インタビューに応じた東方神起(左から)チャンミン、ユンホ【モデルプレス】

東方神起、いま一番伝えたいこと 「心で繋がっている」ファンとの絆【インタビュー前編】

2015.02.25 20:24

今年日本デビュー10周年を迎える東方神起がインタビューに応じた。今月から自身2度目となる全国5大ドームツアー(5カ所16公演)がスタートし、25日には10周年記念シングル「サクラミチ」をリリース。アーティストとして大きな節目を迎える2人が、その胸の内をたっぷりと語ってくれた。

  
インタビューに応じた東方神起(左から)チャンミン、ユンホ【モデルプレス】
(左から)チャンミン、ユンホ

「ずっと繋がっている」変わらない思いを歌にのせて

― 「サクラミチ」を初めて聞いた時の印象は?

ユンホ:本当に温かい、希望の詰まった曲だなぁと思いました。もうすぐ3月だし、進学や卒業、就職など…いろいろな出来事にピッタリですよね。東方神起はこれまで派手な曲をたくさん歌ってきたので、「サクラミチ」のように最初から静かな雰囲気の曲は新鮮。僕たちにとってもいい時期にこの曲に出会うことができたんじゃないかなと思います。

チャンミン:メロディがきれいで歌詞の内容がすごく温かいので、感情を込めやすいんじゃないかなと思いました。サビ終わりの「Wow Wow」の部分は、自分の中では春の桜が咲きはじめたようなイメージ。本当に春にぴったりな歌です。目黒川を1人で散歩しながら、ここでビールを飲みたいなぁと思った…そういう思い出を振り返りながら歌ってみました。

ユンホ:僕は「Wow Wow」の部分は、今までに起きた色々なことを振り返りながら、自分を癒やすようなイメージで歌ってみました。29歳だし、20代を卒業する気持ちで。僕自身にとっても意味がある曲なんです。

― レコーディングはいかがでしたか?

ユンホ:感情は素直に表現できたんですけど、音程がちょっと難しかったですね。この曲はチャンミンが歌いやすいキーなので、僕にとってはちょっと高い。何より歌詞がいいので、その内容がよく伝わるように気持ちよく歌いたかったし、音程が低いパートでも優しく歌わなきゃいけない部分があったりして、ちょっと難しかったけどいい仕上がりになりました。

チャンミン:レコーディングはすごく順調でした。歌に集中しながら感情を込めて、出来る限り頑張りました。“旅立ち”というテーマは、ある意味納得がいっているというか…ラブソングより感情を込めやすかったです。ラブソングは感情を作るのが難しい。ラブしたことがないから(笑)。

ユンホ:本当(笑)?

― 歌っていて、特に感情が高ぶったポイントは?

ユンホ:僕は「きっと大丈夫 ずっと繋がっている」というフレーズが好きです。この曲を代表するフレーズじゃないかな。

チャンミン:そうですね。「きっと大丈夫 ずっと繋がっている」。歌詞の中の一部なんですけど、この曲を聞いてくれる方々に、そしてファンのみなさんに一番伝えたいメッセージだと思います。色々な別れや出会いがある時期ですけど、それはまた新たなスタートラインに立つという意味でもありますよね。ファンの方々も心配や寂しさを感じることもあるかもしれないけど、東方神起とはこの曲で、そして心で繋がっているから大丈夫。心配いらない。今までみたいに変わらずに歩いて行きましょう、というメッセージを伝えたいと思いました。

ユンホ:この曲を聞いて、さらに寂しくなる方も中にはいると思う。けれど、そういう方々にも希望のメッセージを伝えたいなと思います。

― 今“卒業”したいことはありますか?

ユンホ:僕はそろそろ20代から卒業なので、今いろんな気持ちがあるんですけど…情熱ひとつで頑張っていた昔と比べて、頭の中で色々思い巡らすことも増えましたね。個人的には、アーティストをずっと続けたいんですけど、自分だけが持っているキャラクターからあえて卒業してみたいなぁと思っているんですよ。周りのスタッフに聞いてみると、僕は温かい部分もあるし、真面目な所もある。そのキャラクターを一度忘れて、素直になってみたいなって思ったりするんです。今も一応、素直ですけどね(笑)。

チャンミン:卒業…。あえて言うなら、皿洗い。掃除。卒業したいですね(笑)。

― MVもとても美しい仕上がりですが、撮影はいかがでしたか?

