福士蒼汰＆小松菜奈が涙 サプライズレターに感動こらえきれず

サプライズレターに涙

舞台挨拶では、福士と小松へ、三木監督からサプライズレターが送られる場面も。実は、2人に監督から手紙が送られるのは、撮影前に続き2回目。

福士へは「2人きりのシーンが多い今回の映画の中で、愛美（小松）に翻弄される役どころだったけれど、現場では逆に菜奈ちゃんが緊張しないよう、リラックスした空気を作ってくれていました。その立ち振舞のイケメン度もさることながら、現場で常に心の余裕をもって挑んでくれていたのが印象的で、その裏ではみんなに見せない影の努力と準備を怠らず、高い意識で作品に向き合ってくれていたように思います。“役者”福士蒼汰は本人が願っているように、きっと近い将来、国内にとどまらず、海外でも活躍できるモチベーションの高さと力を持っていると感じました」。

小松へは「実は、菜奈ちゃんのマネージャーさんからも、クランクイン前、菜奈ちゃん自身が今回の役作りに悩んでいるということを事前にこっそり聞いていたりもしました。でも、菜奈ちゃんは現場ではその悩みを微塵も感じさせることはなく、明るくひたむきに愛美として物語の中に生きようとしてくれました。（中略）ファンタジーという大きな絵空事ですが、ちゃんと人の体温を感じることができたのは、菜奈ちゃんがそうやって自分の心を削ってすべてを注ぎ込んでくれたからであり、菜奈ちゃんがそうできたのも、福士くんが隣で温かい空気で包んでくれていたからにほかなりません。2人じゃなければ、この物語は成立しませんでした」。

そして、「高寿が福士くんで、愛美が菜奈ちゃんで本当によかったです。ありがとう」と監督から感謝と労いの言葉が伝えられると、小松はこらえきれず涙。福士がハンカチを手渡すと、客席からは「キャー」と歓声が響いた。

その後、感想を求められた福士は目にうっすら涙を浮かべながら、「そういう監督の気持ちを今、こういう場で知れて嬉しいなって。僕もこの作品が監督で、菜奈ちゃんが愛美で、ちゃんと盛り上げてくれる2人（東出、山田）がいて、助かってんなー、ありがてーなってすごく感じました」と感謝。一方、小松は「ずるいです…しゃべれません」と涙が止まらない様子だった。

切ない運命を描く

同作は、2014年8月に文庫書き下ろしで刊行されて以来人気を博し、150万部を突破した七月隆文氏の同名小説（宝島社）が原作。

京都の美大に通う20歳の学生・南山高寿（福士）と、高寿が大学に向かう電車の中で一目惚れした女性・福寿愛美（小松）の2人が背負う、切ない運命を描く。（modelpress編集部）