フジテレビ外観(C)モデルプレス

フジテレビ、新たな企業理念を策定「全社を挙げて信頼回復に取り組んでまいります」

2026.05.12 17:23

株式会社フジテレビジョンは12日、人権・コンプライアンスに関する意識向上および体制強化、ならびにガバナンス改革・組織改革などを行い、新たな企業理念を策定したことを発表した。

  

フジテレビ、新たな企業理念を策定

新しい企業理念の策定について(C)フジテレビ
同社は「企業としての再生・改革、ステークホルダーの皆さまからの信頼回復に向けて、人権・コンプライアンスに関する意識向上および体制強化、ならびにガバナンス改革・組織改革などに取り組んでまいりました。この度、新たな企業理念を策定いたしました」と報告。「昨年の人権・コンプライアンスに関する一連の事案により、ステークホルダーの皆さまに多大なるご迷惑とご心配をおかけいたしましたことを、改めて深くお詫び申し上げます。私たちは、これまでの組織風土や自らの認識の甘さによって、かつて掲げた『楽しくなければテレビじゃない』という言葉に込められた『皆さまの楽しいを追求する』という意味を、いつしか履き違えていたのかもしれないということを重く受け止め、深く反省しております」と詫びた。

「皆さまからの信頼を回復するために、『楽しくなければテレビじゃない』から脱却し、これからのフジテレビはどうあるべきか、そして『何のためにコンテンツをお届けしていくのか』という根源的な問いと真摯(しんし)に向き合う必要がありました。具体的な理念の策定にあたっては、『楽しい』という言葉そのものから完全に離れることも含め、ゼロベースで検討を重ねてまいりました。議論を重ねる中で最終的に残ったのは、『多くの人の心を前向きにするエネルギーとしての楽しさ』という概念です。自分たちの『楽しい』のためではなく、社会の『楽しさ』のために何ができるのか。私たちが新たに学び直したこの『楽しさ』という言葉、そして『楽しさ』の先にどんな価値をお届けできるかという問いを出発点とし、社員一人一人が自らを戒め、問い続けるための拠りどころとなる新たな『企業理念』を策定いたしました」と経緯を説明した。

「この理念を単なる宣言に終わらせることなく、日々の判断と行動の軸として経営と現場が一体となって推進し、具体的な変革へとつなげていくこと。それこそが、皆さまからの信頼に足る存在へと生まれ変わるための、私たちの歩むべき道であると考えております。自らを厳しく律しながら、全社を挙げて信頼回復に取り組んでまいります」と締めくくった。

フジ、3つの指針からなる新しい企業理念を発表

続けて同社は「自らを戒める問いである『Corporate Question』を起点とし、私たちの日々の行動規範となる『Corporate Policy』、社会への貢献へとつながる未来の道筋を示した『Corporate Story』へと連なる、3つの指針からなる本理念を策定いたしました」と発表。「Corporate Question 私たちへの問い」については「すべての活動の起点として、自らを戒める問いを最上位の概念として定めることで、客観的な視点を持てているか、ステークホルダーの皆さまの期待に応えられているかを、厳しく確認し続けてまいります」と説明。

「Corporate Policy 私たちの行動規範」は「Corporate Question を私たち一人一人が毎日の行動に落とし込むための規範として、『Corporate Policy』を策定いたしました。経営トップから現場の社員に至るまで、全役職員が自らに問い続けるための言葉を定めることで、思考停止や傲慢な姿勢を防ぎ、自らを不断に律しながら、社会に貢献してまいります」と伝えた。

「Corporate Story 私たちの目指す未来」は「Corporate Question・Corporate Policy を通じ、また、経営戦略と連動して、私たちが目指すべき未来を『Corporate Story』として策定しました。私たちが制作するコンテンツやIPを通して楽しさを提供し、それが一人でも多くのステークホルダーの皆さまの心に届き、『好き』という感情を抱いていただくことを目指します。そしてその熱が人と人との会話、SNS等での発信を創り出し、ポジティブな熱の輪が世界に広がっていく未来に貢献してまいります」と表明した。

同社の代表取締役社長・清水賢治氏は「私たちは、かつて掲げていた『楽しくなければテレビじゃない』という言葉に込められた『皆さまの楽しいを追求する』という意味をいつしか履き違え、皆さまからの信頼を損なう結果を招いてしまいました。その事実を深く反省し、フジテレビは根本から生まれ変わらなければなりません」と強調。

「では、私たちはステークホルダーの皆さまに何を届けるべきなのか。それは、コンテンツに触れてくださる方の心を前向きにし、誰かの『好き』という感情を呼び起こすエネルギーである『楽しさ』だと考えております」と明かし、「人が『好き』なものに触れている時間は幸せであり、その『好き』で人と人がつながることが、孤独や分断が広がる現代社会を少しでも明るくできると信じております。私たちの使命は、そのようなポジティブな熱を生み出し、社会へ届けていくことだと確信しております」とコメントした。

最後には「今回定めた新しい理念は、単なるスローガンではなく、私たち自身に向けた厳しい『問い』であり、決して逃げてはならない社会への『約束』です。この理念を日々の判断の軸とし、たしかに社会を前向きにする企業として、全社を挙げて歩みを進めてまいります」と伝えた。(modelpress編集部)
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