戸田恵梨香&永野芽郁、映画「母性」公開初日の心境明かす「戸田さんと過ごす時間がだんだん終わりに近づいている」
2022.11.23 14:54
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女優の戸田恵梨香、永野芽郁が23日、都内で開催された映画『母性』(11月23日公開)初日舞台挨拶に登壇。公開初日を迎えた心境を明かした。
戸田恵梨香&永野芽郁、映画「母性」公開初日の心境
ある未解決事件の語り手となる母娘の姿を描く本作。この日は戸田と永野と共に、廣木隆一監督、原作者の湊かなえ氏も出席していた。母のルミ子を演じた戸田は「今日は見ていただいてありがとうございます。初日っていう実感が全くなかったんですけど、始まったんだなあって今感じられてうれしいです。今日はよろしくお願いします」とにっこり。娘の清佳を演じた永野は「初日を迎えちゃったので、戸田さんと過ごす時間がだんだん終わりに近づいているっていうことなので、皆さんを置き去りにして私は楽しみたいと思います」と笑顔で語った。改めて公開を迎えた心境を問われた戸田は「本当に『いつの間に始まったんだ?』みたいな感じです(笑)。あれよあれよとこの日が来たっていう感じがして。撮影は昨年の4月ごろにやっていたので、すごく時間が経っているんですけど、あっという間の気がして、すごく不思議な感じです」と発言。
また「私自身、この『母性』という作品を見た時に、『この作品って何なんだろう?』ってすごく不思議に思ったんですよ。だいたい自分が携わってきた作品って、自分の役を通して感情移入してしまったりだとか、客観的に一視聴者として見ることができるんですけど、今回どこの視点でも見れなくって。こんな不思議な感覚になったことはない」と明かした。
さらに戸田は「取材をさせていただく中で、やっぱり世代だったり、異性=男性によっても見方が全く異なってくる作品なんだっていうことがわかって。これから皆さんが誰に感情移入し、この作品をどういう風に受け取るのかっていうのが、こんなにも興味深い作品になるとは思いませんでした。なのでこれから皆さんの声を聴けるのが本当に楽しみで仕方ないです」とも話していた。
一方の永野は「やっぱり無事に公開できるっていうのは純粋にうれしいですし、初めて戸田さんにお会いできたのが『母性』、この作品だったので、なんだか初めてお会いした日のこととか、今日朝思い出しながら来たんですけど(笑)。すごくあっという間のような、ちょっと時間がかかったような不思議な感覚で。いつも他の作品を迎えるときの初日とは、また違うなあと思いながら過ごしていますね」と白い歯を見せた。
原作者・湊かなえ、戸田恵梨香&永野芽郁の芝居を語る
また湊氏が、執筆中に頭に浮かんでいたイメージが映画によって上書きされたことを明かすと、戸田は「恐縮ですっていう気持ちです」と照れ笑い。イベントの前に湊氏と行っていた対談にも触れ「質問が止まらなくなっちゃって、本当に急いでここに来たんですけど(笑)、気になることが本当にたくさんある作品だなあって思いました。ただ、私はやった作品やった作品、その時に『ここが反省点だな』とか気づけることって滅多にないんです。ある程度時間が経って自分が成長できた時に、『この時、あの芝居ってこういう風にできたんだ』ってすごく時間が経ってから気づくんですよね。その時はいっぱいいっぱいやっているんですけど」とコメント。続けて「でも今回、取材をさせていってもらう中で、最後に自分の目線の時に『愛してる』って言いながら抱きしめているシーンがありましたけど、『あそこの表情を間違えたな』って気づいたんです(笑)」と告白した。
さらに戸田は「あそこは、湊さんがどういう意図であのシーンを描かれたのかはわからないんですけど、あのとき大地真央さん演じる母を自分に投影すべきだったって気づいて。本当は笑顔で清佳を『愛してる』って抱きしめるべきだったんじゃないかなって思ったんです。いかがですか?」と質問。
これに湊氏は「『ああ、そうか』って教えてもらっている感じなんですけど」と笑顔を見せ、ルミ子の思考は母の存在を踏まえてのものだと発言。「大地さんのあの笑顔をルミ子が浮かべて『愛してる』って言うのも『あ、そうか』って思ったり。でも、ルミ子はやっと『あ、そうだ。これは愛してるなんだ』って気づいた、たどり着いた感じが映画のときの表情。『ルミ子、ここにたどり着いた!』っていう。でも、その『愛してる』の奥に大地さんが私は見えました」と語った。この分析に戸田は「ありがとうございます」と安堵した様子で、客席に「よろしくお願いいたします」と笑顔を向けていた。
さらに湊氏は、永野の芝居について考えを聞かれると「喋っているときよりも台詞がない時の方が、今清佳はこういうことを考えているんだっていうのが、全部永野さんの表情で伝わってきて。台詞で言っているからこうなんだじゃなく、表情で今置かれている現状をその時代時代で表現できるって素晴らしいなと思いました」と称賛。
「恐縮です」と照れ笑いを見せた永野は「嬉しいですね。自分自身も難しいな、これ合っているのかな?どうしたらいいんだろう?っていうのをすごく考えながら、悩みながらやっていたので。それを生み出された湊さんに少し認めてもらえた気がして安心しました」と喜んでいた。(modelpress編集部)
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