映画「異動辞令は音楽隊!」の完成披露試写会に登壇した磯村勇斗、阿部寛(C)モデルプレス

阿部寛、磯村勇斗から“噂の真相”を尋ねられる<異動辞令は音楽隊!>

2022.07.28 22:27

俳優の阿部寛が28日、都内で行われた映画「異動辞令は音楽隊!」(8月26日公開)の完成披露試写会に、共演の清野菜名、磯村勇斗、高杉真宙、見上愛、メガホンをとった内田英治監督とともに出席。磯村から撮影現場で起きたハプニングをツッコまれる場面があった。

  
同作は内田監督によるオリジナルのヒューマンドラマ。コンプライアンスを問われるこの時代で犯人検挙には手段を択ばない警部補・成瀬司(阿部)が、行き過ぎた捜査の結果、最前線の刑事から広報課に属す「音楽隊」への異動辞令を受ける、人生大転換エンターテインメント。

阿部寛、楽器未経験で撮影に挑戦

阿部寛(C)モデルプレス
今回、楽器未経験で同作に挑んだ阿部は、劇中でのドラム演奏が素晴らしかったとMCから褒められると「そうですよね!」と満足げな表情を浮かべ、「3ヶ月くらい練習したんですけど、最初は数の多さでどれを叩いていいかわからないくらいで、足もあるのでバラバラでした」と苦笑。「あの楽器はすごく音が出るので、家じゃできないということで、ゴムパットみたいなものを買ってきて、ずっと木魚を叩くかのように練習して、1ヶ月半くらい経ってドラムに戻った時に『すごく叩きやすいな』と思って、そこから一気に火が付きましたね。それまで遠目で生きていました」と話した。

オファーがあった際の心境については「楽器と聞いて断ろうと思ったんですけど、内田さんが次に何やるんだろうって。そこにこれを持ってきて僕にオファーくださったということで、成瀬も挑戦だから、そこと一緒に挑戦できればいいなと思ってやることにしました」と語った。同じ音楽隊を演じた清野と高杉から、ドラム演奏が素晴らしかったと絶賛の声が飛ぶと、阿部は「もう何も言えませんね」と嬉しそうな表情を浮かべた。

清野菜名 (C)モデルプレス
そんな清野も楽器未経験でトランペットに挑戦したが「私も『うまく弾いてやるぞ』という気持ちで練習をしていました。音を出すのが難しい楽器で、そこがまず苦戦第一だったんですけど、家でもずっと練習をして、スタジオにも入ったりして、修行じゃないけどかなり練習を積みました」と努力を明かし、阿部は「久しぶりに部活に出たみたいな感じで、1ヶ月半くらい練習してからみんなに会って、いきなり『最後まで行きましょう』って監督の無茶振りがあって、やったらみんなそれぞれが助け合ってセッションになっていたんですよ。それでこの映画の意味を最初に掴んで、そこから練習したりして、汗水ともにしてきた感じがありましたね」と音楽隊のメンバーを称えた。

阿部寛、夏の撮影現場で起きたハプニング明かす

磯村勇斗、阿部寛(C)モデルプレス
また、磯村から「阿部さんが現場でカブトムシを見つけて、それをポケットに入れていたという噂話をスタッフさんからお聞きしまして(笑)。その真相をお聞きしたいんですけど…」と質問された阿部は「確かに!撮影は夏場でしたよね。肩に飛んできたんです、クワガタが。小さかったので、『これは入れておこう』と思って」と認めて会場の笑いを誘い、「それを見た照明のスタッフさんが、『もっと飛んできていますよ』ってカブトムシを3匹くれました」と回顧。磯村は「本当だったんですね(笑)」と目を丸くした。

磯村勇斗、楽器演奏に意欲的?

磯村勇斗(C)モデルプレス
そして、磯村は巡査部長の坂本祥太役を演じたが、音楽隊の演奏を見ての感想を求められると「刑事をしている自分が申し訳なくなりました」と吐露して笑わせ、「もちろん大した仕事だと思うんですけど、演奏会のシーンを坂本が見るということで一緒になることもあったんですけど、楽屋で音楽を練習している姿とか、音楽隊のチームの団結力を見ていると、『俺、何やっているんだろう…』、『早く事件を追いに行けよ』って思ってしまうくらい、申し訳ないなって感動しちゃったんですよね(笑)。役としても自分本人としても。それくらい素晴らしい演奏だったなと思いました」と目を輝かせた。

磯村勇斗(C)モデルプレス
これに、MCから「磯村さんも楽器をやった方がいいんじゃないですか?」と声が飛ぶと、磯村は「いや…苦労を見ているので」と苦笑し、阿部から「何をやりたいですか?楽器」と誘われると、磯村は「じゃあ阿部さんの横でパーカッションとかやりたいです」と返答。内田監督から「パート3まで構想があります。そうしたら(磯村に)難しい楽器をあえてお願いしようかな」と声をかけられた磯村は「頑張ります」と苦笑した。

見上愛、阿部寛&倍賞美津子との撮影振り返る

見上愛 (C)モデルプレス
見上愛 (C)モデルプレス
さらに、成瀬司の娘・成瀬法子を演じた見上は、父が阿部で、祖母が倍賞美津子という大御所との現場を経験したことについて聞かれると「私は普段、緊張しないんですけど、現場に入る前はさすがに緊張しました。でも現場に入ってみたらお二人ともフランクで優しくしてくださるし、役の向かい方みたいなものを姿勢で見せてくださっていて、すごく刺激的で楽しい現場でした」と明かし、阿部とのエピソードを聞かれると「本当に暑かったんですけど、阿部さんが1番涼しい場所を譲ってくださって、『ここ涼しいよ』って言ってくださった優しさはすごく覚えています」とにっこり。阿部は「優しいね、俺ね」と照れ笑いを浮かべた。

加えて、ギター経験があるという見上は、劇中でも阿部とセッションしているシーンがあるそうで「普通、始めたばかりの時はドラムを見るのに一生懸命になっちゃうと思うんですけど、そのシーンでアイコンタクトをとりながらリズムをキープされていて、私も心が動きながら撮影することができて素晴らしいなと思いました」阿部を絶賛すると、阿部は「あそこはすごくよかったですよ!カメラワークもバッチリ決まったシーンだったので、すごく嬉しかったです」と自画自賛。加えて阿部は「娘に反抗されるシーンがあるんですけど、本当にその日1日は暗かったです。悲しくて、悲しくて…」と父の顔も覗かせた。

阿部寛、世界へ作品をアピール

(左から)内田英治監督、見上愛、磯村勇斗、阿部寛、清野菜名、高杉真宙(C)モデルプレス
22日(現地時間)に、現在開催中のニューヨーク・アジアン映画祭(NYAFF)に同作のワールドプレミアで参加していた阿部は、アジアでもっとも活躍する俳優に贈られる“スター・アジア賞”を日本人で初受賞したが、現地の様子について阿部は「ほとんどの人がマスクをしていなくて、みんなキャラクターが濃いなと。僕から見ても濃すぎるだろって」と話し、「逆にいうと、日本ではマスクが定着しているけど、向こうはマスクを取っていて、感染者数も少ないんですね。早く日本もこうなるといいなと思って、みなさんの笑顔や表情が見たいなって思います。きっとこの映画、みなさんのマスクの下かも知れないけど、笑顔や涙だったり、色んなストーリーをみなさんが感じてくれると思うので、ぜひ楽しんでください」とアピールした。(modelpress編集部)

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