ユンホ:PVのために本物の木をスタジオに持ってきたのが印象に残っています。電車はセットで、CGを使った演出だったので、撮影の時はちょっと寂しいんじゃないの?どうやって仕上がるのかな?って思っていたんですが、いい感じに完成したのでビックリしました。

チャンミン:レトロな電車がいい雰囲気ですよね。今年で10周年ということで、監督さんが「これから新たな旅に出る2人を表現してみたかった」とおっしゃっていました。プライベートでは、あのような電車に乗ったことはないですね。

ユンホ:僕は昔、乗ったことある。

チャンミン:羨ましい!

ユンホ:デビューしてからも乗ったことあります。旅行の時はわざわざ探して乗ったりします。新しいアルバムの活動期間に入る前に、1人旅に出かけたりするので。2年前かな。

チャンミン:桜だから爽やかなイメージがあるかもしれないんですけど、今回は決して軽いイメージではないので、リップシンクのシーンはテンションを下げて、落ち着いた雰囲気を心がけています。


― 2人が“春”を感じる瞬間は?

チャンミン:花粉症ですね、間違いなく(笑)。昔はなかったんですけど、日本に来てから徐々にひどくなってきて。今年はまだ春になってないからかもしれないんですけど、わりと大丈夫。僕にとってはつらい季節です(笑)。

ユンホ:全部卒業して、新しい仕事や学校が始まると「春が来たなぁ」って思いますね。また新しい気持ちで頑張ろう!って。春は“進化”の季節です。

― お出かけに最適な季節ですので、この春の理想のデートプランを考えてみてください。

ユンホ:デートですか?(笑)

チャンミン:目黒川で一緒に…(笑)すごくお気に入りの場所なんです。一緒においしい食べ物を作って、ピクニックに行って、お花見もできたらさらに嬉しい。美しい風景の中で、軽くビールも飲んで。春の野外は、希望のにおいがしますよね?それを一緒に感じたいです。お弁当の中身は…うなぎ、ブルーベリー、アサイーベリー、お肉…スタミナにいい食べ物とおつまみを僕が個人的に食べたくて(笑)。

ユンホ:時期的に桜を見に行ってもいいですけど、やっぱり僕はお台場のレインボーブリッジで風景を見ながらデートをしたいですね。僕が初めて日本に来て、一番驚いたのがレインボーブリッジでした。あの時は来たばかりで景色を味わう余裕がなかったので、いつか「ここから自分が始まったんですよ」と話しながらデートをしたいですね。

最高のセットリストで、新たに見えた景色とは

― 今月から全国5大ドームツアーもスタート。新曲「サクラミチ」のパフォーマンスはいかがですか?

ユンホ:反応が静かなので最初は「どうしよう!?」と思ったんですけど、本当にいい歌詞なので、皆さんそれぞれ自分なりにじっくり考えながら聞いてくださっているんですよね。その姿がちゃんと見えているから、本当にいい曲だと確信することができました。

チャンミン:集中して聞いてくれている方々の姿を見るのもすごく嬉しいし、個人的には演出もとてもきれいで気に入っています。正直、会場であそこまで曲のイメージを表現できるとは思わなかったので、(演出の)SAMさんにすごく感謝しています。

― 2度目の5大ドームツアー、手応えは感じていますか?

ユンホ:今回のセットリストは、今までで一番いいんじゃないかなと思っています。新しい演出にも挑戦しているし、3時間以上の公演なんですけど、本当にあっという間に過ぎちゃうんですよ。2時間半くらい過ぎたかな?と思ったらもうエンディングだったりして、それがすごいなぁと思っています。

チャンミン:会場が広いので、ホールやアリーナと比べて音響などの面で聞きづらい部分もあると思うんですが、僕も今回のセットリストがすごく気に入っています。できる限り2人の感情を一生懸命込めて、今までのライブの中で一番、素直な歌声を伝えたいと思っています。

ユンホ:東方神起のツアーは毎回、みんなが楽しめることを意識しているんですけど、今回のツアーは楽しめるのはもちろん、それを乗り越えた感動を与えたいと思っているんです。僕はなかなか泣かないタイプだけれど、毎回最後の曲でグッとくる。あれ、なんかおかしいなぁ…って(笑)。本当に温かいんです。みなさんが今回のツアーで感動をもらって、それぞれの人生を楽しんでくれれば嬉しいですね。

チャンミン:とにかくライブを自分のものにするというか、楽しみたいなと。それは単にテンションを上げるという意味ではなく、バラード曲であれば音程やリズムの1つずつに自分の全てを込めて歌う。自分からしっかり伝えたいという気持ちで歌ったり踊ったりすることで、心から楽しめていると感じるんです。

