モデルプレスのインタビューに応じた飯豊まりえ(C)モデルプレス

飯豊まりえ、アドリブ冴える“一発撮り”秘話が面白い 20歳を前に始めたいことも発表!<モデルプレスインタビュー>

2017.09.23 08:00

俳優の永山絢斗と大森南朋がW主演をつとめるテレビ東京の土曜ドラマ24『居酒屋ふじ』(最終回23日 深夜0時50分~)でヒロインを務める女優の飯豊まりえ(いいとよまりえ/19)が、モデルプレスのインタビューに応じた。最終回の放送を目前に控え、撮影の雰囲気や共演者とのエピソードなどを振り返ってもらった。

  

実在の店舗がモデル『居酒屋ふじ』

同作は『居酒屋ふじ』に引き寄せられた役者を目指しているが人生今イチパッとしない若者・西尾栄一(永山)が、大森南朋(本人役)をはじめ、実名で登場するお店の常連だった著名人から語られる言葉や、「ふじ」の“おやじ”が残した逸話に刺激を受けながら、泣き、笑い、挫折を感じながらも、ふたたび夢を追い始める姿を描いた人情味溢れるヒューマンドラマ。

「居酒屋ふじ」12話より(画像提供:テレビ東京)
原作は、東京・中目黒に実在する店『ふじ』の店主で、2014年に惜しまれながらもこの世を去ってしまった “おやじ” の半生を描いた同名小説『居酒屋ふじ』(講談社文庫)で、ドラマのセットは、『ふじ』の店内を本物そっくりに再現していることでも話題を呼んでいる。

飯豊が演じるのは『ふじ』の常連客の1人である“くじらちゃん”こと鯨井麻衣。OLとして働きながら、総理大臣になるという夢に向かってひたむきに努力している女性。そのためには手段をいとわず、キャバクラ嬢として働いたことも。

永山演じる西尾とも回を追うごとに少しずつ距離が縮まっており、最終話での恋模様も気になるところだが…。

“くじらちゃん”の反響を実感

― いよいよ最終話を迎えますが、ここまで振り返ってみていかがですか?

飯豊:この間定食屋さんに食べに行ったら、40代ぐらいの女性の方に「ドラマ見てます。くじらちゃん、応援してます」って声をかけていただいて、びっくりしました。くじらちゃんって呼んでもらえて嬉しいです。

― くじらちゃんが浸透している証拠ですね!

飯豊:食べている時で全く予想もしてなかったので、最初は誰のことかと思いました(笑)。

― (笑)。くじらちゃんという役柄はどうでしたか?なかなかこれまでにないようなキャラクターかなと思いましたが。

飯豊:すごく振り幅があって楽しかったです。

― くじらちゃん、可愛いですよね。夢に向かって頑張っていて、近くにいたら元気になれそうだなと思います。

飯豊:そうですよね。前向きで、芯があって、ちゃんと人と向き合えていて、素晴らしいですよね。

― 共通点や演じる上で苦労したことはありましたか?

飯豊:うーん…。共通点はあんまりなかったかなぁ(笑)。でも、昭和の時代の文化は私も知らないことが多くて、そういった意味では同じでしたね。カセットテープの使い方もわからなかったですし。

― カセットテープわからないんですね。衝撃が…!でも、飯豊さんはまだ19歳ですもんね。

飯豊:はい。

― そういった昭和ならではの文化に驚くこともありましたか?

飯豊:はい。でも憧れますね。私も電車の掲示板でメッセージ残したいです(笑)。ロマンチックだなぁって。

― 今はSNSもありますし、全然時代が違いますよね。

飯豊:すぐ連絡取れちゃうじゃないですか?

― そうですね。

飯豊:そういうのがちょっと。

― ちょっと(笑)。

“アドリブ力”を期待され抜擢 本音は?

― 今作は、フィクションでありながら実在の人物も登場する不思議な世界観でしたが、その点はいかがでしたか?

飯豊:不思議な感覚でしたね。私は役として出ているんですけど、でも本人役として出演される俳優さんもいらっしゃるので。役の中で「大森南朋さん」って言えたのが面白かったですし、変な感じでした(笑)。

― 今回はそういった設定もありアドリブが求められる現場ということで、プロデューサーさんは飯豊さんの“アドリブ力”を買ってくじらちゃん役に抜擢したというお話も伺いました。

飯豊:そんなそんな…。本当にアドリブそんなでもないんです(笑)。

― 実際アドリブのシーンは多かったんですか?

