インタビューに応じた浜辺美波(C)NHK

浜辺美波「らんまん」ダンス練習で一苦労 頑張れた理由に“1人の存在”<インタビュー>

2023.06.18 04:00

連続テレビ小説「らんまん」(毎週月~土あさ8時~ NHK総合※土曜日は1週間の総集編、毎週月~金あさ7時30分~ BS4K・BSプレミアム)のヒロインを務める女優の浜辺美波(はまべ・みなみ/22)に、モデルプレスなどがインタビューを実施。第11週(6月12日~16日)で主人公・万太郎(神木隆之介)と寿恵子(浜辺)の恋模様が加速する中、今後の展開やお気に入りのシーン、苦労したダンス練習など同作についてたっぷりと語ってもらった。

神木隆之介主演「らんまん」

神木が主演を務める同作は、高知県出身の植物学者・牧野富太郎の人生をモデルとしたオリジナルストーリー。幕末・明治から大正・昭和そして未曽有の敗戦へ―そんな混乱の時代の渦中で、愛する植物のために一途に情熱的に突き進んだ槙野万太郎とその妻・寿恵子の波乱万丈の生涯を描いていく。

寿恵子は、東京下町にある菓子屋の看板娘。万太郎と運命的な出会いを果たし、後に結婚。植物研究に金をつぎ込む夫のために、あの手この手で苦しい家計をやりくりし、貧しくも楽しく明るい家庭を築いていくという役どころである。

浜辺美波、寿恵子が万太郎に惹かれた理由を分析

神木隆之介、浜辺美波(C)NHK
神木隆之介、浜辺美波(C)NHK
― 早速ですが、万太郎と寿恵子の恋模様も丁寧に描かれている本作について、寿恵子は万太郎のどういうところに惹かれたと考えて演じられていますか?

浜辺:寿恵子は万太郎さんと比べると、同じ地域で過ごし学校に行かず友達もいないというずっと狭い世界で生きてきました。なので、のびのびと羽を伸ばして東京に進出してきたり、植物採取に出かけたり、東大に通ったりする万太郎さんが見せてくれる広い世界を見てみたいと、自身とのギャップに惹かれた部分が大きいのではないかなと思います。寿恵子は「これを叶えたい」という確固たる夢があったわけではないので、万太郎さんの夢を聞いてすごく驚いたし、夢に向かって進んでいく姿をずっと見続けたいと思ったのかもしれません。

― 寿恵子が万太郎を好きになる上で、意識したことは?

浜辺:万太郎さんと話している時だけ、本当に楽しくてワクワクして、家族に見せる顔とは違う顔を見せてしまう。そんな一面を意識していました。最初に出会った時は17歳という設定なので、少女らしい恋愛を最初は特に演じていきたくて、徐々に関係が深まる中で、大人の恋愛的な部分を少し入れられたらいいなとは思っています。

― 恋敵となる実業家・高藤(伊礼彼方)が登場する一方で、万太郎は一途に寿恵子のことを思いつつもしばらく会いに来なくなります。こういった万太郎に対する寿恵子の思いは、どのように捉えましたか?

浜辺:万太郎はしばらく白梅堂に来ないことを母には言っていますが、母はそれを寿恵子に伝えていなかったので、私はそこの行き違いがあったと思っていて。最後にもう一度再会するまで、本当に寿恵子のことを思ってくれているのかどうかもわかりませんでしたが、万太郎さんの嘘がなくて真っ直ぐな人柄は話しているだけでもすごくわかるので、そこに対しての信頼はゆるぎないものを実は感じていたのではないかなと思います。

浜辺美波、万太郎&寿恵子のお気に入りシーンは?

