると思いますが、改めてお聞きします、仲がグッと縮まったきっかけって？

芹奈：徐々にですけど深まっていきました。デビュー前の武者修行ツアーで、本当に幅広いジャンルの方と対バンさせて頂いて…。

manaka：ビジュアル系の方とかね。

芹奈：そうだね。私たちのお客さんもほとんどいなくて、スタッフさんの方が多い日もあったりして、そんな状況でライブを続けていくうちに信頼関係も築けていきました。

― 武者修行ツアーの期間が大きいと。

全員：はい。

manaka：悔しさや嬉しさをみんなで分かち合っていくたびに、気持ちがひとつになっていくんです。もっといいものにしようって。みんなの頑張ろうって気持ちが、出会いたてのぎくしゃくしていた部分を解いていったと思います。

― 過酷な環境だと一層深まりますよね。武者修行ツアーはやっぱり大変でしたか？

芹奈：そうですね。チラシを配ったり。

manaka：全然受け取ってもらえなかったね。

芹奈：そう、帰り道にそのチラシが捨てられてたこともありました。

アサヒ：辛かったよね。

芹奈：そりゃ捨てるよねって言いながら。

manaka：あとはCDを手売りしたり。1枚売れて良い方っていう日もありましたし…。

かれん：自ら声をあげてね。何曲入って何円です！お買い得です！みたいなことを言ってた（笑）。

manaka：だから買って頂けたときは、本当に嬉しかったですね。

― まさに下積み時代ですね。その時から応援してくださる方は、紅白出場などもきっとみなさんと同じくらい嬉しいですよね。

manaka：びっくりされてるとは思います。

― 先程も辛かった話をお聞きしましたが、特に辛かったことをひとつ挙げるとしたら？

manaka：やっぱり水戸のライブじゃない？

MAYU：忘れもしないね。

全員：うん。

manaka：武者修行ツアー中に水戸のライブハウスを訪れたんですけど、会場に2、3人しかいなくて…。見たこともないぐらい、ガラガラだったよね。

MAYU：うん。リハーサルみたいな。

― なるほど。その光景を見た時ってどんな気持ちになったんですか？

manaka：もう無理かなとは思っちゃいましたね、正直。

― それでも続けられた理由は？

芹奈：たとえ2、3人でも、私たちの音楽を好きで来てくださっているので、その人たちのためだけにも歌おうって。どんな状況でも、まず私たちが楽しまないとお客さんにも伝わってしまうので、励まし合いながらステージに立った覚えがあります。

― その当時から考えると、アリーナも控えているこの状況は本当に凄いです。「流れがキテる！」なんて思うタイミングはありましたか？

manaka：そうですね。はじめはCDを手に取ってくださる方も全くいなかったんですけど、CDを出すたびに少しずつお客さんがライブに足を運んでくださって、それにつれて会場も大きくなって、そういう実感も徐々に湧いてきました。

リトグリ、大変だったことも嬉しかったことも、duoにある

― ここまでデビュー前のお話を聞きましたが、デビューしてから大変だったことはなんですか？

かれん：今年私たちが5人になって、今まで歌ってた曲の歌割りが全部変わったのは大変でした。でも待ってくれてるファンの方がいるって信じてたから頑張れたと思います。ただ、初めて5人でステージに立つのはすごく不安でした。

― 今年4月28日のduo（渋谷duo MUSIC EXCHANGE）ですよね。

かれん：そうですね。その日ステージに立ってみて、お客さんがすごく優しく受け入れてくれたのを見て、全員が全員ほっとしました。それを確認できたから前に進むことができたんです。

― 本当に重要な日だったんですね。すごく緊張したんじゃないですか？

かれん：めちゃくちゃ緊張しました。

manaka：お客さんの顔をちゃんと見られるか不安でした。

アサヒ：そう、怖かった。

― そうですよね。では最も嬉しかったことってなんですか？

アサヒ：duoで初めてワンマンライブ（2014年11月24日）を出来たことはすごく嬉しかったです。ステージの上でみんなで泣いたよね（笑）。

manaka：あー（笑）。

芹奈：大泣きしちゃって（笑）。

MAYU：アサヒあの瞬間めっちゃ好きやんな（笑）。

アサヒ：なんか頑張ってきてよかったなって。

― …大変だったことも、嬉しかったことも、duoにあるんですね。

manaka：そうですね。原点っていう意味もあって、5人での初ライブもduoでやりました。

リトグリ、3年間の変化は？

― デビューしてから3年間で、自分の中で変化したと思うことは？

かれん：私はデビュー当時、自分に全然自信がなくて…。すごくネガティブになっている時もあったんですけど、今はすごくポジティブに変わることができました。

― 結構違います？ネガティブとポジティブの自分。

かれん：全然違います。当時は毎日のように気持ちがズドーンって下がっていて…。何をするにも怖かったし、なんか、大人の人と喋るのが怖かったんですよ。でも今は誰とでも話せるし、前よりはポジティブになれてるんじゃないかなって思います。

