(左上から時計回りに)真飛聖、冨手麻妙、江波杏子、西岡徳馬(提供写真)

“娼夫”松坂桃李をとりまくキャスト一斉発表<娼年>

2017.12.19 13:00

俳優の松坂桃李の主演映画「娼年」(2018年4月公開)のキャストが発表された。

  
同作は性の極限を描いたセンセーショナルな内容が話題を呼び、2001年の直木賞候補にもなった石田衣良氏の恋愛小説を映画化。2016年には松坂主演で舞台化もされており、再び松坂と三浦大輔監督がタッグを組んだ。

松坂桃李をとりまくキャストたち

今回は、全キャストを発表。恋愛や女性に「興味がない」というリョウ(松坂桃李)を見出し娼夫になるよう誘う、秘密の会員制ボーイズクラブ「パッション」のオーナー、御堂静香役に真飛聖。 「パッション」に入るための情熱の試験の場でリョウの前に現れる静香の娘・咲良役に冨手麻妙。リョウが「娼夫」として出会うさまざまな客たちからは、わけありの泉川夫妻の夫役に西岡徳馬(「徳」は旧字体)、上品な老女役には舞台に引き続き江波杏子が扮する。

松坂演じる森中領の同級生・田島進也に小柳友、同じクラブで働く平戸東に猪塚健太、そしてリョウにその欲望を引き出されていく女性たちを、桜井ユキ、馬渕英里何、荻野友里、佐々木心音、大谷麻衣、階戸瑠李が演じる。

映画「娼年」に監督手応え

原作に忠実にセックスを真っ向からから描いた内容と松坂の体当たりの演技で話題騒然、伝説となった舞台同様、 「性描写に関しては一切妥協せず、でも、よりポップに描き切ったつもりでいます」と語る三浦監督。「結果、あまり前例がない、新しいエンターテイメントが産まれた予感がしています」と手応えを感じているようだ。

松坂も「舞台で表現できなかったこと、映像だからこそ残せるものが、映画『娼年』にはあると思いました」と振り返るように、舞台とはまた一味違う映像表現の限界に挑戦した同作。魅力的な登場人物たちとともに、「娼夫」として生きるリョウが、一人の人間として、男性として成長する姿を描き出す。(modelpress編集部)

真飛聖 コメント

人は大人になるにつれ、心に抱えている思いを吐き出しにくくなるものですが、この「娼年」という作品は、そんな女性たちの心の闇、そして生きていく中で本当は切っても切れない性(さが)を大胆かつ繊細に描いています。

私の演じる御堂静香も、それぞれの登場人物も欲望から生まれる葛藤、心のきびというのはとてもリアルで生々しささえ感じますが、実はその中にある日常ではなかなか理解しがたい様々な愛の形がそこには存在していて、それを通してひとりの男性が人として成長していく姿はとても魅力的です。

映画館に見に行く勇気を一歩踏み出していただけたら、そこに映しだされるものはきっと共感できる、愛おしい世界だと思います。

冨手麻妙 コメント

咲良役を演じさせていただきました冨手麻妙です。『娼年』と出会ったのは去年の夏、三浦大輔監督によって舞台化されるというお話を聞いた時でした。

舞台版はオーディションに落選してしまい、物凄く悔しい思いでいっぱいでしたが、今回再び三浦監督が映画化されるということで再チャレンジさせて頂き、原作を読んだ時からどうしてもやりたかった咲良役で選んでいただきました。

『娼年』に出てくる人々は皆、どこまでも優しく、私は撮影している時はもちろん、完成された映画を見たあと、心が温かくなったというか、優しい気持ちになりました。

家族やカップル、友達同士で見に行って、あえて別々の席に座って、見終わった後、この映画について色々語り合って欲しい、そんな見方ができる映画です。

西岡徳馬 コメント

三浦監督より熱いラブコールをいただき、原作を読み脚本を読みましたが、『この役は何故に俺なのか??』と不思議に思いました。

役者は『オファーがあれば喜んで演じさせてもらいたい!』と思うものですが、『しかしこの役は…?』と、疑問がわきました。

あまり突っ込むのも野暮なので、『わかりました。とりあえず衣裳合わせで。』とお返事しました。

衣裳合わせ当日では当たり前のことですが、すぐに衣裳合わせが始まり、『この役は何故に…?』の会話はできませんでした。(笑)

きっと、西岡徳馬がこの役を演じたら面白い!と思われたからでしょう。

しかしこの“面白い”というフレーズが曲者で、皆それにのせられるのです。

所詮役者は演出家の駒。でも、ただでは転ばないぞ!ともがき遊ぶのが役者。

この戦いもたっぷり遊ばせてもらいました!

三浦く~ん!ありがとう!!

兎にも角にも、全出演者が実に真面目に誠実にこの映画に取り組んでいることが良くわかりました。

素晴らしい人間模様の作品になりましたね。

江波杏子 コメント

歳を重ねた老女役を舞台、映画と参加させて頂きました。

三浦監督の真摯な演出空間に全身を預け、その静謐にて清澄な、そして深く神秘な地熱、どこか怖い甘やかな心地良さに導かれ、年齢(よわい)を重ねた我、女優は真に演じさせて頂きました。

どこか怖い甘やかな二日間の撮影現場。

幸福な愉悦な時間でした。
【Not Sponsored 記事】

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