神木隆之介、浜辺美波(C)NHK
神木隆之介、浜辺美波(C)NHK
― 万太郎と寿恵子の2人のシーンで、お気に入りのシーンを教えてください。

浜辺:1番印象的だったシーンは、演奏会の時に2人で抜け出すシーンです。そこまでコソコソしなくてもいいのに、連れてきてくれた相手方の顔を立てて、コソコソ抜け出して話をするというシーンだったのですが、ステンドグラスから漏れる明かりがすごく綺麗で、英語の歌詞を万太郎さんから教えてもらうというシチュエーションがとても素敵でした。その時の万太郎さんの「愛する者なくして、誰が、たった1人、生きられようか?」というセリフと、普段ニコニコしている万太郎さんの真っすぐな表情が印象的で、あそこで寿恵子はがっちりと心を掴まれたのではないかなと思います。

― とても素敵なシーンでした。その撮影に挑む前に神木さんとなにか合わせることはありましたか?

浜辺:寸前まで他の話をして笑っていた気がします(笑)。いつもそんな感じで、雰囲気作りをすることがあまりないので、寸前まで普通の現代的な話をして笑っていて、スタートが入るとドラマの世界になるという、いつもグルングルンと楽しいです!

― そんな神木さんとの共演シーンを実際にご覧になった率直な感想を教えてください。

浜辺:映像になると、やはり当人として向き合っている時とまた印象が違うなと思って、不思議な感覚になっています。とても自由でのびのびとした万太郎さんの印象を客観的に観ることができるのと、「らんまん」は独特な音楽の付け方をたまにするので楽しくて観てしまいます(笑)。

浜辺美波、万太郎&寿恵子の“運命説”・今後の注目ポイント明かす

― 万太郎と寿恵子のやりとりを観て「こういうの素敵だな」と女性として憧れる部分はありますか?

浜辺:万太郎さんも寿恵子も、思いや言葉を真っ直ぐに伝えるという共通点があって、例えば寿恵子が洋装した時に万太郎が「綺麗」と伝えてくれるシーンも、すごく素敵で憧れます。2人で話している時に、お互い楽しくて他の人には見せない表情になっていて、2人だけの関係性がすごくあるなと思っています。特に寿恵子は、高藤さんには全く振り向いていないという役作りをしているので、万太郎さんと寿恵子がお互いを尊重しあって気持ちをやりとりしているのが、憧れるなと思います。

― 運命の人という感じがしますね!

浜辺:意外と高藤さんは入る隙がなかったんじゃないかという説を私は推しています!

― 今は「万太郎が植物学者として一人前になって寿恵子を迎えに行く」という展開となっていますが、2人の今後の展開で注目すべきポイントを教えてください。

浜辺:白梅堂に万太郎さんは何度か通ってくださっていましたが、そこでも会話が多いわけではなかったので、そこで紡がれなかった時間の埋め合わせや、万太郎さんは金銭的にも大変なお仕事をされているので、2人がどう乗り越えていくかというところを見ていただけると嬉しいです。きっと軽く乗り越えていくはずです。

浜辺美波、お姫様抱っこなど接近シーンを語る

浜辺美波、伊礼彼方(C)NHK
浜辺美波、伊礼彼方(C)NHK
― 第44話では高藤さんにお姫様抱っこされるシーンもあり、明治時代の女性として現代よりも恥じらいを感じるポイントでもあったかと思います。そういった時代背景の中で、現代の浜辺さんはどういった気持ちで演じられましたか?

浜辺:女性と男性の距離感については現代とは少し違う部分があるのは感じていて、万太郎さんが寿恵子の持つかる焼きをパクっと食べるところでの接近は、寿恵子としては1番異性と近づいた体験でした。肩が触れあいながら笑うとか、叩いてツッコむといった現代の距離感は当時は全くないと思うので、何気ない距離感でドキッとしたり、すごく心が動かされたりするんだろうなと思います。

逆に心を開いた人からの接近はまだいいのですが、高藤さんの距離の詰め方はまたすごく独特で、ボディータッチや海外風の距離の近さが慣れるまでにすごく居心地が悪かっただろうなと思います。特に社交ダンスをするシーンでは、ダンスを踊る時のあの近すぎる距離感が最初すごく苦手で。現代の社交ダンスの方が本当はもっと近いそうで、それに比べるとまだ少し距離のある感じではあったのですが、それでもやはり近すぎるので、現代に通ずるようなドギマギする感覚はあるのかなと思いました。と同時に、女性と男性の距離感や立場が、現在と違う部分を感じる場面でもありました。

浜辺美波、ダンス練習で一苦労…頑張れた1番の理由

浜辺美波、アナンダ・ジェイコブズ(C)NHK
浜辺美波、アナンダ・ジェイコブズ(C)NHK
― 浜辺さん自身が印象に残っているシーンや台詞はどこですか?

