モデルプレスのインタビューに応じた、鈴木愛理(C)モデルプレス

“アイドルが憧れるアイドル”鈴木愛理「あの苦しかった時期を乗り越えたから今の℃-uteがある」<モデルプレスインタビュー>

2017.06.08 17:00

6月12日のさいたまスーパーアリーナ公演を持って解散するハロー!プロジェクト所属の5人組グループ・℃-ute(キュート)のメンバーで、女性ファッション誌『Ray』の専属モデルとして活動中の鈴木愛理(すずきあいり・23)。ファンの間で“アイドルが憧れるアイドル”としても知られる彼女が、5月23日にスタイルブック『あいりまにあ』(主婦の友社)を発売。モデルプレスは本人にインタビューを行い、“アイドル鈴木愛理”と“モデル鈴木愛理”、それぞれの過去と現在を掘り下げた。

  

“あいりまにあ”には ℃-uteの絆も

鈴木愛理(C)モデルプレス
― 『あいりまにあ』について教えてください。

鈴木:今回が3冊目、今までで一番女の子に向けた内容になっていると思います。どんな内容にしたいかということはもちろん、写真選びとか、それこそ校了っていうんですか?最終チェックまで全部関わらせていただいたので、自分でこだわり抜いて作った感じがとてもしているんです。

撮り下ろしやファッションのことなどはもちろん見どころなんですけど、今回、家族の写真が初めて出るんです!父はプロフゴルファーなので、これまでも出ているんですけど、母の顔をちゃんと出したことはなかった。家族のページ、けっこう充実していますよ~(笑)。

鈴木愛理スタイルブック「あいりまにあ」(主婦の友社、5月23日発売)/画像提供:主婦の友社
あとは大学での鈴木はこういうところに行ってました!とか、こういう顔をしてました!とか、こういう友だちがいました!っていうのも見どころ。大学生活ってあまり出してこなかったんです。高校生までは赤裸々にブログとかでも書いていたんですけど、大学生になってからはほとんど書いていなかったので、ほぼ初めてくらいのことをいっぱい公開しています。

ほかにも℃-uteが6月に解散を控えているので、メンバーとの対談ページがあったりだとか、あとはメンバーの中島早貴ちゃんがカメラが大好きで、食べてる鈴木愛理をすごい撮ってくれていて、その撮り溜めた写真を、ずっとブログに出したくてウズウズしていたものをここで全部出してくれるっていう(笑)。ナカジマカメラマン×タベルスズキっていう企画があって、ファンの人が中島早貴ちゃんが撮る愛理ちゃんがすごく好きだっていう人が多かったので、今回℃-uteとの絆の一つとして、そういう企画も入れていただきました。

“アイドルが憧れるアイドル”たる所以

鈴木愛理(C)モデルプレス
― 盛りだくさんですね!今回、イベントのチケット500枚が即完だったようです。

鈴木:奇跡が起きたんです。

― “憧れのアイドル”に鈴木さんをあげるアイドルもすごく多いです。

鈴木:本当に言われてますか!?たまにその話をしてくださる方がいるんですけど、直接言われたことが本当に少ないので、「誰が言ってるんだろ~…」ってずっと半信半疑でここまでやってきました(笑)。でも15年間アイドルをやってきて…最初は自分もアイドルがやりたかったわけじゃなくて、歌が歌いたかっただけなんです。でもアイドルをやるうちに「“アイドル鈴木愛理”としてはこういう風にいたい!」ってこだわりが出てきて、それを自分なりに貫いてきたつもり。それを“憧れ”と言っていただけるのはすごく嬉しいなって思います。

鈴木愛理(C)モデルプレス
― でもご自身ではコンプレックスばかりと思っているとか。

鈴木:もともと“アイドル鈴木愛理”はコンプレックスがすごくたくさんあって、それを研究の糧というか、コンプレックスがあることが勝ちみたいな考え方に変えたんです。めっちゃポジティブなんですけど(苦笑い)、それを研究することでどんどん自分を向上させてきたタイプというか…。コンプレックスはあげたらキリがないです。歌い方も自分のレコーディングの時の声は好きじゃないですし、たまにすごくきつく見える瞬間があってそれも嫌ですし、自分の体型もダメだなとか、身長が足りないんだから脚はこうしなきゃいけないのにとか…。

