【spread with・梅本直輝氏】資金ショートの危機を突破。SNSマーケ×ペット防災で切り開く未来と勝機＜REAL VALUE×モデルプレス連動＞

「REAL VALUE」は堀江貴文・溝口勇児・三崎優太の3人と各業界のスペシャリストが、本物の起業家を見極め、悩めるすべてのビジネスパーソンに“本当の価値と、本質的な学び”を説いていく番組（※堀江・三崎公式YouTubeで配信中）。

spread withは、インフルエンサーマーケティングやシステム開発を基盤に、ペット防災事業「ぐるわん」も展開。SNSの発信力と「命を守る」製品開発を掛け合わせ、関わる全ての人を幸せにする事業創造企業だ。

話しベタの少年が、誰よりも「聞く力」で人の心を動かすまで

モデルプレス：まずは梅本社長のルーツについてお聞かせください。幼少期はどのようなお子さんだったのでしょうか。

梅本社長：私は、愛知県名古屋市で生まれ、埼玉県で育ち、小さい頃から「人の役に立つこと」に喜びを感じる子どもでした。一方で、人前で発言することに苦手意識があり、内向的な性格でもあったので、自分を表現するよりも、相手の話をじっくり聞き、相手の本音を引き出すことが自然と身につきました。

　大学では福祉心理学を専攻。人の心の動きや支援のあり方を学びました。卒業後はTHE SUIT COMPANYで営業を経験し、お客様の潜在ニーズを引き出す面白さを知ります。その後、GMOインターネットでSEOやWeb広告、SNSマーケティングに従事し、企業の課題解決の幅を広げました。C Channelでは大手企業とインフルエンサーを繋ぎ、PR企画をゼロから構築する経験を積みました。

　2019年に独立し、個人事業としてインフルエンサーマーケティング事業を展開。コネも資本もない状態から地道に案件を獲得し、実績を重ねました。そこから株式会社spread withを創業し、SNSマーケティング、システム開発、そしてペット領域へ事業を拡大。2024年8月に株式会社ぐるわんを設立し、ペットの命を守る防災事業に踏み出しました。
　幼少期から培った「相手の立場で考える力」と、数々のビジネス現場で学んだ「課題解決力」。この2つが、今の私の事業家としての原動力です。

モデルプレス：話すのが苦手というコンプレックスを、逆に「聞く力」という最強の武器へと昇華されたプロセスが非常に鮮やかです。ビジネス、特にマーケティングの世界では「何を伝えるか」ばかりが重視されがちですが、本質は「相手が何を求めているか」を深く理解することにあります。梅本社長の場合、幼少期からの原体験として、相手の言葉にならない声を拾う感性が磨かれており、それが営業時代や現在のマーケティング事業において、他者には真似できない圧倒的な顧客理解へと繋がっているのですね。

SNSマーケティング×ペット防災。異色の掛け合わせが生む「命を守る」イノベーション

モデルプレス：事業内容を教えてください。

梅本社長：株式会社spread withは、インフルエンサーマーケティング、SNS運用、システム開発を基盤とし、2022年からペット分野にも参入しました。ペット防災事業「ぐるわん防災BOX」では、災害時に必要なペット用品をワンセットにし、アレルギー対応や持ち運びの利便性を重視。
　他社の防災セットは人間用中心ですが、当社は「ペットの命と暮らしの継続」に特化している点が強みです。すでに大手コンビニECや宿泊施設での導入が決定しており、市場ニーズの高さを確信しています。

モデルプレス：デジタルマーケティングという情報のプロが、防災という物理的な命の現場へ参入された点に、極めて高い戦略性を感じます。通常、防災グッズは作って終わりになりがちですが、御社には広める力という強力なエンジンが既に備わっている。既存のインフルエンサーネットワークを駆使してペット防災の啓蒙から仕掛けられる点は、他社が追随できない独占的な強みです。

リピート率70％超。信頼が信頼を呼ぶ「成長のエコシステム」

モデルプレス：会社の成長を支えている要因はどこにあると分析されていますか。

梅本社長：成長の背景には、複数の事業を相互補完的に展開できる構造があります。インフルエンサーマーケティングでは年間100件以上の案件を取り扱い、リピート率は70％を超えています。
　このネットワークとノウハウを活かし、「ぐるわん防災BOX」の販路開拓も短期間で実現。SNS発信から販売まで一貫したマーケティング体制が、立ち上げ初年度からOEM受注や大手流通参入を可能にしました。

モデルプレス：年間100件超えの実績に加え、リピート率70％という数字が、御社の提供価値の高さを如実に物語っています。強固なマーケティング基盤があるからこそ、新規事業であるペット防災も垂直立ち上げが可能になった。既存事業で得た収益と信頼を新規事業に投資し、そこで得た知見をまたマーケティングに還元する、理想的な成長の循環が生まれていると言えますね。

