磯村勇斗、映画初主演決定 髭伸ばしプレハブ泊まって役作り<ビリーバーズ>
2022.03.14 06:00
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俳優の磯村勇斗が映画初主演を務める「ビリーバーズ」が7月より公開されることが決定。磯村演じるオペレーターのキャラビジュアルも同時に公開された。
磯村勇斗主演「ビリーバーズ」
常に先鋭的な作品を世に問い続けカリスマ的人気を誇る漫画家・山本直樹が「カルト」の世界に切り込み、人間の欲望をあぶり出した問題作「ビリーバーズ」の実写化が決定。過激な内容ゆえ実現不可能とも言われた本作の映像化に挑んだのは、今までに100作以上の映像作品を手掛けてきた職人監督であり、熱烈なファンを持つ映像作家とも評される鬼才・城定秀夫。
2020年「アルプススタンドのはしの方」で高い評価を獲得、2021年には現在絶賛公開中の映画・瀬戸康史主演「愛なのに」、そして田中圭主演「女子高生に殺されたい」ほか多数の公開作を控える彼自身が、本作の映画化を熱望。長年ファンである山本直樹の世界観へ最大限のリスペクトを込めながらも、絡みつくような官能美に、乾いたユーモアとヴァイオレンスを交え、唯一無二の映像世界を作り上げた。
磯村勇斗、映画初主演決定
先日、首から下だけの謎のティザービジュアルを解禁した本作。SNS上で様々な予測が上がっているが、今回、3人のうち最も序列の低いポジションに置かれ、純粋な信仰心と抑えきれない欲望の間で揺れ動く主人公・オペレーターのキャストが解禁された。オペレーター役は、映画初主演となる磯村。NHK連続テレビ小説「ひよっこ」(17)ではヒロインと恋に落ちる心穏やかな好青年役、映画「ヤクザと家族」(20)ではヤクザ相手に一歩も引かないアウトロー役など常に多彩な演技で観客を魅了。11日、授賞式が行われた第45回日本アカデミー賞では、「ヤクザと家族 The Family」・劇場版「きのう何食べた?」の2作品で新人俳優賞を受賞。
本作では、宗教的な団体の中で、食欲、性欲などいかなる欲も捨て去り浄化を目指すオペレーターを演じており、どこか浮世離れした登場人物の日常に見事な説得力をもたらしている。議長、副議長ら追加キャストは後日解禁される。
磯村は「初主演の映画が『ビリーバーズ』で良かったと心から思います。原作と脚本を読んだ時、自然とこの物語の世界を生きてみたいと感じました」とコメント。
城定監督は「食事制限で体を絞り、髪と髭を伸ばし、電気も水道もなく、虫は入るわ、雨漏りするわの安普請の劇用プレハブに撮影前から泊り込んで役作りをし、全身全霊で演じてくれた磯村さんの存在がなければこの映画は成立しませんでした」と磯村の役作りを明かした。(modelpress編集部)
磯村勇斗コメント
初主演の映画が「ビリーバーズ」で良かったと心から思います。原作と脚本を読んだ時、自然とこの物語の世界を生きてみたいと感じました。俗世間と、それに対して、可能な限り欲望を削ぎ落とし、信仰する力で安住の地を求める世界。異様にも映るこちらの世界の方が純粋で、常識に囚われている世の中の方が異常なのかもしれない。ビリーバーズで生きる人物たちは皆一生懸命です。だからこそ滑稽にも見えて笑えてくる。信仰があり、エロスがあり、不気味だけどどこか哀愁があり。人間の本能の先にあるものは何なのか。混沌とした今の時代だからこそお届けしたい作品です。
城定秀夫監督コメント
「オペレーター」という風変わりな役名でこの狂気の物語を力強く牽引するのが磯村勇斗さんです。食事制限で体を絞り、髪と髭を伸ばし、電気も水道もなく、虫は入るわ、雨漏りするわの安普請の劇用プレハブに撮影前から泊り込んで役作りをし、全身全霊で演じてくれた磯村さんの存在がなければこの映画は成立しませんでした。磯村勇斗主演「ビリーバーズ」あらすじ
とある孤島で生活をする2人の男と1人の女。男の1人は「オペレーター」、女は「副議長」、もう1人の男は「議長」と互いに呼び合い、揃いのTシャツを着ている。「ニコニコ人生センター」という宗教的な団体に所属している3人は、「孤島のプログラム」と呼ばれる無人島での共同生活を送り「安住の地」へと旅立つ日に思いを馳せていた。朝の瞑想、昨晩見た夢の報告、テレパシーの実験、といったメールで送られてくる不可解な指令を実行し、時折届けられる僅かな食料でギリギリの生活を送る。
それらすべてが、性欲や過度な食欲に物欲といった俗世の汚れを浄化し「安住の地」へ出発するための修行なのだ。だが、飢えとの戦い、突如現れた外界からの侵入者、ほんの僅かなほころびは、徐々に互いの本能と欲望を暴き出してゆく。
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