(後列左から)久連石由文氏、斎藤岩男氏、河津太郎氏、河村光庸氏、川口典孝氏、高橋雅美氏、徳永友一氏、RADWIMPS、河村信二氏(中列左から)中村義洋氏、星野源、鈴鹿央士、森崎ウィン、横浜流星、岸井ゆきの、黒島結菜、吉岡里帆(前列左から)長澤まさみ、松坂桃李、武内英樹氏、シム・ウンギョン、吉沢亮(C)日本アカデミー賞協会

<第43回日本アカデミー賞/結果まとめ>「新聞記者」最優秀作品賞など3冠 最多は「キングダム」

2020.03.06 22:52

6日、午後9時から日本テレビ系にて「第43回 日本アカデミー賞 授賞式」が放送され、最優秀作品賞が藤井道人監督の映画「新聞記者」に決定した。ここでは各賞受賞作とともに授賞式の様子をまとめる。

  

「新聞記者」が最優秀作品賞

最優秀作品賞「新聞記者」に出演した(左から)松坂桃李、シム・ウンギョン(C)日本アカデミー賞協会
松坂桃李とシム・ウンギョンがW主演を務めた「新聞記者」は、1人の新聞記者の姿を通して報道メディアは権力にどう対峙するかを問いかける物語。

最優秀作品賞が発表され、ステージに上がると松坂は「うれしいです。純粋に。ここにはいない本当にスタッフの方々、関係者の方々と一緒に喜びを今すぐにでも分かち合いたい気分です」と喜びを表現。シムは「本当に計り知れません。ありがとうございます。何とも言えない気持ちなので、光栄です。ありがとうございます」と挨拶し、来年の司会を務めるにあたり「がんばります!」と意気込みを語った。

藤井監督は「本当に、本当にうれしいしか言えないんですけど、本当にもっともっとたくさんのスタッフとみんなと力を合わせてこの映画を作ったので、早くみんなに報告したい、桃李君と同じ思いです」と歓喜していた。


松坂桃李&シム・ウンギョン、最優秀主演ダブル受賞

松坂桃李(C)日本アカデミー賞協会
シム・ウンギョン(C)日本アカデミー賞協会
松坂とシムは最優秀助演男優賞、最優秀主演女優賞をそれぞれ受賞し、「新聞記者」は3冠を達成。

受賞時のスピーチで松坂は「ハードルが高い役だなと思いましたが、ウンギョンさんと一緒にお芝居をすることができて最後まで駆け抜けることができました」とコメント。シムは「共演できて本当に光栄でした、松坂桃李さん、本当に本当にありがとうございました」と思いを述べた。


「キングダム」最多の4部門受賞

吉沢亮(C)日本アカデミー賞協会
長澤まさみ(C)日本アカデミー賞協会
ほか最優秀助演男優賞は吉沢亮(「キングダム」)、最優秀助演女優賞は長澤まさみ(「キングダム」)が受賞。「キングダム」で二役を演じた吉沢は「僕が優秀助演男優賞をいただいた時に一番最初に連絡が来たのが主演の山崎賢人(※「崎」は正式には「たつさき」)で、『おめでとう』と連絡をくれて。次は続編で2人で来ようぜと熱い話をしました」と山崎との絆を感じさせるエピソードを披露。15年ぶり2回目の受賞を果たした長澤は、「まだ会ったことのない自分を目指してこれからも励んでいきたいなと思います」と今後への抱負を述べた。

最優秀美術賞は斎藤岩男氏(「キングダム」)、最優秀撮影賞は河津太郎氏(「キングダム」)、最優秀録音賞は久連石由文氏(「蜜蜂と遠雷」)、最優秀編集賞は河村信二氏(「翔んで埼玉」)、最優秀外国作品賞は 「ジョーカー」、最優秀音楽賞はRADWINPS(「天気の子」)、最優秀脚本賞は徳永友一氏(「翔んで埼玉」)、最優秀アニメーション作品賞は「天気の子」、最優秀監督賞は武内英樹氏(「翔んで埼玉」)がそれぞれ輝き、「キングダム」が最多4部門での受賞となった。

星野源「引越し大名!」で話題賞

星野源(C)日本アカデミー賞協会
さらに話題賞の俳優部門は「引越し大名!」で星野源が受賞。星野は「一般投票で決まる賞ということで本当に嬉しいです」と喜びをあらわにした。

