Snow Man宮舘涼太、父子の二役・激しい立廻り…「SANEMORI」で見せた決意
2023.01.05 18:52
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1月6日から27日まで新橋演舞場にて上演される「初春歌舞伎公演 市川團十郎襲名記念プログラム『SANEMORI』」公開舞台稽古が5日に行われた。<※以下、ネタバレあり>
市川團十郎襲名記念プログラム「SANEMORI」
市川團十郎が“伝統の継承”と“新時代の歌舞伎の創造”を融合させた舞台を目指し、2013年から自主公演として始めた「ABKAI」の5回目(2019年)に、シアターコクーンで上演された『SANEMORI』。古典歌舞伎の名作『源平布引滝』より『実盛物語』を主軸にした歌舞伎作品で、源平争乱の折、斎藤実盛が、平家に仕える身でありながら、恩義のある源氏に忠義を尽くそうとする生き様や、混乱の世を強く生きる人々の姿を現代の感覚を取り入れた再演出にて描き、2019年の初演時に大きな話題を呼んだ。今回はこの演目をさらに練り直して上演される。
本作では、初演時にも出演したSnow Manの宮舘涼太が、今回は二役を勤める。また、團十郎、中村児太郎をはじめ華やかさや実力を兼ね備えた顔ぶれが揃い、「ABKAI2019」よりさらなる進化を遂げた『SANEMORI』を届ける。本年11・12月歌舞伎座での襲名披露を経て“市川團十郎”としての挑戦となる。
宮舘涼太、父子の二役を演じる
木曽先生義賢と源義仲の父子の二役を演じる宮舘。昨年10月に行われた同舞台の製作発表記者会見にて急遽配役が発表され、「気持ちの整理がつかないですね」と驚きの表情をみせていたが、この日の公開舞台稽古では、まず義仲として舞台中央から堂々と登場し、プロローグとなる平家方との激しい立廻りを早速みせた。時折、宮舘らしいなめらかな動きもみせるが、立ち振舞、言葉遣いは、“歌舞伎役者”そのもので、初っ端から観るものに強い印象を与えていた。そして数分後には、義賢として登場。戸板倒し、梯子を用いての立廻りなど、歌舞伎らしい表現が続く。最期には命を落とすことになるが、その姿はこの作品へかける覚悟のようなものが感じられた。
大詰となるパートでは、冒頭のプロローグへと戻る。そして、篠原野陣の場で義仲らが平家方との激しい立廻りをみせるシーンでは、ステージ上だけでなく、花道、客席の横を通過するなど、会場全体を使って戦っていた。実盛の幻が浮かび上がると、実盛と義仲が言葉を交わす最初で最後の場面となる。宮舘自身も團十郎との共演を深く噛み締めているよう。一方、実盛演じる團十郎は、最後に義仲を見守るシーンがあるのだが、本当に宮舘のことを優しく見守っているようだった。
「今回は宮舘涼太として舞台に立ち…」
「お世話をいただいてから初日を迎えるにあたり、沢山の方々から愛の溢れるご指導をいただきました」と大変だったでもあろう稽古を振り返った宮舘。長年、個人の仕事として時代劇や歌舞伎に携わりたいと話していたが、「Snow Manとして毎年新橋演舞場に立たせていただいておりますが、今回は宮舘涼太として舞台に立ち、皆様に生き様、幸せ、歌舞伎の魅力、表現できる喜びを感じながら演じていきたいと思います」とコメントを寄せた通り、この舞台を糧に今後も“歌舞伎”に挑戦していきたい強い想いと決意を感じられた。明日6日から開幕するが、Snow Manファンだけでなく、歌舞伎ファンにもきっと忘れられない舞台を繰り広げてくれるだろう。(modelpress編集部)
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