単身渡米で“ファッション界のGoogle”日本トップに…海外で夢を叶える秘訣とは<モデルプレスインタビュー>
2017.04.05 17:30
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世界最大級のグローバルファッション検索サイト「SHOPSTYLE(ショップスタイル)」のJapanカントリーマネージャーで、4月1日よりスタートの新サービス「ShopStyle Collective(ショップスタイル コレクティブ)」アジア全域担当のメイウッド飛春(Hibaru Maywood)氏が、モデルプレスのインタビューに応じた。
「SHOPSTYLE」とは?
「SHOPSTYLE」は世界最大級のグローバルファッション検索サイト。世界7カ国でローカライズサイトを運営し、1,000万点を超える膨大な数の商品からアイテムの検索が可能なことから「ファッション界のGoogle」の異名を持ち、セレブリティの最新ファッションやライフスタイルを含む、最先端のトレンド情報を発信。東京からのアクセス数が世界都市別1位※を獲得するなど、日本でも広く活用されている。※2014年データ
ファッションの流行はどうやって作られる?
― メイウッドさんが担当されている「ShopStyle Collective」とはどのような新サービスなのでしょうか?メイウッド:インフルエンサー向けのマーケティングプラットフォーム及びツールです。例えばインフルエンサーがブログで自分の着ている服を紹介したい時、「SHOPSTYLE」のデータの中から、同じブランドのアイテムなどを探してブログに紐付けて紹介することができるようになります。それによってインフルエンサーがマネタイズも出来るようになっていて、よりクリエイティブな形で自分のブログを作ることが出来る仕組みになっています。
「SHOPSTYLE」は世界何千というブランドと提携をしているので、そこと一気にアクセスできることも強み。欧米を中心に既に1万7千人のインフルエンサーが利用しています。
― 海外では既に広がっているサービスなんですね。日本ではSNSで発信力を持つインフルエンサーがどんどん増えて、ファッションを探す手段もSNSが主流になっています。海外ではいかがですか?
メイウッド:海外でも同じです。やっていない人はいないんじゃないかというくらい。ファッションブロガーやインスタグラマーが日々発信するコンテンツの影響力はすごく大きいので、そこに企業が乗っかっていくのが海外でも今最先端のマーケティング。
自分の読んでいるブログやインスタで紹介されているブランドに信頼感を持っていて、新しい商品をそこで探すという人がすごく多い。インフルエンサーとオーディエンスになる人達とのコネクションがすごく強いものになっているので、そこから流行が次々生まれています。
― 海外ではどんなブログやインスタが人気になるのでしょう?
メイウッド:日本のブログとは違い、レイアウトや写真、「ShopStyle Collective」の取り入れ方も凝っていて、世界観にそれぞれ個性がある。日本でいうブログというよりもホームページのような感覚で、インスタよりもブログがベースにある気がします。アジアでの「ShopStyle Collective」の展開は日本が初めてなので、もっとクリエイティブに発信できる環境をつくって、アジアを代表するファッションを日本から伝えられるような場所になったらと思います。
トレンドファッションは?
― 今年のファッションウィークも各国で盛り上がりを見せていましたね。この春夏のトレンドファッションについて教えてください。メイウッド:ミュールがすごく流行っているなと感じています。ぺたんこのローファーのようなミュールから、太めのヒールのものだったり、色はパステルカラーのミュールが増えていますね。それからブランドのロゴが大きくプリントされたTシャツなどをカジュアルに着るのも流行しています。
カラーでは、ピンクがやっぱり人気ですね。NYファッションウィークではライラックや、グリーンといった春カラーも注目されていました。それからストライプやギンガムチェックのような柄物アイテムも増えてきそうな気がします。
単身渡米で夢を追いかける…「SHOPSTYLE」Japanトップまでの道のり
メイウッド氏は2011年10月に単身渡米し、2014年1月にPOPSUGAR Inc.に入社。この度始まった「ShopStyle Collective」立ち上げ・展開を担い、アジア全域を担当するほか、「SHOPSTYLE」Japanの運営・統括を担当している。― メイウッドさんが「POPSUGAR」に入社された経緯についてもお聞かせください。
メイウッド:日本で仕事をしていた頃から、もっと大きなことにチャレンジしたいという気持ちがありました。ずーっと同じ会社にいて与えられるチャンスを待っているだけではただ年をとってしまって大きなことに踏み切るのが難しくなるんじゃないかなという思いもあって。そんな時に、サンフランシスコで仕事が見つかったことと、その当時彼氏がいなかったっていうのもあって、もう捨てるものは何もないなって(笑)、渡米を決意しました。
最初はサンフランシスコの小さなローカルのマーケティング会社で働き、その後日本にいた頃から知っていた「POPSUGAR」の面接を受けました。いろんなタイミングが重なって巡り会えたんだと思っています。
― 海外ならではの苦労もあったのでは?
