桜田ひより「寅さん」知らずにオーディション受けていた<男はつらいよ お帰り 寅さん>
2019.12.27 10:46
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映画『男はつらいよ お帰り 寅さん』公開記念舞台挨拶が26日に都内で行われ、倍賞千恵子、吉岡秀隆、後藤久美子、前田吟、池脇千鶴、美保純、佐藤蛾次郎、桜田ひより、北山雅康、笹野高史、夏木マリ、浅丘ルリ子、山田洋次監督が登壇した。
桜田ひより「常に心の中に寅さんがずっといたような気がします」
国民的人気を誇った映画シリーズ『男はつらいよ』が誕生してから50年。新たに作られた本作は、新撮された登場人物 たちの“今”を描く映像と、4Kデジタル修復されて蘇る寅さん(渥美清)のシリーズ映像が見事に紡ぎ合う新たな物語。本作では、寅さんの異母妹・さくら役を倍賞が、さくらの息子・満男役の吉岡が演じる。
満男の娘・ユリ役の桜田は「記念すべき50作目に参加できて心の底からうれしく思います」と感激の面持ち。「現場にいる時も、ユリとして生きている時も、常に心の中に寅さんがずっといたような気がします」と撮影時を思い返した。そんな中、「『男はつらいよ』という作品を知らずにオーディションを受けていた」と明かし、共演者を驚かせる場面もあったが、桜田は「今思うと、そこでも寅さんが見守ってくれたんじゃないかなと思い、感謝しかないです」と誠実に思いを伝えていた。
公開を明日に控え、山田監督は「渥美さんはこの世の人ではないけれど、この映画の主役は渥美清、寅さん、結局そうなってしまったなと思います。しかしそれを超えて、50年という時代が主役になっているんじゃないかな。きっと若い人は若い人なりに、年配の人は年配の人なりに、今日までの自分の歴史を振り返って、いろんなことを考えることができるんじゃないか…。ぜひそういう映画であってほしい」と今の心境を語った。
倍賞千恵子ら、渥美清さんへの思い明かす
倍賞は、「50年前から長い映画を撮っていて、やっと出来上がって、明日封切られる」ような感覚だそうで、撮影時は「お兄ちゃんがいて、どこかで見ていて『山田さんよく頑張ったな』とか『さくら、頑張ったじゃないか』と言ってくれている気がしていました」と回顧。そして全作品に出演していることもあり、感極まる倍賞は、声を詰まらせながら「だからお兄ちゃんもきっと喜んでいると思います」と渥美さんに思いを馳せた。そんな倍賞に、「お母さん、大丈夫ですよ、見守ってくれています」と優しく声をかける吉岡。自身は寅さんへの思いを尋ねられると、「50作目の話をいただいたときから、ずっと長い寅さんを探す旅に出ていたような気がします。今無事に旅を終えられることができたのも、ずっと渥美さんが見守ってくださったおかげだと思います」と打ち明けた。
満男の初恋相手・イズミ役の後藤は、「このように大人に成長したイズミを演じることができたのは大きな喜びです」と感慨をにじませると、「皆さんは私たちが大好きな渥美さん演じる寅さんにたくさん会えます。どうぞ楽しんでください」とアピールした。また、「母一人、子一人、ちょっと愛情不足な家庭で育ったイズミが、このようにきちんと人生を歩んでいられるのは、寅さんの優しさに出会うことができたからだと思っております。おじちゃま、ありがとう」とイズミとして感謝の言葉を贈った。(modelpress編集部)
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