― 他の皆さんはどうですか？

manaka：加入した頃はハモリが本当に苦手でした。レコーディングでも覚えられなくて、とにかく泣いて、歌えないこともたくさんあったんです。でも出来ないながらに1日1日ちゃんと続けていくと体も慣れてきて、次第に出来るようになったら、それが楽しさに変わりました。だから、この3年間で一番変化したのはハモリがすごく好きになったことです。今は難しいアカペラも楽しいと思いながらやれています。

― 出来るようになると、気持ちも変わりますよね。

manaka：そうですね。やっぱり楽しくないと思ってたから出来なかったんだってことを学べました。

― 続いて芹奈さんは？

芹奈：表現することは昔から好きだったんですけど、私もかれんと似たようなことで、昔は本当にネガティブで暗い人間だったんです。ステージで歌ってても楽しめなくて、表現するたびに周りから否定されてると勝手に思い込んじゃったり…。でも、メンバーと一緒に過ごしていくうちに、私の中でなにかが変わって、いつまでも暗くなってたら前に進めないという気持ちになったんですね。それで一昨年ぐらいに目標を「ポジティブ」にしたんです。

manaka：ポジティブって言ってた。

芹奈：うん。それを決めた年から、ポジティブを心がけてるだけで自分でも分かるぐらい変わった感覚がして。それからステージで表現することも楽しくなったし、今では自分からライブを取ったら抜け殻になるぐらい、大切なものになったと心から思います。

― 芹奈さん、いつもステージ上でめっちゃエネルギッシュですよね。

芹奈：そうですか？

― エネルギーがほとばしってますよ！

芹奈：ありがとうございます（笑）。

― お話を聞いていると、グループ全体としてもポジティブに進んでいるんだって感じます。MAYUさんは？

MAYU：何も変わってない気もするけど…あの、自分の周りには、好きな人がいてくれればいいんだって思うようになりました。大阪に住んでいた頃は、そこまで仲良くなくても周りに人がいればいいって思ってたんですけど、リトグリのメンバーと出会ってからは、途中から友達という感覚がなくなったし、信頼とか言葉に出さなくてもわかるようになって、人とこんな関係を築けるんだって思ってからは、心から好きな人がいればいいって思うようになりました。

― なんだか素敵ですね。ではアサヒさん。

アサヒ：うーん…そうですね、乾燥肌が治った。

全員：（笑）。

MAYU：それで大丈夫？

manaka：マジで？

アサヒ：あと、お化粧にも目覚めたんで。

manaka：あ～可愛くなった。昔の写真を見ると、目元が寂しいなって思う。でも今はめっちゃキラキラしてて…。

アサヒ：やった！そうなんですよ、自分磨き！

MAYU：うん、可愛くなった。

― ご自分でも可愛くなったと思う時はある？

アサヒ：（笑）。でも昔の写真を見たら、もっさって思いますね（笑）。

― もっさ感は消えてますね？

芹奈：消えてる消えてる！全然可愛い。

アサヒ：よっしゃ。

― ふふふ。

リトグリにとっての日本武道館ワンマンライブ

― どのライブもだと思うんですけど、3年間で一番印象に残っているライブはありますか？

manaka：やっぱり武道館ですね。

全員：そうだね。

manaka：みんながみんな気持ちのいい形で終わることが出来たライブでした。ライブって誰かが「もう少しこうできたら」って悔いが残ってる場合もあるんですけど、武道館は、自分のパフォーマンスに満足したというよりも、精一杯やり遂げられたって感覚がみんな一緒だったんです。最初から掲げていた目標の場所で、悔いなくやり切れたことがすごく嬉しかったです。

芹奈：武道館はファンのみなさんとの夢でもあった場所だから、みんなと一緒に頑張ってきて本当に良かったって気持ちでいました。ありがとうをちゃんと伝えたく、いまの全力を出そうと思って体の芯から歌いました。

― 芹奈さん、最後に倒れ込むほど全力を出し切ってましたね。まさに先程おっしゃっていた「ステージが楽しくなった」ことを最大限表現して。

芹奈：そうかもしれないです。

2018年も3rdアルバム「juice」に東阪アリーナツアーと盛りだくさん

― 初の紅白歌合戦、どんなステージにしたいですか？

かれん：リトグリのことを知らない方も見てくださると思うので、私たちらしさを初めて見る方にお伝えできればと思います。

― なるほど。ファンの方にはどんな感じで見て欲しいですか？

manaka：ファンの方も自分のことのように紅白出場を喜んでくださってて。初めて見る方への爪痕も大切だと思うんですけど、応援してくださるファンの方の「すごく良かった」っていう言葉が、自分たちの自信にも繋がるので、そう言って頂けるパフォーマンスができるよう頑張りたいです。