全方位の幸せを追求する経営哲学

モデルプレス：仕事をする際に心がけていることを教えてください。

梅本社長：常に意識しているのは「関わる人全てを幸せにする」こと。顧客、パートナー、社員、そして最終的にサービスを受け取るエンドユーザーまで、全員が価値を感じられる状態を目指しています。

　また、短期的な利益よりも長期的な信頼構築を優先。取引先とは「単なる発注・受注関係」ではなく「共に成長するパートナー」として関係を築いています。

モデルプレス：ビジネスの現場では、時として利益相反が起き、誰かの犠牲の上に誰かの利益が成り立つこともあります。しかし、梅本社長はそれを良しとせず、知恵と工夫で全員が勝てる、三方よし以上の状態を作り出そうとされている。その高潔なスタンスこそが、結果として長期的な信頼を引き寄せ、会社に利益をもたらしているのだと思います。

過去の自分が積み上げた誠実さと仲間の存在が励みに

モデルプレス：がんばるための原動力は何ですか？

梅本社長：私の原動力は「誰かの役に立てた」という実感です。これは、社会人1年目にお客様から「あなたが担当で良かった」と言われた経験が大きいです。その一言が、自分の存在意義を強く感じさせてくれました。

　また、起業後は孤独や不安も多く経験しましたが、支えてくれる仲間や家族、同業の起業家コミュニティの存在が大きな励みになっています。壁にぶつかったときは、過去の成功体験を思い出し「自分ならやれる」と心を奮い立たせてきました。

　気分転換は旅行や自然に触れること。視野が広がり、新たな発想が生まれます。最終的には「自分と関わったことで誰かが笑顔になる」ことが、どんな困難も乗り越えるエネルギー源です。

モデルプレス：困難な時こそ、その人の本質が試されると言いますが、自身を信じぬき、周囲の人々の喜びを思いやる心を失わずエネルギー源とする姿勢自体が、梅本社長の生き方の正しさを証明していると思います。真摯に他者と向き合い続けてきた結果が、信用という目に見えない資産となって、自身の喜びへと還元される好循環を生んでいるのですね。

異業種の“知”を吸収し、経営の視座をアップデートし続ける

モデルプレス：「REAL VALUE CLUB」（※）に参加を決めた理由は何ですか？

梅本社長：事業や人脈を広げるだけでなく、自分とは異なる視点や経験を持つ経営者から学びたいと思い参加しました。

　実際、異業種の成功事例や課題解決の方法を直接聞ける環境は刺激的で、自社の事業展開にも応用できています。今後はこのコミュニティを通じて、より多くの企業と協業し、新たな価値を創出していきたいです。

モデルプレス：経営者として確固たる実績を持ちながら、なお貪欲に学びを求め続ける姿勢に、梅本社長の成長への執念を感じます。多くの経営者は成功体験に固執してしまいがちですが、梅本社長はあえて自分とは異なるバックグラウンドを持つトップランナーたちの輪に飛び込み、脳をアップデートし続けている点が非常にストイックですね。

（※）「REAL VALUE CLUB」は、堀江貴文・溝口勇児・三崎優太の3人に認められる他、限られた人だけが入会できるもの。あらゆる領域のトップ経営者が集い、本質的な学びを得られる経営者コミュニティ。

絶望の淵で見えた光。資金ショートの危機を救ったのは、積み上げた「信用」という資産だった

モデルプレス：モデルプレス読者の中でもいま様々な困難に直面している方もいると思います。今までの人生で怒りや悲しみを乗り越えたエピソードを教えてください。

梅本社長：起業初期、受注していた大きな案件が突然キャンセルとなり、資金繰りが一気に悪化しました。当時は本当に眠れず、「もう無理かもしれない」と思う夜もありました。
　しかし、その状況で支えてくれたのは、これまで築いてきた人との信頼関係でした。あるクライアントから「今は小規模だけど、継続案件を出すよ」とお申し出いただき、その売上が資金ショートを防ぎました。

　この経験から、「困ったときに助けてもらえるのは、日々の誠実な行動の積み重ねだけだ」と痛感しました。それ以来、どんな小さな約束も守ること、誠実であることを最優先にしています。困難は必ず訪れますが、そのたびに過去の自分の行動が未来を支えてくれると信じています。

モデルプレス：絶体絶命のピンチを救ったのが、資金力でも小手先のテクニックでもなく、過去の誠実な行動だったというエピソードは、胸に深く突き刺さります。ビジネスの世界では数字や効率が優先されがちですが、窮地において最後に人を救うのは「この人なら助けたい」と思わせる人間力そのものなんですね。「情けは人の為ならず」と言いますが、他者に真摯に向き合い続けてきた、その積み重ねが信用という目に見えない最強の資産となって、ご自身を守る盾となったのだと思います。

