岸井ゆきの“女優主演賞”受賞&作品が最多5冠達成 難しい役への挑戦で「2人で泣きました」<第77回毎日映画コンクール>
2023.02.14 19:10
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女優の岸井ゆきのが14日、都内で開催された「第77回毎日映画コンクール 表彰式」に出席。映画「ケイコ 目を澄ませて」で女優主演賞を受賞した。
岸井ゆきの、最多5冠に喜び
同作は、生まれつき難聴を持つ元プロボクサー・小笠原恵子の自伝『負けないで!』を原案にした人間ドラマ。日々練習を続けるケイコ(岸井)とそれを心配する母、ジムで指導に当たる笹木(三浦友和)との絆を描く。日本映画大賞・監督賞・撮影賞・録音賞も受賞し、最多5冠を達成した同作。クールな黒のセットアップで登場した岸井は、「誰が欠けてもこのような賞はいただけなかった」とスタッフや監督の受賞も含めて喜びを表した。「情熱を注いだものに対して勝ち負けはなくて継続すること、静かに愛すること」と「絶対に負けたくないという思い」が混在している同作について「自分の映画に対する思いと似ていて」と自身に重ねる場面も。
「ただただ良い映画作りに携わりたいとずっと思っていた」と明かすも「勝ち負けじゃないと言いましたけど、この賞は認めてもらえた証としてずっと大切にしていきたいと思いました」と受賞への思いをつづった。
岸井ゆきの、難しい役どころに苦労「2人で泣きました」
3ヶ月間のトレーニングと、手話の稽古を重ねた難しい役について「これは私に務まるのだろうかとは思っていたのですが、その時点ではスタートラインに立たされていたので『やるしかないやるしかない』という気持ちで始めました」と当時の不安も明かした岸井。映画大賞受賞時に登壇した小笠原氏とは「自分を見ているようだと思って下さって、ご家族も喜んで下さり、嬉しくて2人で泣きました」と完成後の裏話も語っていた。その後の囲み取材では、この受賞を誰に伝えたいか聞かれると「誰かに気づいてもらってこの映画が届けばいいなと思っています」とコメント。ボクサーの役を通じてプライベートでもボクシングを続けているといい、小笠原氏がシャドーボクシングを披露したことについて「すごいかっこよくて」「ちょっと嫉妬しました」とお茶目な一面も見せた。
「第77回毎日映画コンクール」の受賞結果は以下の通り。
「第77回毎日映画コンクール」受賞結果
日本映画大賞:「ケイコ 目を澄ませて」(三宅唱監督)日本映画優秀賞:「夜明けまでバス停で」(高橋伴明監督)
外国映画ベストワン賞:「ベルファスト」(ケネス・ブラナー監督※代理登壇:宇都宮誠樹)
男優主演賞:沢田研二「土を喰らう十二カ月」(代理登壇:吉田憲一)
女優主演賞:岸井ゆきの「ケイコ 目を澄ませて」
男優助演賞:窪田正孝「ある男」
女優助演賞:伊東蒼「さがす」
スポニチグランプリ新人賞(男性):番家一路「サバカン SABAKAN」
スポニチグランプル新人賞(女性):嵐莉菜「マイスモールランド」
監督賞:三宅唱「ケイコ 目を澄ませて」
脚本賞:早川千絵「PLAN75」
撮影賞:月永雄太「ケイコ 目を澄ませて」(代理登壇:福嶋更一郎)
美術賞:今村力、新田隆之「死刑にいたる病」
音楽賞:青葉市子「こちらあみ子」
録音賞:川井崇満「ケイコ 目を澄ませて」
アニメーション映画賞:「高野交差点」(伊藤瑞希監督)
大藤信郎賞:「犬王」(湯浅政明監督)
ドキュメンタリー映画賞:「スープとイデオロギー」(ヤン・ヨンヒ監督)
TSUTAYA DISCAS映画ファン賞・日本映画部門:「チェリまほ THE MOVIE ~30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい~」(風間太樹監督)
TSUTAYA DISCAS映画ファン賞・外国映画部門:「トップガン マーベリック」(ジョセフ・コシンスキー監督)
田中絹代賞:寺島しのぶ
特別賞:中島貞夫(映画監督)
(modelpress編集部)
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