実写版「ストリートファイター」に出演 女優・玄里が反響と次作の見どころを語る モデルプレスインタビュー
2014.08.16 08:00
人気格闘ゲーム「ストリートファイター」の実写版に出演し、世界各国より注目を集めている女優・玄里(ヒョンリ)が、同作の反響と公開を控える主演映画について語った。
ストリートファイターの実写版に出演 反響は?
玄里が出演している「ストリートファイター」の実写化「Street Fighter: Assassin’s Fist」は、YouTubeのMachinimaのオフィシャルチャンネルにて1話12分の全12話が5月より8月上旬にかけて公開。以降、テレビ版、劇場版と続いて公開される予定だ。― 玄里さんは、現在YouTubeにて公開中の人気格闘ゲーム「ストリートファイター」の実写版に出演されていますが、反響はいかがですか?
玄里:海外のファンの方からも、コメントをいただけて嬉しいです。アメリカ・ロサンゼルスでの舞台挨拶では「このシーンが良かった」「胸を打たれた」といった声が聞かれましたね。海外の方はとても率直に感想を語ってくださいますのでとても励みになります。私はゲームには登場しない、アメリカ版のアニメーションのキャラクター・サヤカを演じました。劇中にアクションシーンはなく、完全にドラマパートでしたので演技について誉められると「やってよかったな。私で良かったんだな」と素直に喜べます。
公開を控える主演映画「水の声を聞く」では宗教団体の教祖に
「Street Fighter: Assassin’s Fist」に出演し、世界各国より注目を集める彼女は、主演映画「水の声を聞く」の公開を8月30日に控えている。メガホンを執るのは、これまで10数本の作品を世に送り出してきた長・短編映画の実践塾「シネマ☆インパクト」の主宰・山本政志監督。大森立嗣監督「ぼっちゃん」「さよなら渓谷」で、注目を浴びている豪腕プロデューサー・村岡伸一郎とタッグを組む。作品の舞台は、東京・新宿コリアンタウン。在日韓国人のミンジョン(玄里)は、軽くひと稼ぎし、頃合いを見てやめるつもりで巫女になる。しかし、救済を乞う信者が増え、宗教団体「真教・神の水」となり、後戻りができない状況に。借金取りに追われる父親、それを追う狂気のヤクザ、教団を操ろうとする広告代理店の男、教団に夢を託す女、救済を乞う信者達…。彼女の元を訪れる、様々な苦悩を背負った人々に、ミンジョンは水と緑からのメッセージを伝える。傷ついた魂に水の声は、届くのか。
主演に抜擢 心境を語る
― 日本でも人気の格闘ゲーム「ストリートファイター」が実写化ということで大きな話題を呼びましたが、海外でも高く評価され、人気を博していますね。では、公開を控える主演作「水の声を聞く」で主演をつとめることが決定したときの率直な感想をお願いします。玄里:とくに何も考えていませんでした。「あぁ、撮るんだな」といった感じでしたが、私が演じたミンジョンという役は韓国語日本語ともに流暢に喋れる女優でないとなりませんでした。その点については「私だから出来る」と自信を胸に挑めました。撮影前の準備、そしてリハーサルが始まってキャストと顔を合わせるうちに主演としての責任を感じるようになりました。
― シネマ☆インパクトの主宰の山本政志監督と注目を集める豪腕プロデューサー・村岡伸一郎氏がタッグを組んだ今作ですが、プレッシャーはありましたか?
玄里:お二方に助けていただく場面が多かったです。山本監督は、一緒にいるだけで何でも出来そうな気がしましたし、村岡さんはいらっしゃるだけで心強かったです。
― 「水の声を聞く」は、 山本監督が、1992年に撮影中断となった「熊楠 KUMAGUSU」以来、20数年ぶりに宇宙観=自然観を描いたとのことですが、演じるうえで意識したことはありますか?
