「DEATH NOTE」11年ぶり新作読切一部公開 作画・小畑健氏「全く違うものに」<小畑健展 NEVER COMPLETE>
2019.07.12 15:42
views
『ヒカルの碁』『DEATH NOTE』『バクマン。』などのヒット作で知られる漫画家・小畑健氏の画業30周年を記念した展覧会「小畑健展 NEVER COMPLETE」(アーツ千代田 3331)が13日よりスタートする。12日、マスコミ向けの内覧会が行われ、小畑氏が登場した。
『DEATH NOTE』11年ぶり新作は「全く違うもの」
本展覧会では、1万5千枚を超えるアーカイブの中から厳選した約500枚に及ぶ原画や資料のほか、『DEATH NOTE』の新作読切の一部も展示。読切全体のページ数は87Pで、今回原稿部分の10Pが公開され、今後行われる新潟・大阪の巡回展でページが追加されていくという。『DEATH NOTE』は2003年、原作・大場つぐみ氏、作画・小畑氏により「週刊少年ジャンプ」で読み切りが掲載され、同年12月から2006年5月まで連載された伝説的コミック。2008年以来約11年ぶりとなる新作読切について、小畑氏は「連載していた読み味とは全く違うものになっています。拾った人が『DEATH NOTE』をどう使うかで、全く違う話になるんだなと。自分でも新鮮です」とコメントした。
小畑健氏、画業30周年「1番自分が驚いている」
画業を30年続けてきたことに対し「1番自分が驚いている」と率直な心境を吐露し、「漫画的ではない絵がコンプレックスだった」という小畑氏。しかし、今では「あまり主張しない絵だったおかげで色んな作品と組んで、色んな作品が残せたんじゃないのかなと」と感じているそうで、今後も「そこをヒントにして進んでいけるんじゃないのかなと思います」と語った。また、30年の間で最も辛かったことは?という質問に「大体辛いです。寝れないときとか食事がとれないときとかは辛いです。ある程度は我慢できるんですけど、最後は我慢できない」と笑わせつつ、代表作である『ヒカルの碁』『DEATH NOTE』については「楽しくはないですけど、集中できたんです。そのときは食べる寝るを忘れてずっと描いていました」と回顧。
反対に“嬉しいとき”は、「結果がでたとき」「書店で自分の本をファンが買っているところを見たとき」だと明かしていた。
新たな描きおろしイラスト「NEVER COMPLETE」
本展覧会は8月12日まで開催。展覧会のタイトルとなった「NEVER COMPLETE」という言葉には、<全ての絵は決して自身にとっての“完成形”ではない。「目指したい表現はまだまだ描く先にある――」>という小畑氏の想いが込められており、会場には、その想いを託す新たな描きおろしイラストが、展覧会ならではの趣向を凝らした展示スタイルで登場。さらに、色彩豊かな青春ストーリーからダークで重厚なサスペンスドラマまで、画風を多彩に変えるマンガ作品に加え、技法を凝らした緻密なイラストレーションなどが展示され、小畑氏の過去、今、そして未来、進化し続ける画力と、それを支える飽くなき探究心を体感できる内容となっている。(modelpress編集部)
【Not Sponsored 記事】