溝端淳平、女性役に初挑戦「失うものはない」洗礼と成長…“念願”叶って「この上ない幸せ」<モデルプレスインタビュー/前編>
俳優の溝端淳平(26)が、モデルプレスのインタビューに応じた。2006年、「第19回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」でグランプリを獲得し、華々しくデビュー。2007年「花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス~」(フジテレビ系)で注目され、翌年には「ハチワンダイバー」(フジテレビ系)で連続ドラマ初主演を果たす。2010年には日本アカデミー賞新人俳優賞受賞、さらに日経トレンディ「今年の顔」選出、と階段を一気に駆け登った。順調過ぎるほどのキャリアの裏で、彼が夢のひとつとして掲げていたのは、「蜷川幸雄さん演出のシェイクスピア作品に出演すること」だった。そして、今年、その夢がついに現実となる。
シェイクスピアが書いた最古のコメディと言われ、恋、友情、裏切りを題材に若者たちが巻き起こす騒動を描く同作。共演は三浦涼介、高橋光臣、月川悠貴など。溝端にとって、「ムサシ」(2013年~2014年)以来、自身2度目の蜷川作品となる。
インタビュー前編となる今回は、今作へかける想い、そして初の女性役への意気込みを語ってもらった。
ついに夢が叶う「俳優を志したときからの目標」
― 今回、2度目の蜷川幸雄さん演出作品で、ついにシェイクスピアですね。溝端:「ムサシ」で初めて蜷川さんの作品に出させていただいて、そこでは蜷川さんや周りのスタッフの方、吉田鋼太郎さん、藤原竜也さん含め、大先輩に囲まれながら、これ以上ないってくらいすごく贅沢な時間を過ごさせていただいたなと思っているんです。鋼太郎さんや竜也くんには、今でも公私ともに可愛がっていただいています。埼玉の素晴らしい劇場はもちろん、海外公演にも参加して、俳優人生の中でこんなにも濃くて、良い時間はなかなかないなって思ったんですよ。そのあとも、蜷川さんの舞台や舞台稽古の見学をしょっちゅうさせていただいていましたから、今回出演が決まって本当に嬉しかったです。
― 「ムサシ」の海外公演では、とても大きな影響を受けたとか?
溝端:日本だと、舞台での役者の“遊び”に笑ってくださるお客さんも多いんですが、向こうはそういう部分もちょっとしたトラブルも絶対逃さないんですよ。遊び始めると引いてしまうというか。ちゃんと台本通りに、筋書き通りにしないとってプレッシャーもありましたし、そういう意味で海外の洗礼も受けました。
― 演劇に対する捉え方の違いでしょうか。
溝端:そうだと思います。でも、実際の反応は拍手喝采だったんです。それでつい、シンガポール公演では泣いてしまいました。本番前はずっと胃が痛くて苦しかったんですが、拍手にホッとしたんですよね。韓国では、武蔵と小次郎の話に感銘を受けて「日本と韓国もこうあるべきですね」って言ってくださったお客さんもいて、演劇の力、舞台の素晴らしさを体験させてもらいました。それも、あんなに素晴らしい俳優の方々と蜷川さんと一緒に。そういうことを経験したので、より演じることの楽しさ、辛さが身を持って分かった気がします。演じることって辛いし、しんどいけど、それでもやりたくなる魅力があるって知ってしまったんです。
― “舞台の魔力”のようなものに、魅了されているんですね。
溝端:毎日毎日、死ぬ気でやらないと出せないものがあるというか、それに挑んでるっていうのがかっこいいですよね。やっぱり舞台で認められると本物だと思うんです。丸裸のまま出ているわけですから。みんなで毎日、たっぷり時間をかけて作品に向き合えるって環境は特別です。特に蜷川さんなんて贅沢で、衣装もセットも稽古から本物のものを使用しているんですよ。
― その環境で夢だったシェイクスピア…今回はまさに“念願の舞台”。
溝端:蜷川さん演出のシェイクスピア作品に出るっていうのは、僕が俳優を志したときからの目標だったので、嬉しいっていう気持ちとありがいっていう気持ちです。ただ、女性役ということには、少しプレッシャーも…。
初の女性役に挑戦「失うものはない」
― 女性役は初ということですが、オファーを受けた際の心境はいかがでしたか?溝端:まさか、自分が女性役をやるとは夢にも思ってなかったです。「ヴェローナの二紳士」をやるって聞いたときも、男性のどちらかかなって思ったんです。なので、最初は少し戸惑いました。自分では全く想像がつかないんです。
― その戸惑いが消えた瞬間は?