浜辺:最後の社交舞踏会のダンスシーンはすごく印象的です。劇中では高藤さんと決別のダンスのように描かれていると思いますが、私的には高藤さんを演じた伊礼さんとの最終日だったので、協力し合ってダンスを踊りました。何度もダンス練習を重ねたのですが、「これをこうすればいい」という最後の答えは見つからないまま本番を迎えて。本番をやっていく中でやっと意思疎通する答えが見つかったんです。2人で「なるほど、そうだったんだね」「やりきったぞ!」という喜びから最後は2人で抱き合うくらい、すごく清々しいラストの日になりました。映像で観た時も練習の成果が出ていたなと思ったので、印象的なシーンでした。

― ダンスと稽古に難しさを感じることも?

浜辺:私はダンスが全く得意ではなくて。できない中で全面鏡張りの部屋でお手本を見ながら踊る、それを周りのスタッフさんたちが見ているという環境がまずダメなんです(笑)。表情筋も動かないし、どうしようかな、とずっとうつむいているみたいなパートでした。本当に伊礼さんの明るさと前向きな姿勢に助けられました。

― だいぶ辛い練習だったようですが、最終的にダンスはお好きになられましたか?

浜辺:全くできない時から少しずつステップが体に馴染み、相手との距離感にも慣れてきたあたりから少し楽しくなって、「今からやるぞ!」という気持ちになった時にはすごく楽しく踊ることができました。特に本番が1番楽しく踊れました。

― すごい成長ですよね。

浜辺:私、ダンスの練習が嫌いなだけでダンスは好きなんです(笑)。だから本番というものの力を借りて、役としてもすごく楽しく踊ることができたので本当によかったです。いい思い出になりました。

― この経験を乗り越えて、成長できたな、鍛えられたなと思うことはありますか?

浜辺:撮影終わりにダンス練習をすることもあって、「うわ、足が重いな」と思った時もあったのですが、それでも1回も休まずに練習は通えたんです。逃げずに頑張れたという自分の中の本当にささやかな自信になりました。やはり伊礼さんがいたからというのが逃げずに頑張れた1番の理由です。

浜辺美波が思う「らんまん」の“見どころ”

― 最後にこれからの「らんまん」の見どころ、寿恵子の見どころ、そして視聴者に一言メッセージをお願いします。

浜辺:万太郎さんと寿恵子との恋模様の展開が急激に進んでいく中で、2人がこれからの人生をどのように歩んでいくのか。万太郎さんは波乱万丈な人なので、全て上手くいくとはなりませんが、それを2人で前向きに乗り越えていく姿が見どころです。寿恵子は、万太郎さんが起こした色々な波を一緒に乗り越えることによって、少女から女性として変化し続けていきます。視聴者の皆さんに朝からもっと元気を感じていただける明るい作品作りができるよう頑張ります!

(modelpress編集部)

浜辺美波(はまべ・みなみ)プロフィール

2000年8月29日生まれ、石川県出身。2011年、第7回「東宝シンデレラ」オーディションでニュージェネレーション賞を受賞し芸能界入り。その後、ドラマや映画、CMなど多岐にわたり出演。2017年公開の映画「君の膵臓をたべたい」で、第41回「日本アカデミー賞新人俳優賞」などを受賞し新進気鋭の若手女優として頭角を現す。2023年は劇場アニメ「金の国 水の国」の主人公サーラの声を担当したほか、現在公開中の映画「シン・仮面ライダー」ではヒロイン・緑川ルリ子役を務めている。
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