― 楽しみにしてます！そして年が明けて1月17日には新しいアルバム「juice」が発売になりますね。

アサヒ：3枚目なんですけど、5人になって初めてのアルバムです。ひとりひとりが1stアルバムのような気持ちで歌いました。最近「Jupiter」で知ってくださった方や、今年もたくさんのタイアップも頂いているので、いろいろな場面で聴いてくれた方に、このアルバムを手にとっていただけたら嬉しいです。

― 「Jupiter」といえば、ドラマ「陸王」の放送終了後はTwitterなどで必ずリトグリさんが話題に上がってますよね。

かれん：とてもありがたく思います。「陸王」をきっかけで知ってくださった方もたくさんいるので、ちょっとでもドラマの手助けを出来てたらなって思います。

― ネットを見ていると、「Jupiter」を聴くと「頭のなかで（竹内）涼真が走り出す」などの声もありました。

manaka：確かにそれはわかるかも（笑）。曲が流れるのがドラマのキーポイントでもあるので、私たちも歌うことが出来て嬉しいです。

― こちらも聴くことができて耳が幸せです！

MAYU：ありがとうございます（笑）。

― そんな「Jupiter」も入っている3rdアルバムですが、先程も新たなスタートのアルバムとおっしゃってましたね。2つの目標を達成して迎える2018年は本当に新しいスタートというイメージですが、改めてこれからの夢を教えてください。

かれん：これまでと変わらず、ワールドツアーを目指して頑張りたいと思っています。そのためにも、今回のアルバムの中に全編英詞の曲があったりして。

manaka：オリジナルでね。

かれん：一歩ずつ海外への道につながればいいなって思ってます。あとは2020年の東京オリンピック。2020年の開会式で歌いたいです。

― その夢を叶える瞬間も楽しみにしています！そしていよいよ東阪アリーナツアーも始まりますが…。

芹奈：アリーナってアーティストとして絶対に立ちたい場所だと思いますし、リトグリ一色に染まった景色を想像するだけで本当にワクワクしてきます。来てくださる人たちと一緒に楽しめたらなって思います！

― こちらも楽しみにしています！

…後編は1月に配信！2018年に20歳を迎える、かれんと芹奈がやりたいこととは？（modelpress編集部）

3rd Album「juice」発売情報

2018年1月17日リリース

▼初回盤
・Disc.1（CD）
M1 だから、ひとりじゃない
M2 明日へ
M3 Go My Way!
M4 OVER
M5 Jupiter
M6 いつかこの涙が
M7 Love To The World
M8 Get Down
M9 ヒカルカケラ
M10 Gift
M11 好きだ。remake ver.
M12 COLORS
M13 幸せのかけら

・Disc2（DVD）
「 Let's Grooooove !!!!! Monster Live on 2017.9.18」
1.Opening 2.Girls be Free!　
3.Go My Way!　
4.人生は一度きり　
5.Don't Worry Be Happy　
6.Jazz Session　
7.I WAN'NA BE LIKE YOU
8.放課後ハイファイブ　
9.青春フォトグラフ　
10.空は見ている　
11.幸せのかけら　
12.私らしく生きてみたい　
13.HARMONY
14.好きだ。　
15.SAY!!!　
16.明日へ　
17.My Best Friend　
18.だから、ひとりじゃない
19.Ending

▼通常盤
・Disc.1共通
・Disc.2(CD)
M1 I WAN'NA BE LIKE YOU -Live on 2017.11.19-　M2 SEPTEMBER　M3 Ring! Ring! Ring! M4 糸　M5 Let's Grooooove !!!!! Monster ～Opening/Ending～

▼期間生産限定盤
・Disc.1共通

Little Glee Monster Arena Tour 2018 -juice !!!!!-

・横浜アリーナ
2月3日（土）開場16:00　開演17:00
2月4日（日）開場15:00　開演16:00

・大阪城ホール
3月24日（土）開場17:00　開演18:00
3月25日（日）開場15:00　開演16:00

Little Glee Monsterプロフィール

研ぎ澄ました歌声で人々の心に爪痕を残すことをテーマに結成された女性ボーカルグループ。

力強い歌声と高度なアカペラをも歌いこなす透き通ったハーモニーを武器に、2014年10月29日「放課後ハイファイブ」にてメジャーデビュー。

2017年は自身初の日本武道館単独公演からはじまり、Earth, Wind & Fireや、Ariana Grandeのジャパン公演でサポートアクトを務めるなど 活躍の場を広げる。

年末には紅白歌合戦初出場も決定し、2018年には東阪アリーナツアーを開催する。