鈴木亮平(C)TBS

「リブート」“裏社会監修”丸山ゴンザレス氏、鈴木亮平の探究心に共感 警棒での殴打・死体埋め…犯罪者の殺し方も伝授【インタビュー】

2026.02.22 10:00

俳優の鈴木亮平が主演を務めるTBS系日曜劇場「リブート」(毎週日曜よる9時~)。このたび、物語の舞台にもなっている裏社会について監修を手掛けた、ジャーナリストの丸山ゴンザレス氏のインタビューが公開された。

  

「リブート」“裏社会監修”丸山ゴンザレス氏インタビュー公開

鈴木亮平、戸田恵梨香(C)TBS
妻殺しの罪を着せられた平凡なパティシエ・早瀬陸(松山ケンイチ)は、自らの潔白を証明し真犯人を見つけ出すため“愛する家族と過去を捨て、警視庁の悪徳刑事・儀堂(鈴木)の顔に変わる(=リブートする)”と決意。本作は、嘘と真実が入り乱れ、怒涛のスピードで展開していく“エクストリームファミリーサスペンス”となっている。

今回、物語の舞台にもなっている裏社会について監修を手掛けた、ジャーナリストの丸山氏にインタビュー。普段は“取材者”として裏社会のリアルに迫ってきた丸山氏が、フィクションであるドラマの“監修者”として、どのように作品と向き合ったのか。脚本を手掛けた黒岩勉氏とのやりとりから、裏社会の“リブート”事情まで、ジャーナリストらしい巧みな言葉で語った。


「これは何かあるだろう」オファー受けた直感

藤澤涼架、永瀬廉(C)TBS
― “裏社会監修”としてオファーを受けられた経緯をお聞かせください。

「クレイジージャーニー」(TBS系)のプロデューサーから「脚本の監修的なもの」「ドラマには興味がありますか?」といった感じで声を掛けていただいたのが最初でした。それで僕は「もう少し詳しく聞かせていただかないと分からないです」と返したのですが「詳しく説明したら、引き受けていただけないと困る」というお返事でした。そこまで言われるということは何かあるのだろうと思い、「やらせていただく方向で検討します」とオファーを受ける前提でお話しました。結果、主演は鈴木亮平さんとお聞きして「これは面白そうだ!」となりましたね。

― 鈴木さんと実際にお会いしてどのような印象を持たれましたか?

お会いした時に、その当時鈴木さんご自身が関わっていた作品について、僕も含め周囲の方々に理路整然と説明しながら、積極的に質問もされていたんです。情報や意見を常に求められているんだな、という姿が印象的でした。ただ真っすぐに“探究”している感じがすごく伝わってきて、僕も“探究”していくことがすごく好きなタイプなので、同じだなとうれしくなりました。

「大変だからしないこと」“殺し方”も細かくアドバイス

黒木メイサ、鈴木亮平(C)TBS
― 今作『リブート』では、具体的にどのような監修をされたのでしょうか?

スタッフの方からはまず、「今どきの犯罪とかけ離れたり、矛盾したりしないようにしてほしい」と言われました。新しい犯罪を考えてほしい、といった話ではなく、今あるものをコラージュしていく感じが、僕としては面白かったですね。

― 劇中では、警棒での殴打や死体を山中に埋めるシーンなども見られますが、そういった描写のディテールにも言及されたのでしょうか?

そうですね、結構細かいところも指摘させていただきました。「いきなり(銃で)撃ち殺す描写だとよくないです」という僕の指摘に対して理由を聞かれて、「掃除が大変じゃないですか」と返したり、そんな感じで進めていきました。犯罪者というのは、極めてロジカルな思考で「掃除が大変だからここでは殺さない」、「腐敗が早いから土壌は弱酸性から中性。微生物が活発に動くから」というように、シンプルかつ合理的なんです。あとは、僕自身の知識も“今の殺し方”にアップデートする必要があったので、そこも考えて情報を集めました。

脚本・黒岩勉氏への“注意書き”とは

北村有起哉(C)TBS
― “取材者”として事実を伝えることと、“監修者”としてフィクションを物語として見せることの違いはどのようなものでしょうか?

それについてはすごく考えましたが、途中で「そこは黒岩(勉・脚本)さんが考えることだ」と気付きました。僕の段階でそこはやらない方がいいなと。「現実はこうです」といった注意書きは付けますが、物語に落とし込むプロフェッショナルにリアルな情報を伝える、ということが僕の役目だと思ったので、今回はそれに徹しました。

― 黒岩さんへの注意書きは、例えばどのような内容だったのでしょうか?

1話と2話の冒頭、鈴木さん演じる儀堂歩/早瀬陸(二役)が鳥小屋で縛られているシーンについては、「裏社会的には、相手の心を折るために、下着も基本的には脱がします」と書き添えました。とはいえ、さすがに「脱がすという選択肢はないだろう」と思ってはいたので、一応「裏社会的には全裸にします」という“リアル”な部分はお伝えして、「あとはお任せします」というスタンスでした。

― ドラマでの裏社会監修という仕事を通じて、ご自身の中で改めて気付いたこと、発見したことなどはありますか?

僕は今まで普通の善良な一市民として生きているつもりでしたが、裏社会的なことを質問されても、こうも普通に答えられるんだ、という自分に改めて気付かされました。質問してくださるドラマの制作チームの方々に対して、「あ、こういうことは知らないんだ」と逆に思ってしまったり。“裏社会の”常識のはずなのに、僕の中でもいつの間にかそれが当たり前になりすぎていたんですかね。僕のYouTubeチャンネルのチームの中では、当たり前だと思って話していることが、意外と世の中的にはそうではないということを、再認識させられました。

悪い人たちは「普通にいる」現実世界でも存在する“リブート”

鈴木亮平(C)TBS
― “リブート=再起動”という発想について、裏社会の文脈ではどのように捉えられますか?

今作のような“特定の人物になり代わる”というのは、実際にも「ないことではない」です。今回の主人公のように特定の誰かになるというよりは、“架空の人物になり代わる”ということはよくある話の一つで、過去にニュースにもなったような逃亡犯などにも代表されますよね。事件史としても多く見られる事例なので、皆さんも視点を変えれば、そこまで特別な話ではないと見えてくると思います。逃亡犯は身を隠すために別人になり代わっているケースが多いですし、顔を変える以外にも、身分証の偽装などもあります。海外では、別人になり代わるバリエーションがさらに多いです。

― この作品を通じて、視聴者に何を感じてどんな現実に気付いてほしいと思われますか?

劇中では、裏組織に関わる会社や人物がことさらに悪く描かれていますが、実社会でもそうした組織に関わる悪い人たちは、街ですれ違うような身近な隣人として普通に存在し得るのが現実です。裏社会という特別なレイヤーが存在しているのではなく、社会は常に“表裏一体”なんです。そして特別なステップや手順がなくても、ある日突然巻き込まれるのが、現代社会の犯罪です。僕、丸山ゴンザレスであっても、犯罪に巻き込まれた時に冷静にいられるかどうか、状況によっては分からないといつも思っています。そういう意味では、今回のような犯罪を軸にしたドラマをエンタメとして楽しみながら、“自分だったら”と、シミュレーションや妄想をしてみるのもありだと思います。「こういう脅され方をしたら、自分だったらどうするか」など、普段から想定する癖をつけておくと、いざという時に意外と役に立つと思いますし、そういう楽しみ方をしていただけるといいなと、このドラマに関しては特にそう思っています。

(modelpress編集部)
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