<写真特集/結果まとめ>「第42回日本アカデミー賞」授賞式
2019.03.01 23:08
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1日、東京・グランドプリンスホテル新高輪にて「第42回日本アカデミー賞」授賞式が行われた。本記事では、受賞結果を総まとめする。
「第42回日本アカデミー賞」
「第42回日本アカデミー賞」は、2017年12月16日から2018年12月15日までに東京地区において有料で初公開された優秀な劇場用映画及びアニメーション作品(1日3回以上、2週間以上継続して上映された40分以上の作品)が対象。司会は、日本アカデミー賞協会 組織委員会 副会長で俳優の西田敏行と「彼女がその名を知らない鳥たち」で「第41回日本アカデミー賞」最優秀主演女優賞を受賞した蒼井優がつとめた。
第42回日本アカデミー賞「最優秀助演男優賞」
最優秀助演男優賞は、『孤狼の血』(白石和彌監督)の松坂桃李が受賞。ブロンズを受け取った松坂は「いやあ…すごい…。何を言えばいいんでしょうか」としばし言葉を失いながら、「20代の半ばくらいからちょっと違った色の作品に挑戦していきたいと話していた」と方向転換を図っていた当時、白石監督の『凶悪』を観て「是非、白石監督の作品に出たいと言った」と回顧。その後『彼女がその名を知らない鳥たち』『孤狼の血』と二作品でタッグを組むことになり「本当に僕にとっては財産のような作品になりました。この受賞を(キャストやスタッフの)皆さんで一緒に分かち合いたいと思います」と声を震わせた。
第42回日本アカデミー賞「最優秀助演女優賞」
最優秀助演女優賞は、昨年9月に亡くなった樹木希林さんが映画『万引き家族』での演技を評価され受賞。授賞式には希林さんの娘でエッセイストの内田也哉子が代理で出席し、ブロンズを受け取った。第42回日本アカデミー賞「新人俳優賞」
新人俳優賞を受賞したのは、羊と鋼の森』の上白石萌歌『、『生きてるだけで、愛。』の趣里、『響-HIBIKI-』の平手友梨奈、『累 -かさね-』『散り椿』の芳根京子、『コーヒーが冷めないうちに』の伊藤健太郎、『坂道のアポロン』『覚悟はいいかそこの女子。』の中川大志、『スマホを落としただけなのに』『ビブリア古書堂の事件手帖』の成田凌、『リバーズ・エッジ』の吉沢亮、計8名。各々、「素敵な賞をありがとうございます。『リバーズ・エッジ』という作品で去年、ベルリン国際映画祭に出させていただいたり、日本の映画祭にも呼んでいただきました。こうして映画人の方々の前でお話をすることで、皆さんの熱を感じる瞬間も多く、『映画ってすごくエネルギーを持っている素敵なものだな』と感じる去年と今年でした」(吉沢)、「自分はお芝居に対して自分に嘘をついてるんじゃないかと疑問を持っていたんですけど、全然そんなことなく、自然体で挑めてうれしかったです。チームのみなさん、私に関わってくれた皆さんに感謝したい」(平手)など、思いを伝えた。
第42回日本アカデミー賞「話題賞」
話題賞・俳優部門は、『コーヒーが冷めないうちに』の伊藤健太郎が受賞。作品部門は『カメラを止めるな!』が獲得した。第42回日本アカデミー賞「最優秀主演女優賞」
最優秀主演女優賞は、『万引き家族』(是枝裕和監督)の安藤サクラ。産後初の出演となった同作においては、子育てとの両立に葛藤があり「『万引き家族』で感じたのは、子育ては24時間、映画の現場も24時間。子育ても映画の現場でも全力を尽くしていかなければならない、それをどうバランスをとったらいいかわからなくて」と苦悩を告白。「妻として、母として、健やかな日常を送ることが一番の目標であります」と揺るぎない想いがありつつも、父・奥田瑛二の影響で幼い頃から触れてきた映画の現場は「自分にとって新しい活力を与えてくれる場所。それがない時間を過ごしていないので、この2つをどう両立したらいいのか正直今、全くわかりません」と本音を吐露した。
「今日ずっとこの授賞式が始まってから、自分がそういう曖昧な気持ちでいることがすごく嫌で、ずっとモヤモヤしていた」というが、同時に「今日この場に来て、本当に素晴らしい先輩方の姿を見て、どうしたって映画の世界の方には憧れを抱いてしまうんだな、とはっきり自覚しました」と刺激も。最優秀主演女優賞という輝かしい受賞を胸に「必ず自分の中で決着をつけて、きちんとまた映画の時間に携われるような環境に自分自身をきちんと整えて、また映画の世界に戻ってきたいって思いました。本当にありがとうございます」と感謝を述べ、会場から割れんばかりの拍手を浴びた。
