モデルプレスのインタビューに応じた松田里奈(C)モデルプレス

櫻坂46松田里奈、2代目キャプテンが語る“いちアイドル”との狭間で揺れた日々 坂道キャプテンからの助言・次のステップへの期待も【インタビュー後編】

2026.10.14 18:00

「櫻坂46としての私は終わり。松田里奈としては続き」――櫻坂46のキャプテン・松田里奈(27)は、16thシングル「愛MUST BE」(10月14日発売)に収録される念願のソロ曲の歌詞にちなみ、自身の卒業を“句点”と“読点”になぞらえてそう答えた。

「キャプテンとしての自分」と「いちアイドルとしての自分」の間で揺れ続けてきた日々、そして「あと2年でやりきろう」と自分に期限を課した決断。後編では、約8年を走り抜けてきた2代目キャプテンの葛藤と、これから始まる新しい人生について聞いた。【インタビュー後編】

松田里奈:キャプテンといちアイドルとしての葛藤

松田里奈(C)モデルプレス
松田里奈(C)モデルプレス
― 形式と自由の間で揺れる気持ちを表現している本作ですが、キャプテンとして“グループの形”を守ってきた日々と、松田里奈としての“自由”。その間で揺れた経験はありますか?

【松田】もう常にです。揺れて揺れまくりというか(笑)。キャプテンとして、グループのことを一番に考えて、そこだけに集中していたときはよかったんです。でもキャプテンとして少し余裕が出てきてから、いちアイドルとしての松田里奈をどうしていいのかわからなくなってしまって。どういうバランスでやっていけばいいのかずっと考えていました。今ももっと自分のことを考えてやりたいとは思うのですが、やっぱりグループを優先してしまって。もしかしたらファンの方が我慢していたことがあったかもしれないな、とも思っていて、常にその狭間で揺れている感じでした。

― そうした葛藤は、ご自身の中だけで抱えていたのでしょうか?

【松田】キャプテンは自分しか経験していないので、基本的には自分の中で考えていました。でも、坂道グループのキャプテンだった乃木坂46の梅澤美波さんと、日向坂46の佐々木久美さんにお話ししたときに「もっと自分のことを大切にしていいんだよ」とずっと言っていただいていて。その言葉を思い出しながら、活動していました。

松田里奈:念願のソロ曲「あの日の私で」

松田里奈(C)モデルプレス
松田里奈(C)モデルプレス
― 今作ではソロ曲「あの日の私で」が収録されます。いただいたときの率直な気持ちを教えてください。

【松田】本当に素敵な歌詞をいただけたなと思いました。ソロ曲はずっと歌ってみたくて。絶対にないってわかっていても、密かに「シングルにソロ曲がありますように」と願っていたので、最後の最後にソロ曲をいただけて本当に嬉しかったです。

― 特に心に刺さった歌詞はありますか?

【松田】「みんなの背中を瞼に焼き付けている」です。私は3列目に立たせていただくことが多くて、みんなの背中を見ていることの方が多かったので、その情景なのかなと思ったら、確かに目に焼き付けてきたなって。自分は前に立って先頭を切っていくタイプではなかったので、この歌詞がすごく自分に当てはまっているなと共感しました。

松田里奈:卒業は「櫻坂46としては句点、松田里奈としては読点」

松田里奈(C)モデルプレス
松田里奈(C)モデルプレス
― 歌詞に「仲間たちとの別れは永遠のない句読点」というフレーズがあります。松田さんにとって、この卒業は“句点”ですか? それとも“読点”ですか?

【松田】ずるいかもしれないのですが…櫻坂46としての私は終わり。松田里奈としては続き。心からそう思っています。櫻坂46としての人生は終わってしまいますが、松田里奈としての人生はこれから新しいスタートが始まるので、それにもすごくワクワクしています!

― 卒業発表後、メンバーやファンの皆さんから届いた中で、一番心に残っているものはありますか?

【松田】言葉というより、皆さんが涙している姿がすごく嬉しかったです。結構な人数の方が泣いていることを隠そうとしたり、「次はもう泣かないから」と言ってくださったりするのですが、私は泣いてくれていることがすごく嬉しくて。それだけその人の人生に関わらせてもらって、好きでいてくれたということだと思うので。「こんなに思ってくれていたんだ」という、感動と嬉しさがありました。

松田里奈、山下瞳月(C)モデルプレス
松田里奈、山下瞳月(C)モデルプレス
― ブログで「自分で卒業を決められるのかな?とずっと思っていました」と書かれていました。その“期限を決める”という決断に至るまで、どんなことを考えていましたか?