愚直な一歩が、ゼロからの突破口を開いた

モデルプレス：モデルプレス読者の中でもいま様々な夢を追いかけている方もいると思います。夢を叶える秘訣を教えてください。

梅本社長：夢を叶える秘訣は、「小さくても行動を止めないこと」です。私は独立時、資金も人脈もゼロでした。それでも毎日1件は新規営業をする、毎週1人は新しい人に会う、という小さな行動を積み重ねました。その結果、半年後には安定的な案件が入り、事業が形になっていきました。

　夢は一気には叶いません。必要なのは「続ける仕組み」を作ること。そして、環境を選ぶことも大切です。

　私は挑戦する人が集まるコミュニティに身を置くことで、諦めそうな時も刺激を受け、前に進めました。夢は叶えるものではなく、行動の積み重ねで「近づくもの」。だからこそ、今日できる小さな一歩を全力で踏み出すことが何より重要です。

モデルプレス：遠くにある壮大な夢を見上げると、その距離に圧倒されて足がすくんでしまうものですが、梅本社長はそれを「毎日1件」「毎週1人」という、誰にでもできる具体的な行動レベルにまで因数分解されています。特別な才能やコネクションがなくても、愚直な継続さえあれば、ゼロからでも景色を変えられる。その事実は、今まさに勇気を出して一歩を踏み出そうとしている多くの読者にとって、これ以上ない強力なエールになると思います。

求む、心の熱い“GIVER”。スキルは後からついてくる

モデルプレス： 最後に、求める人物像について伺います。梅本社長はどのような方と一緒に未来を創っていきたいとお考えでしょうか。

梅本社長：当社は「関わる人すべてを幸せにする」という理念を共有できる人と働きたいと考えています。必要なのはスキルよりも価値観です。誠実であること、約束を守ること、相手の立場で物事を考えられること。この3つを大切にできる人であれば、スキルは後から必ず身につきます。
　また、変化を恐れず挑戦できることも重要です。当社はインフルエンサー事業からペット防災まで幅広く展開しており、新しい分野に飛び込む機会が多くあります。その中で、失敗を恐れず、学びを次に活かせる人は必ず成長します。
　
　そして何より、他人の成功を自分の喜びとして受け止められる人。私自身、誰かが成果を出す瞬間が一番嬉しいと感じます。そういう感覚を持てる人となら、必ず良いチームが作れると信じています。

モデルプレス：梅本社長のお言葉には、御社のカルチャーの全てが凝縮されていると感じます。仕事をして給料をもらうだけの場所ではなく、人間としての「在り方」を磨き、仲間と共に精神的な豊かさを追求できる稀有な環境なのだと確信しました。誠実さや利他の心を最優先に掲げる梅本社長のもとであれば、働く人はビジネスパーソンとしてだけでなく、人として大きく成長できるはずです。自分の仕事で誰かが心から笑う、その瞬間を本気で追い求めたい人にとって、これ以上の舞台はないと思います。

株式会社spread withについて

株式会社spread withは、インフルエンサーマーケティング、SNS運用代行、システム開発を手掛ける企業。2022年からペット領域に参入し、2024年8月に株式会社ぐるわんを設立。「ぐるわん防災BOX」はペット専用防災セットとして大手流通にも導入され、ペットの命と暮らしを守る製品を提供している。

まとめ

内向的だった少年時代を経て、いまや多くの企業と消費者を繋ぎ、ペットの命までも守る事業を展開する梅本社長。「関わる人全てを幸せにする」という言葉は、決して綺麗事ではなく、資金難という修羅場を「信頼」だけで乗り越えてきた彼だからこそ語れる、重みのある真実でした。

スキルや数字の前に「人としてどうあるべきか」を問い続けるその姿勢は、これからの時代に最も必要とされるリーダー像そのものです。この会社で働くことは、単なるキャリアアップを超え、人生における「本当の価値」を見つける旅になるでしょう。

「REAL VALUE」とは

「REAL VALUE」はビジネスの第一線で活躍し続ける堀江貴文・溝口勇児・三崎優太が認める各領域のトップ経営者だけを厳選して始動した経営エンターテイメント番組。堀江・三崎の公式YouTubeにて配信中。


3人に認められる他、限られた人だけが入会できる「REAL VALUE CLUB」は、あらゆる領域のトップ経営者が集い、本質的な学びを得られる経営者コミュニティ。堀江・溝口・三崎を筆頭に各領域のトップ経営者とリアルで繋がれる他、コンテンツ動画を月2～4回配信（アーカイブが見放題）、ファウンダー＆マネジメントチーム及び事務局からビジネスアイデアの提供など、経営をアップデートするためのノウハウを提供していく。（modelpress編集部）