「アカデミー賞」主演女優賞のスピーチに女性総立ち トロフィー置き…男女格差訴える<フランシス・マクドーマンド>
2018.03.05 14:44
views
世界最高峰の映画の祭典「第90回アカデミー賞」授賞式が4日(日本時間5日)、米ハリウッドのドルビー・シアターにて開催。「主演女優賞」を受賞したフランシス・マクドーマンドのスピーチに注目が集まっている。
フランシス・マクドーマンド「第90回アカデミー賞」主演女優賞を受賞
『スリー・ビルボード』のフランシス・マクドーマンドが「主演女優賞」を受賞。同賞の獲得は、『ファーゴ』(1996年)以来、2度目となった。ノーメイク風の“ありのままの姿”でステージに登壇したフランシスは、震える声で「緊張してしまいます。倒れるかもしれません」と作品に関わった人たち1人1人へ感謝。さらに、トロフィーを置いて改まると、「ではここでしっかり申し上げますよ。女性の候補たち全員立ち上がってください。メリル(メリル・ストリープ)、あなたが立つと全員立つから。みなさん、会場を見渡してください。私たちにはそれぞれの物語があります。パーティーで話さないでくださいね。オフィスへ招いてください」といかにアカデミー会場に女性が少ないかを示し、ハリウッドにおける男女格差を見せつけた。
そして「最後にこれだけ言わせてください。すべての人たちを含めるべきであろうということです」と強い思いを訴えかけると、会場からは大きな拍手が沸き起こっていた。
フランシス・マクドーマンド主演「スリー・ビルボード」
同作は、娘の殺害事件が解決されないことに怒る母親と警察の人間ドラマ。アメリカ中西部(ミズーリ州)の架空の田舎町が舞台。アカデミー賞の最も有力な前哨戦と言われている「SAGアワード(俳優組合賞)」を獲得しており、ゴールデングロープ賞でもライバルの「シェイプ・オブ・ウォーター」をおさえ作品賞(ドラマ部門)を受賞した。
フランシスの主演女優賞を含む合計6部門で7ノミネート(作品賞、主演女優賞フランシス・マクドーマンド、助演男優賞サム・ロックウェル/ウディ・ハレルソン、脚本賞マーチン・マクドナー、編集賞ジョン・グレゴリー、作曲賞)され、サム・ロックウェルが助演男優賞を受賞した。日本では2018年2月1日より公開中。
日本人から辻一弘氏、桑畑かほる氏共同監督作品「ネガティブ・スペース(Negative Space)」ノミネート
ほかにも日本からは、『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』でゲイリー・オールドマンの特殊メークを手掛けた、アメリカで活躍する日本人特殊メイク・アーティストの辻一弘氏が「メイクアップ・ヘアスタイリング賞」を受賞。日本人が同部門を受賞するのは初となった。「短編アニメ映画賞」の候補には、桑畑かほる氏が夫のマックス・ポーターと共同監督を務めた『ネガティブ・スペース(Negative Space)』がノミネートされていたが、受賞を逃した。(modelpress編集部)
【Not Sponsored 記事】