遠藤新菜、斎藤工との共演を振り返る(C)2015「無伴奏」製作委員会

「non-no」遠藤新菜、斎藤工とのラブシーン秘話明かす「さすがだな」

2016.02.04 10:00

雑誌「non-no」専属モデルの遠藤新菜が出演する映画「無伴奏」(3月26日公開)の本予告が公開。切ない恋の四角関係が描かれた同作のなかで遠藤は、成海璃子・池松壮亮・斎藤工の3人に影響を及ぼすキーパーソン・高宮エマを演じる。

  

斎藤工との共演を回顧

同作で初めて衣服を脱いだ演技に挑んだ遠藤は、斎藤とのキスシーンを「先輩だけれど、『こうしよう』とか『こう行くからこう来て』ということを何も言わないで、その場の感覚で全部やるというのがすごく有り難かった」と振り返り、「変な緊張を持ったシーンが無かったので、『こうやって相手に気を遣わずに自分が思った通りにやることで、初めてちゃんとお芝居が成立するな』と一番思いました」と新たな発見を告白。また、濡れ場シーンでの斎藤の細やかな気遣いに感動したようで「私が恥ずかしいとわかって、ずーっとぎゅっとしたまま『もうちょっともうちょっと』『毛布持ってきて』って言って毛布をかけてから離れてくれる。そういう配慮がさすがだなって思いました。祐之介役が工さんで本当に良かったって純粋に思います」と心境を明かした。

一方斎藤は、「新菜さんが“体当たり”と言われているのは彼女の覚悟や心、内面的なものであるべき」とコメント。「日本人特有の”脱ぐ脱がない”の幼稚な基準では無く、矢崎(仁司)監督が映し出した彼女のエマの美しさ、新菜さんの心を多くの方に感じて欲しいと思います」とアピールした。

(左から)池松壮亮、成海璃子、斎藤工​(C)2015「無伴奏」製作委員会

初めて号泣

初めてオールアップの際に号泣してしまったと明かす遠藤は、矢崎仁司監督から「今までエマが弱みを見せまい見せまいと気を張り続けていたところがプツンって切れたような気がして、すごく抱きしめたくなった」との言葉をかけられたよう。遠藤自身も「本当にその通り」と納得し、「やっと力が抜けた瞬間でした」と語った。


矢崎仁司監督こだわりの音楽

解禁された動画には、5人組女性ロックバンド・Drop’sによる主題歌「どこかへ」に加え、バロック喫茶「無伴奏」で池松演じる渉がリクエストする「パッヘルベルのカノン」も使用。矢崎監督が様々なバージョンを聞いて、指で弦をはじいて弾く奏法であるピチカートバージョンがいいとこだわり、この映画のために録音したものである。(modelpress編集部)

映画「無伴奏」(3月26日公開)ストーリー

1969年。日本中で学生たちが学生運動を起こす混沌とした時代に仙台の高校に通う多感な女子高校生の響子(成海璃子)。同級生のレイコやジュリーとともに、時代に流されて制服廃止闘争委員会を結成し、学園紛争を行っていた。そんな響子が気がかりな両親は仕事の都合で東京に引っ越すが、仙台の進学校に通う響子は、仙台の叔母のもとで過ごすことになる。

レイコに連れられ、初めてクラシック音楽の流れる喫茶店「無伴奏」へ足を運ぶ響子。そこで偶然にも渉(池松壮亮)、祐之介(斎藤工)、エマ(遠藤新菜)と出会う。この喫茶店では、好きな音楽をリクエストできるのか、バッヘルベルのカノンをリクエストする渉。響子は、席が隣り合わせになったそんな渉に興味を抱く。

ある日、大学での集会で怪我をして自分の甘さを痛感し、学生運動から離れた響子は、逃げ込んだ「無伴奏」で、渉たちと再会する。響子は、渉に逢うたびに強く惹かれていった。時に嫉妬や不安に駆られ、それでも熱い想いを渉に傾けていく。
だが、いつしか見えない糸が絡み始め、どうすることもできない衝撃に包まれていく…。

遠藤新菜コメント

エマは、憎めない大胆さがあり、私自身、「エマってすごいな」って思った部分もありました。私がキャスティングされたのだから、グラマラスなセクシーさを求められているのではなく、響子と違い、セックスが身近にある、エマの等身大の描写を求められているのだと思いました。

(斎藤)工さんは、キスシーンとかも決め込んでこなく、先輩だけれど、「こうしよう」とか「こう行くからこう来て」ということを何も言わないで、その場の感覚で全部やるというのがすごく有り難かったです。変な緊張を持ったシーンが無かったので、「こうやって相手に気を遣わずに自分が思った通りにやることで、初めてちゃんとお芝居が成立するな」と一番思いました。

私が脱いでいて工さんがくっついている濡れ場のシーンでカットがかかった時も、衣装さんとかが毛布を持って来てくださるまで ずっとそのままで待っていくださいました。カットがかかってパッて離してくださってもいいけれど、その方が私がトップが見えたままで待つから恥ずかしいとわかって、ずーっとぎゅっとしたまま「もうちょっともうちょっと」「毛布持ってきて」って言って毛布をかけてから離れてくれる。そういう配慮がさすがだなって思いました。祐之介役が工さんで本当に良かったって純粋に思います。

今回、初めてオールアップで号泣してしまいました。矢崎さんもそこで涙目になってくださっていて、「今までエマが弱みを見せまい見せまいと気を張り続けていたところがプツンって切れたような気がして、すごく抱きしめたくなった」と言って頂きました。本当にその通りで、やっと力が抜けた瞬間でした。

斎藤工コメント

・祐之介役について
祐之介は確かにそこに存在するのだけれども、その存在は幻想の如く脆く危うい”影”のようなイメージ。もしかしたら渉の意識の中の一つ象徴かも知れない好きな人の見たくない内側の一面。響子にはそんな風に映っていたら良いなと思いました。

・遠藤さんとのシーンについて
新菜さんが“体当たり”と言われているのは彼女の覚悟や心、内面的なものであるべきです。矢崎監督に負けじと私は近い距離でその迷いの無い強い覚悟を感じていたからです。作品や監督の目的を身を持って体現するのが我々役者の責務ですがやはり男女の違いはあります。当人にとってではなく周りの受け止め方が違います。
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