― それを一つずつ直してきたから今があるんですね。

鈴木:やっぱり人の前に立つ仕事をしていると、改善したのを見てもらって、良い反応をしてもらえたら、もっとやってやろう、もっとやってやろう、ってなっていく、それがすごく楽しくて。全く苦じゃなくなるんです。

『Ray』加入時の苦労

鈴木愛理(C)モデルプレス/ボーダーオフショルワンピース 8,990円+税/REDYAZEL ルミネエスト新宿店 イヤリング 2,200円+税/LODISPOTTO サンダル 11,800円+税/カリアング バンカー(モーダ・クレア)
― 約2年前、『Ray』専属モデルに加入した時を改めて振り返っていかがですか?

鈴木:私自身、身長が162cmもないんです。なのでモデルっていう職業をまずやれるとも思っていなくて…。でもチャンスをいただいて、やるって決めた時、背が低いということをコンプレックスと思わないようにしようとしました。考え方だけなんですけど、逆にこの身長だから見せられる着こなしだったり、シルエットを提案していこうと思ったんですよね。身長が高い人はたくさんいるし、自分はこの先、そうはなれないので、だったら読者に一番身近なモデルを誰よりも先に目指そうと思って。でも今はまだそこに向かってる最中です(苦笑い)。

すごく覚えているんですけど、専属モデルになってすぐに、11通りの私服を撮らなくちゃいけなかったんです(笑)。洋服が本当になくて、すっごい焦って…あっ、モデルになるってこういうことなんだなって。もっとファッションにも敏感にならなくちゃいけない。そこから洋服をちゃんと見るようになったり、買いに行くようになって。そうしたらどんどん好きになっていきました。私のファンの方は、愛理ちゃんの洋服がなんか変わってきてるぞって言っていました。よっぽどそれまでが芋っぽかったんですよね(笑)。

それからありがたいことに女の子のファンが増えて、握手会にもモデルの私を見てから来てくれる方が増えていったんです。誌面の私の雰囲気を真似してオシャレして来てくれるのに、私がダサかったらファンの子もダサくなっちゃう…そう思ったんです。

握手会の半分が女性

鈴木愛理「あいりまにあ」/画像提供:主婦の友社
― とはいえ、アイドルだけの頃から女の子の人気が高まっていたからこそ、『Ray』専属モデルに起用されたと思うんです。何かきっかけはあったんですか?

鈴木:私も理由はわからないんですけど、でも増えてきた頃に大事にしていたことは、ちょうどその時に始めたブログ。高校に通っていたので、同世代のファンの子がテストの時は私もテストでしたし、体育祭がある時は私も体育祭で、場所は違えど同じことをしていて。高校生くらいから「愛理ちゃんも頑張ってるから私も頑張ろう」って言ってくれるファンの子が増えたっていう印象はあります。私は手の届くアイドルになるのがいいのかも、と思い始めて、そこから高価ではなくプチプラなメイク道具のメイク法とかをブログで紹介するようになりました。

― なるほど。握手会にも女性ファンが増えてきていますか?

鈴木:そうですね、最近、初めましての女の子が多いです。今では半分くらい女の子の時もあってこちらも刺激をいただいています。だって本当に可愛い子ばっかりで(笑)。というか他のメンバーのところも可愛い子がいっぱい。私たちが「その服どこで買ったの?」と聞いちゃってるくらいです(笑)。

絶賛の声に本人は…

鈴木愛理(C)モデルプレス
― またまた(笑)。歌も上手い、ダンスも上手い、頭も良い、スタイルも抜群、そして可愛くて美しい…。ネットでは鈴木さんへの数え切れない絶賛ワードが並んでいて、同性人気というのも頷けます。

鈴木:恐縮です…そんな言葉なら見てみたい(笑)。自分の評価ってすごく気になるのでネットを見ることもありますが、見すぎると自分自身がよくわからなくなってしまうので、ある程度にはしていて。でもこのお仕事をやっているうちは、こうしてほしいっていう意見を取り入れたいなってずっと思っています。

― あと「完璧すぎて隙がない」という声も…。

鈴木:え~!?いやいやいやいや、隙しかないですよ(笑)。隙だらけ(笑)。

― (笑)。他にはギャップ。普段はホワっとしているのに、ステージのパフォーマンスがカッコ良すぎると。

鈴木:でも学校の友だちが見に来てくれると「愛理を見てる気持ちになれない」「誰を見に来たのかわかんなくなる」っていつも言われます(笑)。

― 歌声もカッコ良いですよね。

鈴木:逆に可愛い声が出せない…出せないんですよ~(笑)。

℃-uteで一番苦しかった時期

鈴木愛理(C)モデルプレス
― 鈴木さんとしては「こんな一面を見てもらいたい」などありますか?

