古川雄輝「イメージにはいつか限界がくる」次に進むため選んだ道 モデルプレスインタビュー
2016.02.08 12:00
俳優の古川雄輝(28)が、モデルプレスのインタビューに応じた。ドラマ「イタズラなKiss~Love in TOKYO」(2013年、2014年)の“入江くん”役でアジア圏へと人気を広げ、昨年は映画「脳内ポイズンベリー」、月9ドラマ「5→9~私に恋したお坊さん~」に重要な役どころで出演。そんな彼が、次に挑戦するのは映画「ライチ☆光クラブ」(2月13日公開)。同作は古屋兎丸氏による人気コミックが原作で、古川は絶対的なカリスマ性で独裁的に支配する“帝王”ゼラ役を演じる。少女漫画原作のラブストーリーに立て続けに出演し、その甘いルックスからもイメージが定着しつつあった今、彼がこの役を演じることには、大きな意味がある――。
映画は黒い煙と油に塗れた蛍光町と廃工場の秘密基地“光クラブ”を舞台に、成長を否定した14歳の美しい少年たちの愛憎が独創的な世界観で描かれる。
「ゼラのようなクレイジーな役が、1番やりたかったんです。今までのイメージを壊せると思ったし、こういう役もできるというところを観て欲しかった」。
そういう彼に「観たことのない古川さんがいました」と伝えると、「それが1番の褒め言葉です。演じている側としては、それが狙いでもあったので非常に嬉しいですね」と安堵したような表情を浮かべた。
「リミットが来るものだから、演技として全く違うタイプのものにチャレンジすることが、今後の自分に必要だと思ったんです。ゼラはベストタイミング。色々な作品に出会わないといけない、と思っていたときにゼラと出会いました。悪役とか犯人役とか、今後はその分野にもっとチャレンジしていきたいんです」。
結果、「僕は台詞を毎日1回は絶対言うようにしているんですが、ゼラは台詞の量が尋常じゃないので、いつも以上に何度も何度も言っていました。暇さえあれば口にしているという状態でした」と、ゼラでいることが日常になった。「朝読んでできちゃう人もいますが、僕はできないんですよね(笑)」と、その努力すら当たり前のことのように笑う姿に、役者としての信念を感じた。
支配者として君臨するゼラの一挙一動に、周りが合わせていく。それが通常の世界では、ゼラの心が揺さぶられる瞬間が物語のキーとなる。そして、そのひとつがジャイボ(間宮祥太朗)とのラブシーンだ。
漫画の世界観を再現する上で欠かすことできないシーンだが、念入りな打ち合わせはなく「お互いどうしようって話も特にせず、すっと現場に入りました。監督からの指示もあまりなく、自然と撮影がはじまったんです」と自然体の中で撮影されたそう。男性とのラブシーンも、今回が初挑戦。役者としては経験だが、心の中では「男とチュウはしたくないですよ(笑)」と男としての本音も存在する。自分を客観視することのできる冷静さに長けた彼だからこそ、ふと覗かせた等身大の素顔になんだかホッとした。
「夢が叶うというのは、運が7割、人間関係が3割だと思っています。例えば『ライチ☆光クラブ』のオーディションひとつとっても、僕以上にゼラっぽい役者さんがいなかったから受かったんです。それは運です。たまたまスケジュールの合う役者さんがそこには集まっていて、その中でスタッフさんの目に止まる。最終オーディションまで残れば、そこまで実力差はないはずですから、最後の一押しは運です。僕は、人の2倍の運を持っているという“二重運命線”があるらしく、その日はきっと特に運が良くて、僕とゼラを引き合わせてくれたんだと思います」。
運を引き寄せるパワーは誰にだって備わっているわけではない。「今だ」という瞬間に、彼の持つパワーが運を味方にした。それは、固まりつつあった殻を破りたいともがく彼の決意が本物だったという証――「ぜひこの作品を観て『古川雄輝』という役者の評価を変えていただきたいと思います」。観たことない彼が、スクリーンの中にいる。“役者・古川雄輝”の決意が、そこには表れていた。(modelpress編集部)
それは「ナンパ」。なんでも大学時代、就職活動中に参加したセミナーで「『学生のうちにナンパを経験しておけ』とアドバイスされました。『初対面の人とも良い人間関係を作るには度胸が必要だから』って言われたんです」とエピソードを披露。
ここで気になるのは、実際に古川さんが“それ”を実行したのかどうか…?