第42回日本アカデミー賞「最優秀主演男優賞」
最優秀主演男優賞は、『孤狼の血』(白石和彌監督)の役所広司。第20回・21回での連続受賞以来、20年ぶり3度目の同賞獲得となった。役所は「岸部一徳さんが『死の棘』で最優秀主演男優賞を獲られたとき、『こんなことってあるんだ』とおっしゃったのを会場で聞いていてすごく感動した記憶がある。僕も2年連続でいただいてから、そこからはなかなか獲れずにいて、本当に最優秀主演男優賞は難しいものだとつくづく感じていました。本当に素晴らしい賞をいただけて、びっくりしました」と喜びを噛み締めた。
第42回日本アカデミー賞「最優秀作品賞」
最優秀作品賞は、是枝裕和監督の『万引き家族』。同作からは、安藤サクラが最優秀主演女優賞、樹木希林さんが最優秀助演女優賞に輝くなど、今アワード最多となる8部門が最優秀賞に選ばれた。最優秀作品賞に選ばれると、熱い抱擁で喜びを分かち合った「万引き家族」のキャスト陣とスタッフたち。松岡茉優は大粒の涙を流し、安藤から優しく頭をなでられる場面もみられた。(modelpress編集部)
「第42回日本アカデミー賞」一覧
・最優秀作品賞『万引き家族』(是枝裕和監督)
優秀作品賞:『カメラを止めるな!』、『北の桜守』、『孤狼の血』、『空飛ぶタイヤ』、『万引き家族』
・最優秀アニメーション作品賞
『未来のミライ』(細田守監督)
優秀アニメーション作品賞:『ドラゴンボール超 ブロリー』『ペンギン・ハイウェイ』『未来のミライ』『名探偵コナン ゼロの執行人』『若おかみは小学生!』
・最優秀監督賞
是枝裕和監督『万引き家族』
優秀監督賞:上田慎一郎『カメラを止めるな!』、是枝裕和『万引き家族』、白石和彌『孤狼の血』、滝田洋二郎『北の桜守』、本木克英『空飛ぶタイヤ』
・最優秀主演男優賞
役所広司『孤狼の血』
優秀主演男優賞:岡田准一『散り椿』、舘ひろし『終わった人』、濱津隆之『カメラを止めるな!』、役所広司『孤狼の血』、リリー・フランキー『万引き家族』
・最優秀主演女優賞
安藤サクラ『万引き家族』
優秀主演女優賞:安藤サクラ『万引き家族』、黒木華『日日是好日』、篠原涼子『人魚の眠る家』、松岡茉優『勝手にふるえてろ』、吉永小百合『北の桜守』
・最優秀助演男優賞
松坂桃李『孤狼の血』
優秀助演男優賞:岸部一徳『北の桜守』、ディーン・フジオカ『空飛ぶタイヤ』、西島秀俊『散り椿』、二宮和也『検察側の罪人』、松坂桃李『孤狼の血』
・最優秀助演女優賞
樹木希林『万引き家族』
優秀助演女優賞:樹木希林さん『日日是好日』、樹木希林さん『万引き家族』、篠原涼子『北の桜守』、深田恭子『空飛ぶタイヤ』、真木よう子『孤狼の血』、松岡茉優『万引き家族』
・最優秀脚本賞
是枝裕和『万引き家族』
優秀脚本賞:池上純哉『孤狼の血』、上田慎一郎『カメラを止めるな!』、是枝裕和『万引き家族』、那須真知子『北の桜守』、林民夫『空飛ぶタイヤ』
・最優秀美術賞
今村力『孤狼の血』
・最優秀撮影賞
近藤龍人『万引き家族』
・最優秀照明賞
藤井勇『万引き家族』
・最優秀録音賞
浦田和治『孤狼の血』
・最優秀編集賞
上田慎一郎『カメラを止めるな!』
・最優秀音楽賞
細野晴臣『万引き家族』
・最優秀外国映画作品賞
『ボヘミアン・ラプソディ』
優秀外国作品賞:『グレイテスト・ショーマン』、『シェイプ・オブ・ウォーター』、『スリー・ビルボード』、『ボヘミアン・ラプソディ』、『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』
・新人俳優賞
上白石萌歌『羊と鋼の森』
趣里『生きてるだけで、愛。』
平手友梨奈『響-HIBIKI-』
芳根京子『累 -かさね-』『散り椿』
伊藤健太郎『コーヒーが冷めないうちに』
中川大志『坂道のアポロン』『覚悟はいいかそこの女子。』
成田凌『スマホを落としただけなのに』『ビブリア古書堂の事件手帖』
吉沢亮『リバーズ・エッジ』
・話題賞
俳優部門:伊藤健太郎『コーヒーが冷めないうちに』
作品部門:『カメラを止めるな!』
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