メイウッド:みなさん自己主張がすごく上手いんです。なので自分がどんな成果をあげたのかをアピールできないと、認めてもらえなかったり、消極的な子だと思われてしまいます。日本では上司や同僚が自分の仕事を認めてくれて、レベルアップに繋がるってことが多いですよね。私も待っているタイプだったので、そのギャップには今でも苦労する部分が多いです。
― そういった環境の中で、どのようにして今のポジションを掴んでいったのでしょう?
メイウッド: 1つ自分をレベルアップさせることができたきっかけは、この「ShopStyle Collective」のプロジェクトの話が上がった時に、自分からアジアでもやらせてほしいと提案したんです。もちろん闇雲にやりたいって言ったわけでなく、自分なりにリサーチしてきたことをプレゼンしたことが大きかったのかなと思います。
― そのモチベーションはどこから?
メイウッド:よく挫けそうになりますよ(笑)。ただアメリカで生活していく中で、アイデンティティを確立していくことってすごく大事だなって思うんです。日本にいると安心感や「言わなくてもわかるよね?」ってことがあると思います。それは多分仕事でもプライベートでも。でもアメリカはいろんな人種の方がいてバックグラウンドが違うので、自分のアイデンティティを確立しないといけない。
その中で私にとっては仕事が一番大きな時間を占めているので、「日本人として、アジア人として何が出来るんだろう?」とすごく考えるんです。「アメリカ人が出来ない仕事をやっているから自分はここにいられるんだ」って思いがあったりとか。それに家族や友人と離れてまでアメリカに来た意味を失っちゃいけないということを落ち込んだ時には考えますね。
― メイウッドさんの今の目標は?
メイウッド:今アジアでの「ShopStyle Collective」プロジェクトが始まったばかりなので、アジアのマーケットを引っ張っていけるような存在になりたいというのが一つあります。そして、今まではアメリカのサービスや海外のものを日本に伝える仕事をメインにしていたんですが、日本のファッションやカルチャー、日本の良いものを世界に伝えられる役目になりたいなと思っています。そこは本当にこれから自分が挑戦していくことなのかなと。
夢を叶える秘訣
― 夢を叶えてきたメイウッドさん。モデルプレス読者に向け、夢を叶えるためのアドバイスをお願いします。メイウッド:「こうなりたい」「これをしたい」と口に出すこと。私も言葉にしてきたことが叶えられている気がします。でも、何になりたいか、どんな仕事をしたいかを具体的に見つけるのって、いろんな経験をしないとたどり着けないものでもありますよね。なので若い時から何でもチャレンジすることが、まず夢を見つける近道。なりたい自分を描いて、いろいろな経験を吸収していくと、夢が見つかるし、そこに自分がたどり着けるんじゃないかなと思います。
― 貴重なお話、ありがとうございました。
(modelpress編集部)
メイウッド飛春(メイウッド・ヒバル)プロフィール
2006年明治学院大学を卒業。2011年10月に単身渡米。2014年1月にPOPSUGAR Inc.に入社し、「SHOPSTYLE」Japanの運営・統括を担当。日本での「ShopStyle Collective」立ち上げ・展開を担い、新サービスのアジア全域を担当。 日英バイリンガル。
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