「石子と羽男」「アンナチュラル」「MIU404」…新井P×塚原D最強タッグによる3作品の“3つの共通点” 望月歩ら重なるゲスト出演も話題
2022.09.16 20:02
16日で最終話を迎える女優の有村架純と俳優の中村倫也がW主演を務めるTBS系金曜ドラマ「石子と羽男―そんなコトで訴えます?―」(毎週金曜よる10時~/以下、「石子と羽男」)。ここでは、同局系で同枠ドラマ「MIU404」(2020年)、「アンナチュラル」(2018年)との共通点をまとめる。
有村架純&中村倫也W主演「石子と羽男―そんなコトで訴えます?―」
本作は、4回司法試験に落ちた崖っぷち東大卒パラリーガル・“石子”こと石田硝子(有村)と、1回で司法試験予備試験と司法試験に合格した高卒の弁護士・“羽男”こと羽根岡佳男(中村)の“石羽コンビ”が、誰にでも起こりうる珍トラブルに挑む異色のリーガル・エンターテインメントだ。共通点1:新井P×塚原Dの最強タッグ
まずはじめに、「MIU404」、「アンナチュラル」、そして「石子と羽男」は、同じ制作陣から築き上げられた作品だということが挙げられる。3作品は、同局系ドラマ「中学聖日記」(2018年)、「最愛」(2021年)など数々の話題作でタッグを組んできた新井順子氏と塚原あゆ子氏が担当。2人は「ヒット作を生み出す最強タッグ」とドラマファンの間で精通している名コンビだ。そんな2人を中心に、スタッフが一丸となり技術を集結させるとともに、俳優陣の個性が光った演技力で作品を際立たせている。また、3作品はTBS系ドラマの金曜日ドラマ(よる10時~)と、ドラマの枠も同じであるという共通点も持つ。
共通点2:望月歩ら「アンナチュラル」「石子と羽男」共通ゲスト
2つ目の共通点は「石子と羽男」の各話に登場するゲストが「アンナチュラル」と重なるということ。お笑いトリオ・我が家の坪倉由幸は、大庭蒼生(赤楚衛二)の再就職先であるオフィス用品販売会社「ナカマル」の社長役を好演。坪倉は、「アンナチュラル」第4話でバイク事故で亡くなった佐野祐斗役として出演していた。働き方問題、過労死など現代社会を鋭く斬ったストーリーや佐野の境遇は視聴者の心に強く響き、話題に。加えて坪倉は、「わたし、定時で帰ります」(2019年)、「着飾る恋には理由があって」(2021年)にも出演しており、新井氏と塚原氏の作品に多数出演していることでも注目が集まった。
また、第9話で蒼生の弟役として出演していた望月歩。ひたすら家で書道に向き合っている内向的なキャラクターを繊細に演じた望月に絶賛の声が集まるとともに、視聴者からは「アンナチュラル」を思い出すといった声も。
望月は同作の第7話で、「殺人者S」と名乗り、ミコト(石原さとみ)に「遺体の死因を答えろ」という難問を投げかけることで、友達・横山伸也(神尾楓珠)のいじめによる自殺を殺人として訴えかけ、視聴者の間でも「神回」と呼ばれるほど多くの人の記憶に残るストーリーを作り上げた。
一方で、「石子と羽男」第9話で放火事件の被疑者の妻・日向綾を演じた山本未來、エンジェル投資家の御子神慶を演じる田中哲司はそれぞれ「Nのために」(2014年)、「夜行観覧車」(2013年)に出演。この2つの作品も新井氏と塚原氏のタッグであり、かつ同じ金曜日枠だ。
「アンナチュラル」「MIU404」「石子と羽男」のストーリーと主人公
最後の共通点は3作品それぞれに「家出少女」を描いたエピソードが登場するということだ。「アンナチュラル」第2話では、男女4人の集団自殺から捜索願が出されていた少女「ハナ」に焦点が当てられた。「MIU404」第7話では、トランクルーム内の男性の遺体があると通報があり、初動捜査に駆けつけた伊吹(綾野剛)と志摩(星野源)が他のトランクルームの利用者である家出少女のスゥ(原菜乃華)とモア(長見玲亜)の聴取を行うという展開に。そして「石子と羽男」第7話では、繁華街で居場所を求めていた家出少女の川瀬ひな(片岡凜)と東美冬(小林星蘭)の事件が描かれた。
新井氏と塚原氏は、このように「家出少女」にまつわるエピソードから親と子どもの関係性や親としての責任について視聴者に問いかけ、訴え続けてきたのだろう。また、「アンナチュラル」の法医解剖医・ミコト、「MIU404」の機動捜査隊・伊吹と志摩、「石子と羽男」のパラリーガル・石子と弁護士・羽男。それぞれが法を遵守する主人公として描かれており、現代社会の問題を投げかけるとともに強いメッセージ性を届け、新井氏と塚原氏の一貫した信念が垣間見られる。
多数の共通点を持ちつつ、それぞれの色で視聴者に笑いと涙を届けてきた3作品。果たして「石子と羽男」はどのような結末を迎えるのか?同作の展開に期待がかかるとともに、新井氏と塚原氏による新たな作品にも注目が集まる。(modelpress編集部)
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