飯豊:私からアドリブをするということはなかったんですけど、「ちょっとお茶取って」とか、そういうちょっとしたアドリブが入ってくることは多かったですね。

― そうなんですね。

飯豊:私が撮影に入った時には、セリフだけじゃなくちょっとした間みたいな時も本当に居酒屋にいるような雰囲気ができあがっていたので、私はもうすんなり。

― 入っていくことができた、と。

飯豊:はい。本当に居心地の良い雰囲気で、大人の方たちってこんなにフレンドリーなんだって(笑)。居酒屋は良いところだなと思いましたね。

― 19歳ですし、居酒屋はあまり行かれたことないですよね。

飯豊:ないですね。でもお酒が飲めるようになってもあんまり行かないと思います。あ、嘘です。行きます(笑)。

― せっかく『居酒屋ふじ』でその良さを知りましたしね(笑)。

飯豊:そうでした(笑)。『ふじ』みたいに“ただいま”って帰れるようなお店を探したいですね。

西尾(永山絢斗)との恋の行方は?

― 大森さんをはじめ、共演された方々の印象はいかがですか?

飯豊:もう本当に優しくて。やっぱり素晴らしい人達は心まで素晴らしいんだなって思いました。

― 印象に残っているエピソードはありますか?

飯豊:大森さんが大森さんご自身の顔が描いてあるTシャツを持っていたことがあったんですが、「それかっこいいですね」ってぼそっと言ったら、2日後にそのTシャツをプレゼントしてくださいました。

― 男前ですね。なにげない会話も覚えてくださっているという。永山さん演じる西尾さんとくじらちゃんの恋の行方も気になるところですね。

飯豊:そうですよね。私は最終話の台本を見た時、「2人っぽいな」と思いました。

― なるほど。

飯豊:あとは11話に素晴らしい、素晴らしいシーンがありまして(※インタビューは11話放送前に実施)。

― 気になります。どういったシーンでしょう(笑)?

飯豊:こういう男女の関係って良いなと思いました。西尾さんみたいな人がいたら、頑張ろうって思えるなぁ、くじらちゃんみたいな人がいたら、勇気が出るなって。そういう2人の関係性が素敵だなと思いました。

― 気になりますね。どんな素晴らしいシーンなのか。

飯豊:すごくあたたかい感じです。ほわっとした気持ちになれると思います。

居酒屋デビューを妄想

― 毎回登場するお食事も本当にすごく美味しそうですよね。

飯豊:本当に美味しいです。

― お気に入りのお料理はありましたか?

飯豊:すっごく美味しかったのは「クジラの尾の身」。1枚高いって言われていたのに10枚、いや10枚以上お口に入れました(笑)。

― それほど美味しかったんですね(笑)。

飯豊:はい。クジラは初めて食べました。あとは「ふじ豆腐(『ふじ』の看板メニュー)」も美味しかったなぁ。

― どちらも美味しそう。私も深夜に見るたびお腹が減ります(笑)。飯豊さんは来年の1月に20歳になるんですよね。

飯豊:はい。

― 20歳になったら飲んでみたいお酒はありますか?

飯豊:ウーロンハイです。

― なぜですか?

飯豊:大人がよく飲んでいるので(笑)。あと甘い飲み物が苦手なんですよね。でも、どうだろう?お酒飲めるのかなぁ。ちょっと自信ないです。

― 家系的にお酒は強そうですか?

飯豊:親が飲んでいるところはあんまり見たことないんです。これから楽しみですね。

自由なエンディングは“一発撮り” アドリブを求められ…

― 毎回エンディングもすごく楽しそうですが、あれはどんな風に撮影されているんですか?

飯豊:エンディングは1回しか撮らなくて、基本的にアドリブです。

― そうなんですね!

飯豊:リハーサルはあったかな?でも、毎回すごく楽しかったです。王様ゲームしたり、8話で元プロ野球選手の立浪和義さんが出演された時は素振りも伝授していただきました。あとは、南朋さんの私物のサングラスを付けて踊ったりとか(笑)。

― あのダンスも打ち合わせなしで?

飯豊:はい、急に「はい、かけてかけて!」って言われて。「これをどうするのかはあなた次第だよ」みたいな雰囲気だったので、かけて、踊りました(笑)。

― さすがのアドリブ力ですね。

飯豊:アドリブ力っていうほどでも…(笑)。

― 大人の方々はお酒入ってるんですかね?

飯豊:それは言えません(笑)。

― (笑)。これまでたくさんの作品に参加されていますが、今回の現場で特に勉強になったことはありますか?

飯豊:アドリブを入れられるところは入れていくということですね。本当にすごく勉強になりました。皆さんすごくお芝居がナチュラルで、役じゃないみたいというか本当に自然にその場にいらっしゃったので、その雰囲気は真似したいと思いました。

― 画面からも伝わります。皆さんすごくナチュラルですよね。

飯豊:はい。だから、私もすごく演じやすかったです。

飯豊まりえ、ウクレレに目覚める。かもしれない

― 今作をはじめ女優業も充実されている印象ですが、リフレッシュ法などはありますか?