「僕はやってないです。でもしておけば良かったです(笑)。今はできないですし、何事も経験が大事なので」。そして最後に、「もし今ナンパに挑戦して『ゼラにナンパされたんだけど!』って言われたら、ちょっと傷つきますから…(笑)」とここでも素顔を覗かせていました。
「ゼラのようなクレイジーな役が、1番やりたかったんです。今までのイメージを壊せると思ったし、こういう役もできるというところを観て欲しかった」。
そういう彼に「観たことのない古川さんがいました」と伝えると、「それが1番の褒め言葉です。演じている側としては、それが狙いでもあったので非常に嬉しいですね」と安堵したような表情を浮かべた。
「イメージにはいつか限界がくる」次のステップに進むために選んだ道
180cmの長身、小顔で塩顔…“今風”のルックスは少女漫画にハマる。注目されるきっかけとなった「イタズラなKiss」の入江くんもそう。古川本人はその点について「ひとつの武器」と語る一方で、「イメージにはいつか限界がくる。少女漫画原作のものをいつまでも演じてられるとは思っていないです」と俯瞰で見ていた。「リミットが来るものだから、演技として全く違うタイプのものにチャレンジすることが、今後の自分に必要だと思ったんです。ゼラはベストタイミング。色々な作品に出会わないといけない、と思っていたときにゼラと出会いました。悪役とか犯人役とか、今後はその分野にもっとチャレンジしていきたいんです」。
新たなチャレンジに「抵抗はあった」
とは言え、ここまで癖の強い役はそうそうない。新たなチャレンジに意欲的なタイミングであっても、「あの世界観の中で演じることへの抵抗はありました。普段言わない台詞をどうリアルに見せるか、それが映像になったときに変にならないギリギリを狙うことは難しかったです」と一筋縄ではいかなかったようだ。結果、「僕は台詞を毎日1回は絶対言うようにしているんですが、ゼラは台詞の量が尋常じゃないので、いつも以上に何度も何度も言っていました。暇さえあれば口にしているという状態でした」と、ゼラでいることが日常になった。「朝読んでできちゃう人もいますが、僕はできないんですよね(笑)」と、その努力すら当たり前のことのように笑う姿に、役者としての信念を感じた。
「男とチュウはしたくないですよ(笑)」
全身全霊で作り上げていったゼラ、実は立ち回りに関しては9割ほどがアドリブ。「ゼラはこの空間の支配者であり、彼が常に中心にいる。そういう話だから、やりたい放題好きにさせていただきました。あまりない経験でした」。支配者として君臨するゼラの一挙一動に、周りが合わせていく。それが通常の世界では、ゼラの心が揺さぶられる瞬間が物語のキーとなる。そして、そのひとつがジャイボ(間宮祥太朗)とのラブシーンだ。
漫画の世界観を再現する上で欠かすことできないシーンだが、念入りな打ち合わせはなく「お互いどうしようって話も特にせず、すっと現場に入りました。監督からの指示もあまりなく、自然と撮影がはじまったんです」と自然体の中で撮影されたそう。男性とのラブシーンも、今回が初挑戦。役者としては経験だが、心の中では「男とチュウはしたくないですよ(笑)」と男としての本音も存在する。自分を客観視することのできる冷静さに長けた彼だからこそ、ふと覗かせた等身大の素顔になんだかホッとした。
夢を叶える秘訣は「運が7割、人間関係が3割」―今“ゼラ”と出会った理由
念願だった今回の役は、オーディションで勝ち取った。役者として伸び盛りのこの時期に、ゼラと出会ったことは必然なのだろう。それを紐解くキーワードは、彼の答えた“夢を叶える秘訣”の中に隠されていた。「夢が叶うというのは、運が7割、人間関係が3割だと思っています。例えば『ライチ☆光クラブ』のオーディションひとつとっても、僕以上にゼラっぽい役者さんがいなかったから受かったんです。それは運です。たまたまスケジュールの合う役者さんがそこには集まっていて、その中でスタッフさんの目に止まる。最終オーディションまで残れば、そこまで実力差はないはずですから、最後の一押しは運です。僕は、人の2倍の運を持っているという“二重運命線”があるらしく、その日はきっと特に運が良くて、僕とゼラを引き合わせてくれたんだと思います」。
運を引き寄せるパワーは誰にだって備わっているわけではない。「今だ」という瞬間に、彼の持つパワーが運を味方にした。それは、固まりつつあった殻を破りたいともがく彼の決意が本物だったという証――「ぜひこの作品を観て『古川雄輝』という役者の評価を変えていただきたいと思います」。観たことない彼が、スクリーンの中にいる。“役者・古川雄輝”の決意が、そこには表れていた。(modelpress編集部)
インタビューこぼれ話!
運が7割、人間関係が3割」と“夢を叶える秘訣”を語ってくれた古川さんですが、実はもうひとつ具体的な方法を教えてくれていました。それは「ナンパ」。なんでも大学時代、就職活動中に参加したセミナーで「『学生のうちにナンパを経験しておけ』とアドバイスされました。『初対面の人とも良い人間関係を作るには度胸が必要だから』って言われたんです」とエピソードを披露。
ここで気になるのは、実際に古川さんが“それ”を実行したのかどうか…?
「僕はやってないです。でもしておけば良かったです(笑)。今はできないですし、何事も経験が大事なので」。そして最後に、「もし今ナンパに挑戦して『ゼラにナンパされたんだけど!』って言われたら、ちょっと傷つきますから…(笑)」とここでも素顔を覗かせていました。
古川雄輝 プロフィール
1987年12月18日生まれ。東京に生まれ、7歳でカナダ・トロントへ。以後11年間海外で育つ。高校入学と同時に単身アメリカ・NYへ。18歳で帰国し、慶應大学理工学部に入学。2009年ミスター慶應に選ばれたことをきっかけに、2010年ホリプロ50周年を記念して開催された新人俳優発掘オーディション“キャンパスターH★50withメンズノンノ”にて演技力を高く評価され審査員特別賞を受賞。ドラマ「イタズラなKiss~Love in TOKYO」NHK大河ドラマ「八重の桜」、映画「脳内ポイズンベリー」などに出演。今後は、映画「ライチ☆光クラブ」「風の色」「太陽」、主演舞台「イニシュマン島のビリー」が控えている。
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