月9出演・菅田将暉「一番ズルくて、面白いところを狙っていきたい」ブレイク俳優の“作戦” モデルプレスインタビュー
2016.04.25 07:00
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俳優の菅田将暉(23)が、モデルプレスのインタビューに応じた。ここ1年の活躍ぶりは凄まじく、今年2月には「第40回エランドール賞」新人賞を受賞、すでに3本の映画が公開となったほか6本が待機、さらにCM「三太郎」シリーズの“鬼ちゃん”も好評と勢いが止まらない。現在は、4月よりスタートした福山雅治主演フジテレビ系月9ドラマ『ラヴソング』(毎週月曜よる9時)に出演中。2015年にブレイクした俳優のひとりとして名前を挙げられることも多いが、本人は「本当にありがたい話です。声をかけていただくことが多くなりましたし、メディア出演、Twitterのリツイート数、フォロワー数が増えたりとか。とても感謝しています」と恐縮気味だった。
5年ぶり月9レギュラー出演「大きな違い」とは?
『ラヴソング』は、唯一のヒット曲はあるものの、その後レコード会社との契約を打ち切られてしまう“元プロミュージシャン”神代広平(福山)が主人公。神代が児童養護施設で育ち吃音に悩むヒロイン・佐野さくら(藤原さくら)と出会い、音楽を通して心を通わせ、失いかけた人生を取り戻すヒューマン&ラブストーリー。菅田は、さくらと同じ児童養護施設出身で、彼女に想いを寄せる天野空一を演じる。月9へのレギュラー出演は2011年『大切なことはすべて君が教えてくれた』以来、5年ぶり。「反響は感じています。前は17、18歳の頃に出演させていただいたんですが、ポスターに自分の顔は載ってなかったんです。でも、今回は載っている。それが嬉しかったし、個人的には大きな違いだなと思います」と、環境も立場も変化した5年間を噛みしめるように語る。
「この作品が転機に」と言うよりは、じわじわと実力を認められ、今の場所まで辿り着いた人のような気がする。昨年は映画4本、単発を含むドラマ7本、それに加えCM、雑誌と「見ない日はない」と言われる一人だった。
それでも、私たちの目には彼がいつも新鮮に映る。“カメレオン俳優”と呼ばれる変幻自在の演技力はもちろん、見る度に印象の変わるビジュアルの力も大きい。
「一番ズルくて、面白いところを狙っていきたい」
赤髪、ドレッドヘア、マッシュ…といったインパクトのあるヘアスタイル、それに負けない個性的なファッションセンスも菅田の人気のひとつ。「自分でも鏡を見て『誰!?』ってなるときがあります(笑)」と苦笑いを浮かべるが、そのどれもがハマるのは、さすが“カメレオン”。そして、そこには彼なりの“作戦”があった。「もちろん意図的な部分はあります。これから僕が何をしたいか断片を話すと、イメージを固定させたくないということなんです。日本はカテゴライズ文化なので『この子はこういう子』ってなりがちですが、そこで固定されてしまうと、次の作品を純粋に作品として観てもらえない。そこで損するのももったいないし、観てくださる方にとって、僕の印象がブレブレな方がやりやすいなと思っています。極論を言えば、演じている僕という人間はどうでもいいんです。作品が面白ければ。一番ズルくて面白いところだけを狙っていければなと思っています」。
一番新鮮な“菅田将暉”
月9では、シンプルなファッションとボサボサな黒髪で役になりきる。「これ、寝癖なんです。衣装合わせのときに、こんな感じかな~って思いっきり寝癖で行ったら、『そのままでいいよ!』って言われて。(制作発表)会見にも、あんな状態で出るのは初めてでした。事務所の人にも『ちょっと直した方がいいんじゃない?』って言われてしまいました(笑)」と、今回は本人にとって小さな挑戦。しかし、実際のドラマと会見時では、少々印象が違う。髪を気にするように触りながら、「バレました(笑)?結局、会見のときは、ちょっとだけ綺麗に整えました(笑)」とお茶目に笑った。その瞬間浮かべた屈託のない笑顔は、これまで見てきたどの“菅田将暉”より新鮮に感じた。
真っ白な存在
そんな彼が考える「夢を叶える秘訣」は、「言葉にすること」。悩みながら、恐縮しながら出した答え。「エランドール賞を獲ろうってマネージャーさんと決めて、1年前から授賞式の日のスケジュールを空けておきました。基本的に努力とかって自己満足だと思うんです。やりたいことがあること自体がとても素晴らしいことだから、それに誇りを持って、モチベーションを持って進んでほしいです」。
「こんなメッセージで、大丈夫ですか?」と心配そうにつぶやく。
変幻自在に色を変えるカラフルな“カメレオン”のイメージとは裏腹に、どこまでも真っ白な人のように思えた。今回はどんな色に染まるのだろう?そんなワクワクを与えてくれるところも、“菅田将暉”の魅力だ。(modelpress編集部)
菅田将暉 プロフィール
1993年2月21日生まれ。大阪府出身。2009年に『仮面ライダーW』で俳優デビュー。2016年の出演作に映画『ピンクとグレー』、『星ガ丘ワンダーランド』『暗殺教室~卒業編~』など。現在、毎週月曜日夜9時から放送中のドラマ『ラヴソング』(フジテレビ系)に出演中。今後の映画出演作に、『ディストラクション・ベイビーズ』(5月21日公開)、『二重生活』(6月25日公開)、『セトウツミ』(7月2日公開)、『デスノート 2016』(10月29日公開)、『何者』(10月15日公開)、『溺れるナイフ』(秋公開)、『帝一の國』(2017年公開)などがある。『ラヴソング』第3話あらすじ
神代広平(福山)は、営業前の『S』に佐野さくら(藤原)を連れて行きライブに向けての練習をする。客はいないが、初めてステージに立つさくらは緊張。世間話で緊張をほぐそうとする神代だが、さくらはためらったまま。そんな神代にクライアントから電話が入る。店の外に出て電話を済ませた神代が戻ると、さくらが独りで熱唱していた。そんなさくらに見入ってしまう神代。神代の視線に気づいたさくらは、恥ずかしそうに微笑んだ。中村真美(夏帆)は、野村健太(駿河太郎)と一緒にいる時、偶然、楽しそうに男と歩くさくらを発見。その時、真美はその男が神代だと野村に教えられた。
夜、アパートに帰ったさくらは、真美に神代との関係をからかわれる。神代への想いを否定しきれないさくらは、誤魔化すようにライブで歌うためだと真美に告げる。遊びに来ていた天野空一(菅田)は興味なさそうにしているが…。
一方、神代は宍戸夏希(水野美紀)に、さくらとライブに出ることを教えていなかったことを咎められる。さくらは夏希のクリニックで治療を再開することになっていた。また、夏希には頑なにステージを避けてきた神代の変化も気になる様子。夏希はクライアントとの距離感を考えた方が良いと、神代をからかうように忠告する。
次の日、さくらは同僚から神代が独身だと聞いて嬉しくなる。その気持ちで、夏希のクリニックに行ったさくらは…。
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