「silent」スピッツ「見っけ」再登場&「魔法のコトバ」のリンクが話題「楓」の真意を脚本家・生方氏が明かす
2022.12.01 21:35
女優の川口春奈とSnow Manの目黒蓮が共演するフジテレビ系木曜劇場『silent』(毎週木曜よる10時~)。スピッツの楽曲の歌詞と同作のリンクに注目が集まっている。
川口春奈&目黒蓮共演「silent」
オリジナル作品となる本作は、川口演じる主人公の青羽紬がかつて本気で愛した恋人である目黒演じる佐倉想と、音のない世界で“出会い直す”という、切なくも温かいラブストーリー。第7話では、紬が勤務先のタワーレコードで「3年前」と呟き、スピッツのアルバム『見っけ』(2019年10月9日リリース)を手に取るというシーンがあった。同僚・穂田ゆか子(内田慈)から「持ってないの?」と聞かれると、紬は「私は持ってるんですけど…」と何か考えるような表情を浮かべていた。
紬がふと呟いていたこのアルバムだが、実は第3話と第5話でも登場し話題に。そこで本記事では、スピッツの楽曲とともに同作の名場面(第1話~第7話)を振り返る。
スピッツ「見っけ」の再登場が話題
第3話で放送された紬と想の高校時代の同級生・湊斗(鈴鹿央士)の回想シーンでは、紬と湊斗が同窓会で再会し、交際をスタート。タワーレコードに訪れた湊斗が「想が店に来たらどうしよう」と不安な想いでスピッツコーナーに立ち止まるところに同アルバムが登場した。これは、ちょうど3年前の出来事であり、『見っけ』の発売年と重なる。続けて第5話では、紬が湊斗に破局を告げられ、“ギリギリ別れている”という曖昧な関係の中、湊斗の家に訪れる。そして私物を持ち帰るキャリーケースに詰めた荷物の中に、同アルバムが入っていた。このシーンから、スピッツはもともと想が好きだったものの、湊斗の家で2人で聴いていた『見っけ』は想ではなく、紬と湊斗の思い出の曲だったのではないかと考えられる。
スピッツ「魔法のコトバ」「楓」と歌詞がリンク
ここからは、これまで同作に登場したスピッツの楽曲とともに場面を振り返っていく。第1話の紬の高校時代の回想シーンで登場した『魔法のコトバ』(2006年7月12日リリース)。同楽曲にある「また会えるよ 約束しなくても」という歌詞は、紬が親友・真子(藤間爽子)に想を駅で見かけたことを相談した際に告げられた「待ち伏せすれば会えんじゃん?今日だって約束してたわけじゃないでしょ?」という真子のセリフとリンクする。また、『魔法のコトバ』のCDジャケットにはてんとう虫が描かれており、第3話では想と湊斗、第7話では奈々(夏帆)と想がそれぞれ「約束しなくても」偶然の再会を果たし、歌詞と繋がる形に。
一方で、脚本家の生方美久氏は2022年3月、自身のTwitterにて「スピッツの『楓』みたいなお話書いてるので毎日泣いてます。むだな涙にならないように努力します」と意気込みを示したツイートをしており、視聴者の間では『楓』(1997年7月7日リリース)から生まれたドラマなのではないかと密かに注目が集まっていた。
これは、同楽曲にある「さよなら 君の声を 抱いて歩いてゆく」という歌詞が、第2話で描かれた高校卒業後の想の回想シーンから彷彿したのがきっかけ。公園で待ち合わせをした紬に、自身の病気のことを打ち明けようとするも何も言えずに黙り込んでしまった想は、最後に「想くん」と紬に名前を呼んでもらい、背を向け涙を流すのだった。
なお、生方氏は11月30日、同作のファンを公言しているパンサーの向井慧がメインパーソナリティを務めるラジオ番組「パンサー向井の#ふらっと」(TBSラジオ/毎週月曜~木曜あさ8時30分~)にゲスト出演した際、意識して書いたつもりはないが脚本を書き終えた後に曲を聴くと「これ『楓』みたいじゃん」と自然とリンクしたような形になったと話していた。
様々な歴史を紡ぎ、各世代に青春を届けてきたスピッツの楽曲とともに、視聴者に幾多の感動を与え続けている『silent』。物語の展開はもちろん、楽曲にも注目して作品を楽しんでみては?(modelpress編集部)
情報:TBSラジオ
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