作品部門には「決算!忠臣蔵」が輝き、中村義洋監督と、同作品で優秀助演男優賞を受賞している岡村隆史が登壇。岡村は、自身がパーソナリティを務めるラジオ番組で投票を呼びかけ、作品賞を受賞できたものの、俳優賞を逃したことについて「リスナーに裏切られた気持ちであります」と冗談交じりに語り、笑いを誘った。

また新人俳優賞には横浜流星、吉岡里帆、岸井ゆきの、黒島結菜、鈴鹿央士、森崎ウィンの6人が選出された。

「第43回日本アカデミー賞」コロナ影響で規模縮小

同賞は2018年12月16日から2019年12月15日までに東京地区において、有料で初公開された優秀な劇場用映画及びアニメーション作品(1日3回以上、2週間以上継続して上映された40分以上の作品)が対象。今年1月に発表された正賞15部門各優秀賞の中から、6日に東京・グランドプリンスホテル新高輪にて行われた授賞式で各最優秀賞が決定した。

なお、2月27日には新型コロナウィルス感染予防の観点から、授賞式のすべての観覧を取り止め、規模を縮小して実施されることが発表されていた。

司会はこれまで授賞式会場でのインタビューやテレビ放送の司会を務めてきた羽鳥慎一アナウンサーと、2019年「万引き家族」にて「第42回日本アカデミー賞」最優秀主演女優賞を受賞した女優の安藤サクラが務めた。(modelpress編集部)

情報:日本テレビ

「第43回日本アカデミー賞」主な受賞者・作品一覧(五十音順)

<優秀作品賞>

・「キングダム」
・「新聞記者」
・「翔んで埼玉」
・「閉鎖病棟 ―それぞれの朝―」
・「蜜蜂と遠雷」

<優秀脚本賞>

・片島章三「カツベン!」
・詩森ろば/高石明彦/藤井道人「新聞記者」
・徳永友一「翔んで埼玉」
・平山秀幸「閉鎖病棟 ―それぞれの朝―」
・三谷幸喜「記憶にございません!」

<優秀主演男優賞>

・笑福亭鶴瓶「閉鎖病棟 ―それぞれの朝―」
・菅田将暉「アルキメデスの大戦」
・中井貴一「記憶にございません!」
・松坂桃李「新聞記者」
・GACKT「翔んで埼玉」

<優秀主演女優賞>

・シム・ウンギョン「新聞記者」
・二階堂ふみ「翔んで埼玉」
・松岡茉優「蜜蜂と遠雷」
・宮沢りえ「人間失格 太宰治と3人の女たち」
・吉永小百合「最高の人生の見つけ方」

<優秀助演男優賞>

・綾野剛「閉鎖病棟 ―それぞれの朝―」
・伊勢谷友介「翔んで埼玉」
・柄本佑「アルキメデスの大戦」
・岡村隆史「決算!忠臣蔵」
・佐々木蔵之介「空母いぶき」
・吉沢亮「キングダム」

<優秀助演女優賞>

・天海祐希「最高の人生の見つけ方」
・小松菜奈「閉鎖病棟 ―それぞれの朝―」
・高畑充希「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」
・長澤まさみ「キングダム」
・二階堂ふみ「人間失格 太宰治と3人の女たち」

<新人俳優賞>

・岸井ゆきの「愛がなんだ」
・黒島結菜「カツベン!」
・吉岡里帆「見えない目撃者」「パラレルワールド・ラブストーリー」
・鈴鹿央士「蜜蜂と遠雷」
・森崎ウィン「蜜蜂と遠雷」
・横浜流星「愛唄 ー約束のナクヒトー」「いなくなれ、群青」「チア男子!!」

<優秀監督賞>

・佐藤信介「キングダム」
・周坊正行「カツベン!」
・武内英樹「翔んで埼玉」
・平山秀幸「閉鎖病棟 ―それぞれの朝―」
・藤井道人「新聞記者」

<優秀アニメーション作品賞>

・「空の青さを知る人よ」
・「天気の子」
・「名探偵コナン 紺青の拳」
・「ルパン三世 THE FIRST」
・「ONE PIECE STAMPEDE」

<優秀外国作品賞>

・「イエスタデイ」
・「グリーンブック」
・「ジョーカー」
・「運び屋」
・「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」
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