【松田】加入して何年か経って、いつか卒業はするだろうなと思ったとき、自分はたぶん決められなさそうだなと思ったんです。タイミングを逃したら、ズルズルいってしまうだろうなって。冷静に自分の歴や活動を振り返って「あと2年でやりきった方がいい」と思ったのが2024年の年末頃でした。それで2025年からの2年間で自分を納得させようと決めたんです。2025年の1年間は、具体的にいつ卒業するかを細かく考えていたわけでも、話が進んでいたわけでもないのですが、誰にも言っていなかった中で、意識としてはグループの土台をもっとしっかりさせておこう、できることをやっておこう、という感じで過ごしていました。2026年に入って実際に話が進んでいく中で、卒業の準備をしながら「本当に今かもしれない」と思えたのと、次のステップに進むことにすごくワクワクしたので、やっぱり2026年のうちに卒業しようと決めました。

― 悩む過程で、誰かに相談はしていましたか?

【松田】すでに卒業している井上梨名や武元唯衣は、よく活動についての話をする仲間でもあったので、隠すこともできないというか、話の流れでわかってしまうんです(笑)。卒業すると決めたあとも少し迷っていたときに2人に気持ちを話すと、たくさん言語化してくれて。2人はすごく気持ちに寄り添ってくれました。

松田里奈:キャプテンは「自分の1つの居場所だった」

山下瞳月、松田里奈(C)モデルプレス
山下瞳月、松田里奈(C)モデルプレス
― 2代目キャプテンとしての日々を振り返って、「キャプテンでよかった」と思えた瞬間を教えてください。

【松田】キャプテンが自分の1つの居場所だったな、と思えたときです。自信につながるものや、誇りに思えるものが自分に1つあるということが、キャプテンになってよかったと思える部分でした。

― 特にそれを強く感じた瞬間はありますか?

【松田】MCなどで届けた言葉が、ちゃんと誰かに届いたと感じられたときは嬉しかったです。

― 残りの期間で「櫻坂46でこれだけは叶えたい」と思っていることはありますか?

【松田】本当にみんなが笑顔でいてくれたらいいなって。メンバーもそうだし、Buddies(櫻坂46ファンの愛称)のみんなも、楽しく笑顔でいられる時間が少しでも多く、長く続いてほしいです。

松田里奈:夢を叶える秘訣「誠実であること」

松田里奈(C)モデルプレス
松田里奈(C)モデルプレス
― 約8年間の活動を経た今、改めてモデルプレス読者に「夢を叶える秘訣」を教えてください。

【松田】誠実であることなのかなと思いました。もちろん叶えられなかった夢もあります。でも、メンバーやファンのみんな、グループに誠実に向き合って、まっすぐ頑張っていたら、たくさん素敵な景色を見られましたし、すごく素敵な時間もいただけた。それを8年間で実際に体感しました。ファンの方を裏切らない誠実さがあって、まっすぐ頑張っていれば、きっと夢は叶うのかなと思います。

― 最後に、Buddiesの皆さん、そして新曲を聴いてくださる方へメッセージをお願いします。

【松田】Buddiesの皆さんには本当にたくさん支えていただきました。皆さんのあたたかい言葉があったから、落ち込んでしまったときにも踏ん張れましたし、もうちょっと頑張ろうと思えました。感謝の気持ちが止まりません。「みんながいたから頑張れたよ」とよく言ってしまうのですが、本当に心の底から思っているので、皆さんの応援にはすごい力があるということに、自信を持っていただきたいです。「愛MUST BE」もすごく愛に溢れた、優しさに溢れた楽曲だと思っています。櫻坂46を通して、あたたかくて優しい気持ちが少しでも多くの方に届いたら嬉しいです。これからも櫻坂46をよろしくお願いします。

― 貴重なお話をありがとうございました。

★“キャプテンとしての自分”と“いちアイドルとしての自分”。その狭間で揺れながら、松田はいつもグループを先に選んできた。一歩後ろからメンバーの背中を見つめ、喜びは分かち合い、悔しさは知らないうちに半分にしてきた。だからこそ櫻坂46は、迷いの時期にも沈み込まずに前を向けたのだろう。

「櫻坂46としての私は終わり。松田里奈としては続き」。そう言い切れる今の軽やかさは、誠実に積み重ねてきた約8年が手渡してくれたものなのだと思う。★


(modelpress編集部)

PHOTO:矢沢隆則

松田里奈(まつだ・りな)プロフィール

松田里奈(C)モデルプレス
松田里奈(C)モデルプレス
1999年10月13日生まれ、宮崎県出身。身長159.5cm。O型。愛称は「まつり」。2018年「坂道合同新規メンバーオーディション」に合格し、グループの二期生として加入。2022年に櫻坂46の2代目キャプテンに就任。2026年9月に、年内の活動をもってグループを卒業することを発表した。グループは2026年、女性グループ初となるMUFGスタジアム(新国立競技場)でのグループ誕生5周年記念ライブを開催し、14万人を動員。8月30日には全国ツアー「Sakurazaka46 ARENA TOUR 2026 -What's lonesome?-」を完走した。10月14日に16thシングル「愛MUST BE」をリリース、11月にはZOZOマリンスタジアムで6周年記念ライブを控える。
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