飯豊:実はちょっと今日から始めようかなと思っているのが1つありまして(笑)。

― 今日からですか?ぜひ教えてください(笑)。

飯豊:ウクレレを買いたいんです。

― ウクレレ!それはなぜですか?

飯豊:ウクレレでメジャーデビューした13歳の女の子の動画を見たんです。その女の子がすごく格好良くて、私も弾いてみたいなと。打ち上げで「弾きます!」みたいなのをいつかしたい。

― それは楽しみですね。楽譜は読めるんですか?

飯豊:全く読めないんですけど(笑)。

― 頑張りましょう…!

飯豊:なんか久々にピンと来たんですよね。今は陶芸が趣味なんですけど、陶芸ぶりにピンと来たんです。“ヌケ感”があっていいなって(笑)。

― ヌケ感ですか(笑)。

飯豊:はい。自分に合ってる気がする。

― 確かにイメージに合います。ウクレレを抱えてる様が浮かびます。

飯豊:必需品はウクレレって言えるぐらいに。

― ぜひいつか披露していただきたいですね。

飯豊:リフレッシュ法はほかにあったかな?本を読んだり、YouTubeでクイズ大会の動画を見たりとか(笑)。

― クイズ大会ですか?

飯豊:珍解答まとめみたいな動画を見るんです。ああいうのって本当頭が良くないとできないなと思うし、ああいうのからアドリブが始まるんだなって参考にしながら見てました。

20歳の抱負を語る

― 息抜きしつつ勉強もされているんですね。少し気が早いですが、20歳の抱負があれば教えてください。

飯豊:正直、親切、笑顔。この3つを大切に。

― 標語みたいですね(笑)。

飯豊:10代は真っ白なカラカラのスポンジ状態で過ごしていて。その時々に会った人達の色をもらって合わせていたというか。だから、自分の気持ちを隠していたり、100%で向き合いきれていなかったことも正直あったんです。そこで、やっぱり自分の課題は正直になることだなと(笑)。

― 大事ですね。正直になること。

飯豊:全てをさらけ出せるぐらい正直な人になりたいなと。あとは親切な心を忘れずに。

― それも大事ですね。

飯豊:この間海外ロケに行った時、全く英語も喋れないんですけど笑顔で全部通じたんですよ!

― すごい。

飯豊:だから多分笑顔があったらなんでもいける気がする。なので、この3つは大切にしようと(笑)。あとは「より少ないものはより豊か」という言葉もずっと大切にしています。

― 素敵な言葉ですね。

飯豊:あとは『居酒屋ふじ』にも出演された椎名桔平さんに「今はがむしゃらに頑張れ」というお言葉をいただいたので、しばらくがむしゃらに頑張ります。

― では、こちらもがむしゃらに追いかけさせていただきます。

飯豊:ありがとうございます。よろしくお願いします(笑)。

― 最終話楽しみにしています。ありがとうございました!

(modelpress編集部)

飯豊まりえ(いいとよ・まりえ)プロフィール

飯豊まりえ(C)モデルプレス
生年月日:1998年1月5日/身長:167cm/血液型:B型/出身地:千葉県

2008年にモデルデビュー。現在「Seventeen」専属モデルとしても活躍し、同世代の女性から絶大な人気を集めている。2012年からはドラマにも出演するようになり、今年は『暗黒少女』で映画初主演、「マジで航海してます」で連続ドラマ初主演など映画・ドラマに出演し、人気を博している。さらに、KTV朝の情報バラエティ番組「にじいろジーン」で初レギュラーを務める。

『居酒屋ふじ』最終話あらすじ

「居酒屋ふじ」12話より(画像提供:テレビ東京)
名女優・篠原涼子(本人)とのW主演の映画が決まった西尾栄一(永山)だが、いきなり俳優を辞めると宣言し、田舎に帰ってしまう。大森南朋(本人)が関係者に聞いてみると、篠原との本読みで自信を失くしてしまったらしい。みんなが心配する中、大森は「これくらいのことで逃げ出すヤツはこの世界では生きていけない。これでよかった」と突き放す。実家に戻った西尾は屍のようにダラダラ過ごしていた。鯨井麻衣(飯豊)はSNSで連絡を取り続けるが、一向に連絡が取れない。何とかして西尾を励ましたいと思う鯨井は、『ふじ』のお母さん(立石涼子)より昭和的なある方法を教わる。一方、ある目的のために『ふじ』で探し物をしていた大森は、見慣れないサイン色紙を発見する。東京・中目黒に実在する『居酒屋ふじ』を舞台にしたヒューマンドラマ、感動の最終回。
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