橋本愛「LGBTQ+」への思い語る「自分の知っている人がものすごく苦しんでいるのを見ているので」
2022.09.21 18:12
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女優の橋本愛が21日、都内で開催された「第35回東京国際映画祭 ラインナップ発表記者会見」に出席。「LGBTQ+」(レズビアン/女性同性愛者、ゲイ/男性同性愛者、バイセクシュアル/両性愛者、トランスジェンダー/生まれた時の性別と自認する性別が一致しない人、クエスチョニング/自分自身のセクシュアリティを決められない、分からない、または決めない人、など性的マイノリティの方を表す総称のひとつ)について語る場面があった。
橋本愛、2年連続「東京国際映画祭」フェスティバル・アンバサダーに就任
2年連続でフェスティバル・アンバサダーを務めることとなった橋本は「昨年に引き続きアンバサダーを務めさせていただくことになりました。本日はたくさんお越しいただいてありがとうございます。どうぞよろしくお願いします」とにっこり。昨年のアンバサダーとしての活動について尋ねられた橋本は、「とにかく私はお祭りそのものが大好きなので(笑)。映画祭っていう雰囲気も大好きですし、昨年は海外の監督さんと女優さんだったりとお話しする機会がありまして。そこで自分の語学力・英語力のあまりの拙さに絶望しながらも(笑)」と述懐。
続けて「映画を通して芸術を通して繋がるコミュニケーション能力っていうものも、これから自分はきっと、歩みは遅いながらも、その力を身に着けていかなきゃいけないんだなと。これからもっと世界にちゃんと開いていかなければいけないんだなという風に考えさせてくれたきっかけになりましたね」と学びがあった様子だった。
また「映画そのものの役割だったり、映画祭そのものの役割についても考えるきっかけになって。すごく個人的な気持ちなんですけど、いま日本全体に例えば同性婚が認められていなかったりとか、『LGBTQ+』への理解がまだちょっと浅かったり、世界の環境問題に対しての意識も世界と比べるとまだ薄かったり。そういったところに目を向けて」とコメント。
そして「歴史だったり伝統っていうのを守っていく姿勢っていうのは、それ自体はすごく美しいし素晴らしいとは思うんですけど、その一方で、それを守り抜く過程でこぼれ落ちてしまう人たちっていうのももちろんたくさんいて。そういう人たちの苦しみや悲しみにちゃんと寄り添って、それでも生きていてほしいっていう気持ちを込めて、ものを作っていくのがきっと映画であるし芸術でもあるだろうし」と主張した。
さらに橋本は「助け合いながら。そうしたらいつの間にか、世界がちょっとよりよくなっているかもなっていう風に。世界をより良くするお手伝いみたいなものを、映画を通してできていったらいいのかなと思っていて。なので、せっかくこうやって世界に開かれる、滅多にないまたとない機会である東京国際映画祭で、改めて世界を見渡して、今の日本の素敵なところと少し改善した方がいいのではないかと思われるところを、改めて見つめ直すきっかけになったらいいなと個人的に思っております」と話していた。
橋本愛「LGBTQ+」への考え明かす
この日は今泉力哉監督(「コンペティション」部門 『窓辺にて』)、福永壮志監督(「コンペティション」部門 『山女』)、松永大司監督(「コンペティション」部門 『エゴイスト』)も出席していた。質疑応答において、「LGBTQ+」に関して具体的にどんな理解があってほしいか質問を受けた橋本は「私の身近ではないですけど、自分の知っている人がものすごく苦しんでいるのを見ているので、変わってほしいなと思っているんです」と発言。「世界を見渡せば、『LGBTQ+』って、今はまだそうやって型にはめないと語れない段階にいるということだと思うんですけど、人はそもそも同じ人っていうのは、もちろん誰一人いないし、同じ状況な人も誰一人いないので。こうすればみんな幸せになるっていう事項は何一つないと思います。なので、1人でも多くの人が個々の具体的な苦しみに、一人ひとりが寄り添って考え抜いていくっていうのを繰り返していくしかないと思っていて」と考えを明かした。
また橋本は「そういう人が幸せになってほしいなっていう風に願っているだけなので。全体的なものを見渡して、具体的にどうなってほしいというよりかは、一人ひとりの考え方を変えていくしかないのではないかと思っていて。それが映画だったりほかの芸術、いろんなことによって影響を与えていけるのではないかっていう風に希望を持っているので。なるべく一人ひとりの意識を変革していくっていうことに、映画そのものが、芸術そのものが貢献していければいいなという風に思っております」とコメント。
3人の監督から、それぞれの現場におけるコミュニケーションで重視していることを聞き、その感想を聞かれた橋本は「大層なことを言ってしまったのでは(笑)。でもうれしかったです」と照れ笑い。「こんな風に監督のお気持ちを聞くような機会もないですし。ただ一番違うのは、私の立場だといろんな人の現場に向かう仕事であって、監督は自分の現場を作るっていう立場が、翻って違うので。反対側の景色っていうのを今少しでも知ることができて、とてもうれしかったです」と笑顔を見せていた。(modelpress編集部)
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