短編集「起終点駅 ターミナル」が映画化(C)桜木紫乃・小学館/「起終点駅 ターミナル」製作委員会【モデルプレス】

本田翼「プレッシャーも感じる」佐藤浩市と30歳差カップル誕生?

2014.09.11 11:16

俳優の佐藤浩市と女優の本田翼が、映画で30歳差の淡きラブストーリーを展開する。

2013年「ホテルローヤル」にて第149回直木賞を受賞、北海道在住の作家として一躍ベストセラー作家になった桜木紫乃が2012年に出版した六作から成る短編集「起終点駅 ターミナル」(2015年秋予定)が映画化。桜木氏にとって、原作が映画化されるのは初となる。

佐藤は道東・釧路の地で、頑なに国選弁護しか引き受けずに25年間ただ一人生きてきた弁護士・鷲田完治を、本田は完治が担当した事件の被告人として現れた敦子を、尾野真千子は完治の学生時代の恋人で25年前、旭川地方裁判所判事として赴任中に覚せい剤事件の被告として法廷に現れた女・冴子を演じる。

佐藤は「他人事のようにこの映画を観ながら、終わり近くでは、身につまされる切なさと、小さな救いのある映画になるよう釧路で頑張ってます」とコメント。本田は「佐藤浩市さんとご一緒できる機会をいただき嬉しさと同時にプレッシャーも感じています」と本音を明かし、「取り巻く環境や生い立ちは自分とはまったく違うものですが、椎名敦子が生まれ育った土地で演じることによりいつもと違う自分をみせられたらと思います」と意気込んだ。尾野は「過去の人として、鷲田完治の中に色濃く残せるように頑張りたいです」と語った。

「起終点駅 ターミナル」とは?

今作は、愛を失った男・完治55歳と孤独で傷ついた女・敦子25歳の30歳差の2人の男女の淡きラブストーリー。25年前、完治が旭川地方裁判所判事として赴任中、法廷に現れたのが学生時代の恋人・冴子。東京に妻と幼い子を残す完治だが、2人の関係は蘇る。それから半年、東京転任が決定した完治は大きな決断をするがそれを告げた時、再び冴子は完治の前から消えて行く。その結末に打ちのめされた完治は、判事の職も家族も捨て、逃げ込むように人生の「終点駅」として釧路の地に降り立つ。そんなとき、担当した事件の被告人として現れたのが敦子だった。2人は心を許していくというストーリーが展開される。

監督は「山桜」「真夏のオリオン」「小川の辺」などで、卓越した人間同士の情感描写に定評のある篠原哲雄氏。「釧路の地を、最果ての街と見据え、ここに留まっていた男が心の楔を解き一歩踏み出していく。そんな過程を佐藤浩市さんとがっつり向き合いながら撮ってます。いつもの浩市さんより色っぽくダメっぽく描きます」と明かし、桜木氏は「初めての映像化です。登場人物それぞれが、誰に裁いてもらえるわけもない罪の意識を抱えて生きているお話です」と語った。(modelpress編集部)

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