― ツアーの中で、特に心に残っているエピソードを教えてください。

ユンホ:初日がちょうど自分の誕生日だったので、ステージの上でファンのみなさんとスタッフさんに祝ってもらったのが印象に残っています。あの日、スタッフさんが「誕生日おめでとう」を全く言わなかったんですよ。毎回リハーサルの時にスクリーンでサプライズしてくれるのに、それもなかったから「えぇっ!?誕生日なのに…」って寂しくなって…。日付が変わった瞬間は、部屋で1人でラーメンを食べてたから余計に寂しくて(笑)。もちろんチャンミンからも一言もなかったし…その分、ステージで祝ってもらったので本当に嬉しかったです。チャンミンがケーキを顔にぶつけてきて…鼻の中は禁止でお願いします(笑)。

チャンミン:思いっきりクリームを塗りたかったんですけど、次の曲がしっかり歌わなきゃいけない新曲だったから(笑)。

ユンホ:「サクラミチ」ね。その気遣いを感じてありがたかったです(笑)。

チャンミン:僕の印象に残っているのは、今までだと札幌です。2つ思い出があるんですけど、1つ目はライブの前日からものすごく雪が降っていて、会場に来れなかったお客さんもたくさんいたこと。リハーサルの時までSAMさんが来れなかったり、お客さんもスタッフさんも苦労が大きかったですね。もう1つは、札幌の味噌ラーメンが大好きなので、きれいな雪を見ながら歩いてラーメンを食べに行こうと思って。ラーメンをものすごく楽しんで食べたかったから、その日はライブがあるのに白ご飯を少ししか食べなかったんですよ(笑)。そこまでしてラーメンを楽しみにしていたんですけど、いざライブが終わって行こうとしたら、ラーメン屋さんがライブ帰りのファンの皆さんで満員で、食べに行けなかったんです(笑)。何のためにご飯を我慢していたのか…。数時間前の自分自身の姿がすごく情けなくて、その日はワインを飲んで寝ちゃいました。情けない話です(笑)。

ユンホ:去年はアリーナで1週間くらい札幌に滞在したんですけど、今回はドームで1日だけだったので、札幌の良さを十分満喫できなかったのが残念。機会があれば、札幌にもう一度行きたいなぁという気持ちが強くなりました。

― 東京ドームでのファイナル公演(4月2日)へ向けて意気込みをお聞かせください。

ユンホ:いつもステージに立つ直前に「どんなライブになるのかな」と考えるので、それまではあえて考えないようにしているんです。多分ファイナルは演出的にも2人の姿も、自信満々でやれるんじゃないかな。感動も2倍になって、全てがそのステージで爆発すると思う。どの街に行っても全力で頑張るのは変わらないんですけど、死ぬ寸前というくらいまで頑張るのが最終日。東京ドーム公演は2月と4月にあるので、その2ヶ月の差も素晴らしくなると思います。2月に来た方も、4月にまた来て欲しい。ベストをお見せします。

チャンミン:ドームライブを何回か経験してきましたが、これまではライブ中に客席の方を見て楽しむ余裕がなかったんです。ただ今年ライブをやっている中で、いきなりだったんですけど、何万人もの声援や赤いペンライトがはっきりと見える瞬間があった。それは僕にとって初めての経験だったんです。じっくりお客さんを見つめて「すごくきれいだな~」と感心できる。今年やっと、そこまで楽しむことができています。そういう風景やお客さんのパワーを受けながら、その愛に恩返ししたいという思いを込めて…今までで一番、一生懸命頑張りたいです。

(modelpress編集部)

◎インタビュー後編はこちら
http://mdpr.jp/interview/1469853

東方神起 10周年記念シングル「サクラミチ」

優しくも力強い歌声で奏でられる今作は、希望や不安を感じながら新たなる道を進む全ての人へ贈る東方神起からのメッセージソング。

2015年2月25日発売(CD+DVD/CD ONLYの2形態)
[CD]
1.サクラミチ
2.君のいない夜
3.サクラミチ -Less Vocal-
4.君のいない夜 -Less Vocal-
[DVD]
●サクラミチ -Video Clip-
●サクラミチ -Video Clip- Off Shot Movie(初回盤のみ収録)
[初回限定特典]
ジャケットサイズカード封入(全6種のうち1枚ランダム封入)
DVDにオフショットムービー収録
【Not Sponsored 記事】

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