溝端:蜷川さんは役者の今の心境だったり細かなところを見抜く方なので、そんな蜷川さんが「女性役を溝端にやらせたい」と言ってくださったんだから、絶対何か得るものがあるだろうし、信じてやるべきだなと、気持ちはすぐに切り替わりました。ジュリアという女性なんですけど、男装をしてセバスチャンとして好きな人に会いに行くシーンも出てきたり…難しいけど、やりがいがあります。
― 男性が女性役で、さらに男装…複雑な設定ですね。
溝端:溝端がジュリアを演じて、ジュリアがセバスチャンを演じるんです(笑)。
― 難しい!役作りはどのようにされているんですか?
溝端:まず、ジュリア像っていうのを確固たるものを築かないといけないなと思っています。女性らしい人は、何をやっても女性らしいんですよ。なので、骨太な人や元々大きな人が女性役をやっているのを観る方が勉強になります。歌舞伎の女形だったり、オールメールシリーズだったりを観て、研究しています。大変さもありますけど、そこから見出す楽しみもあるのと思うので。女性役は今回が初めてなので、何も失うものはないんです。
― 溝端さんの女性役は、絶対美しいと思います!
溝端:どうでしょう(笑)?実は今、いかに女性っぽく見せるかってことを考えて、体も少し絞っているんですよ。
― それは、どんな方法で?
溝端:有酸素運動で体脂肪を減らしてます。今回は長丁場だし、舞台なので体力作りも含めて、4ヶ月くらい前から。そのほかにも、糖分も控えてるように。あとは、メイクも教えてもらおうかなと。9月から始まる稽古に向けて、準備をしています。
― 2年のときを経て、また蜷川さんの舞台。ますます楽しみですね。
溝端:そうですね。この2年間で、蜷川さんは「ムサシ」の時期よりも、ものすごく厳しくなられてるんです。竜也くんの「ハムレット」も観に行ったんですが、ものすごかった。いざ自分がやるとなると大変だと思いますけど、今の蜷川さんとお仕事できるというのは、この上ない幸せだと思います。
―後半に続く―
インタビュー後編では、世間のイメージへの本音、挑み続ける理由、そして「夢」など、溝端の俳優人生にさらに深く迫っていく。(modelpress編集部)
溝端淳平 プロフィール
1989年6月14日生まれ。2006年、「第19回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」でグランプリを獲得しデビュー。2007年「花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス~」(フジテレビ系)で注目され、翌年には「ハチワンダイバー」(フジテレビ系)で連続ドラマ初主演を果たし、その後は数々の作品で活躍。10月24日には映画「ボクは坊さん。」が公開。また、12月6日からは舞台「レミング~世界の果てまで連れって~」が公演。彩の国シェイクスピア・シリーズ第31弾『ヴェローナの二紳士』
演出:蜷川幸雄作:ウィリアム・シェイクスピア
出演:溝端淳平、三浦涼介、高橋光臣、月川悠貴ほか
<埼玉公演>
日程:2015年10月12日(月・祝)~10月31日(土)全20公演
会場:埼玉県 彩の国さいたま芸術劇場 大ホール
<大阪公演>
日程:2015年11月6日(金)~11月9日(月)全5公演
会場:大阪府 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ
<豊橋公演>
日程:2015年11月14日(土)、11月15日(日)全2公演
会場:愛知県 穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール
<福岡公演>
日程:2015年11月21日(土)~11月23日(月・祝)全4公演
会場:福岡県 キャナルシティ劇場
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