玄里:その作品は噂には聞いていました。しかし、とくに意識をすることなく撮影に挑みました。ただ、山本監督を知る周りの人が随分そのことを喜んでいる様子でしたね。「熊楠」がとても期待されていた作品だったんだなというのは感じました。
作品の見どころと入念な役作り
― 今作「水の声を聞く」の見どころを教えてください。玄里:父親と娘の関係や、親友役の趣里とのシーンで、演じていて「あぁ、今本当に心が繋がったな」と思えた瞬間が何度かありました。宗教団体、親の借金、家族の裏切りなど取り扱っている題材はハードですが、人の温度を感じてもらえる作品になっています。
― 今作では宗教団体の教祖・ミンジョンを演じられますが、役作りにおいて工夫したことはありますか?
玄里:撮影に入る前、本物の巫女さんに踊りや儀式の仕方を何週間かに渡り教えていただきました。巫女さんの家にも行ったり、儀式をする山にも行ったりと随分深い付き合いになりましたね。生の実在する人物を参考に役作りが出来たので、それを発揮出来たのではないかと思います。
― 入念な準備をなされたのですね。撮影中、印象的だったエピソードを教えてください。
玄里:とにかく楽しかったといった印象です。ゲリラ撮影もあり、どんなトラブルがいつ起きても不思議でない環境でしたので、「みんなで乗り越えよう」という一体感が強かったように思います。山本監督の人間力でまとまっていた現場でしたね。
― 壮大なテーマと社会問題を扱い描かれる今作ですが、どんな人に観てもらいたいですか?
玄里:登場人物は実に様々で、群像劇というジャンルになるので一概には言えませんが、「普段シネコンにしか行かないよ」という方にも、オーディトリウム渋谷に是非足を運んでみてほしいと思います。オーディトリウム渋谷は、邦画、海外作、新作、昔の名作問わず良い作品が鑑賞できるのでオススメです。
美の秘訣&今後の目標を語る
― 劇中の凛とした美しい玄里さんの姿が印象的でした。スキンケアやスタイルキープ法など、実践している美容術を教えてください。玄里:ヨガを8年間続けています。バレエ、日本舞踊もしますね。また、この映画がきっかけとなり韓国舞踊も始めました。踊るのが好きですね。
― 活躍が目覚ましい玄里さんですが、今後挑戦したいことや目標をお聞かせください。
玄里:この仕事を始めたときから、国内国外、メジャーインディー問わず面白いと思った作品と人と関わっていきたいと思っています。そのためには自由でいることが大事です。そういった作品に呼ばれ続ける女優でいたいです。
― 最後にモデルプレス読者に向けてメッセージをお願いします。
玄里:一人の女の子が、自分の生まれた意義・生きている意味、全存在を賭けて初めてなにかを成し遂げようとする物語です。それが正しい行為だったのか、そしてこれはハッピーエンドなのか悲劇なのか。劇場で、スクリーンで観て頂いてなにか感じてもらえたら嬉しいです。
― ありがとうございました。
日本語・韓国語・英語を巧みに操るトライリンガルの玄里は、言語力を武器に、日本はもちろん、韓国やヨーロッパの作品へも出演し、多彩な才能を発揮。「国内国外、メジャーインディー問わず面白いと思った作品と人と関わっていきたい」と語ってくれたように、活躍の場を広げている。人気格闘ゲーム「ストリートファイター」を実写化した「Street Fighter: Assassin’s Fist」や公開を控える主演映画「水の声を聞く」など話題作への出演が相次ぐ彼女の今後に注目したい。(モデルプレス)
玄里(ヒョンリ)プロフィール
1986年生まれ。東京都出身。青山学院大学法学部卒業。韓国・延世大学に留学中、ウォン・ビン、カン・ドンウォンらを輩出したShinYong Wook演技学校で学ぶ。日本語、英語、韓国語の3か国語を流暢に話すトライリンガルである。最近では、映画界での活躍が目覚ましく、今年は話題作「ジャッジ!」(永井聡監督)に出演したほか、「FLARE」(大塚佑吉監督)、「イン・ザ・ヒーロー」(武正晴監督)、「ホテルコパン」(門馬直人監督)のほか、主演映画「水の声を聞く」(山本政志監督)の公開を控えており、今後の飛躍が期待される映画女優の一人。
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