私たち℃-ute全員に共通することなんですけど、結構ステージで見せている姿が、楽屋での姿でもあって。それが良いのか悪いのかは別として、そのままをファンの皆さんに見てもらっているので、何も苦しむことなく活動させていただいているんです(笑)。

― (笑)。鈴木さんのニコニコスマイルに元気をもらった人も多いはず。

鈴木:悩みが多い時もポジティブに考えようと意識しています。前向きに考えようっていうのは母の教えで。一日は一回しかないから悲しいことを考えるよりも楽しく変換していった方が得じゃない?って。

鈴木愛理(C)モデルプレス
― そのポジティブ思考のなかでも、一番苦しかったことってなんですか?

鈴木:℃-uteとして活動しているなかだと、メンバーが5人になった時は苦しかったですね。ステージが5人だとステージが広く見えちゃう…余っているように見える…って。しかもセンターにいるのは鈴木なのに鈴木がもっと輝かないと鈴木のせいで℃-uteが沈んで見える、とか言われたことがあって、当時中学3年生とか高校1年生くらいの時の私はもうどうしたらいいのかわからなくて初めて大泣きしました。咳が止まらなくなって、レコーディングも全然できなくなって。でもあの時期を乗り越えて、これまで活動してきたから今の℃-uteがあるし、こういう自分もいるんだろうなって思います。

― ℃-uteの解散、悲しいです…。

鈴木:最後の○○っていうのが増えて、その時その時は悲しいんですけど、正直、実感はまだ沸いていない。毎日、活動でみんなと会っているからかな。きっと本当に悲しくなるのってたぶん解散してからだと思います。でも実感することも必要で、15年間やってきたアイドル鈴木愛理の集大成をしっかりと納めたい。最後ということをしっかりと頭において、ラストの日に向けて、今はアイドルとしての鈴木愛理のボルテージを上げている真っ最中です。

℃-ute解散後は…

鈴木愛理(C)モデルプレス
― ℃-ute解散後についてまだ具体的に明かしていないですが、どうしていこうと思っていますか?

鈴木:具体的なことはまだ話し合っている最中。例えばいついつこうしますみたいなことは本当に決まってないので心配なんですよ(笑)。でもやりたいことはあります。一つは歌!アイドルがなくなって、3月に大学も卒業したので学業もなくなっていて、本当に全部が一回ゼロになる。でも引退はしないです。まだ辞められないこともたくさんある。(※)

― 引退はしないと聞いて安心しました。辞められないこととはなんですか?

鈴木:昔は漠然と歌を歌うのが好きだから歌をずっと歌いたいってことしかなかったんですけど、それに合わせてやっぱり、人が笑顔になることをするのがすごい好きだなっていうことに気づいたんです。歌だけに限らずモデル活動もですし、いろんなメディアに出ることで、ちょっと元気がなかったりとか勇気がでない人たちを応援できるような存在でい続けたいなって。ただこれまで作り上げてきた鈴木愛理をこれからどういう風に変えていけるのかはまだ自分でも未知の世界。ちょっと心配ですが、ワクワクの方が大きいです。

(※)インタビュー後にブログで「解散後は、ソロで歌手活動をします!」と発表。

※後編に続く。


(modelpress編集部)

鈴木愛理(すずき・あいり)プロフィール

鈴木愛理(C)モデルプレス
1994年4月12日、千葉県出身。2005年に「℃-ute」を結成。アイドル活動をはじめ、ドラマ・映画出演など、女優としても活躍。2015年に女性ファッション誌『Ray』で専属モデルデビュー。2017年6月12日に「℃-ute」解散。

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