園子温監督(C)モデルプレス

4月に性加害報じられた園子温監督、“ステルス復帰”報道受け声明発表「極めて不正確」<全文>

2022.11.09 17:10

映画監督の園子温氏が7日、所属事務所の公式サイトを更新。一部にて、映画作品での“ステルス復帰”が報じられたことについて声明を発表した。

  

園子温監督、“ステルス復帰”報道受け声明発表

4月に、女優に性加害をしていたと報道された園監督。その後、事実と異なる点があるとし、発行元に対して損害賠償と謝罪広告、インターネット上の記事の消去などを求める訴訟を提起した。

そして今回、一部にて12月公開の映画「もしかして、ヒューヒュー」で、自身の名前を伏せて脚本を務める“ステルス復帰”をしているのではないかと報じられた園監督。

これに対し「今回の報道内容は極めて不正確だと考えております」と声明を発表し「この作品は、文化庁のARTS for the future!事業(AFFといいます。)により助成金を受けたものです。助成金の申請時点では、私がこの作品の監督を務めることを予定しておりましたが、その後、安川徳寛氏が監督を務めることとなり、監督変更の件は、撮影開始前の昨年11月の時点で、AFFの担当事務局に変更連絡を出しております」と経緯を説明した。

さらに「この作品の脚本につきまして、私が原案を作成したのは事実ですが、それをもとに監督を務める安川氏が書きあげたものです」とし「私が脚本として実名ではなく山本孝之というペンネームを使用したのは、上記のとおり安川氏との共作であり私が単独で作成したものではないこと、さらに、脚本として『園子温』という名が公表されることで、作品に他の園作品と同様の色がつくことを避け純粋に作品を演技を楽しんでもらいたいという思いからです」とつづった。

また、監督を務めた安川氏も今回の件に関して取材を受けたものの、報道では触れていなかったことについて「悪意を感じざるを得ません」と非難した園監督。

文書の最後では、4月に性加害が報じられた際に提起した訴訟は「現在係争中の状況」だと明かし「今後裁判の中で事実を明らかにしたいと述べております」としている。(modelpress編集部)

園子温監督、声明全文

声明

今回「FLASH」で配信された記事に関しまして、お騒がせしておりますことを心よりお詫び申し上げます。

しかし、12月公開の映画作品「もしかして、ヒューヒュー」におきまして、私があたかも脚本を務めていることを隠してステルス復帰するかのように報道されている、今回の報道内容は極めて不正確だと考えております。

この作品は、文化庁のARTS for the future!事業(AFFといいます。)により助成金を受けたものです。助成金の申請時点では、私がこの作品の監督を務めることを予定しておりましたが、その後、安川徳寛氏が監督を務めることとなり、監督変更の件は、撮影開始前の昨年11月の時点で、AFFの担当事務局に変更連絡を出しております。

また、この作品の脚本につきまして、私が原案を作成したのは事実ですが、それをもとに監督を務める安川氏が書きあげたものになります。

私が脚本として山本孝之というペンネームを使用したのは、上記のとおり安川氏との共作であり私が単独で作成したものではないこと、さらに、脚本として「園子温」という名が公表されることで、作品に他の園作品と同様の色がつくことを避け純粋に作品を演技を楽しんでもらいたいという思いからです。

また、監督の安川氏もFLASHの記者から同様の取材を受けております。安川氏は、脚本は園さんが作成した原案を元に、私が書いたものである、園子温という名が公表されることで、園さんの監督作品と同様に見られないように純粋にこの作品を見てほしい、私の監督作品として見てほしいという思いから、山本孝之というペンネームにしたと回答したと聞いております。にもかかわらず、今回の報道では安川氏の回答には一切触れておらず、悪意を感じざるを得ません。

また、この作品は、今年の4月に週刊女性の掲載がなされる以前の、2021年12月に撮影されたものです。AFFから助成金を受けた映画につきましては、2022年中に一度上映しなくてはならないというルールがあるため、これまで関係者において上映に向けた準備を進め、この度12月にこの作品を上映する運びとなったものです。

以上のとおりであり、過日の週刊女性における一連の報道と、今回、私がこの作品において園子温の名前を使用していないこととは関連はなく、私が、この作品の脚本を務めたことを意図的に隠して、この作品で復帰するかのように報道することは極めて不正確です。

また、過日の週刊女性の記事に関しては、記事の内容が事実ではないことを前提として、現在係争中の状況であり、今後裁判の中で事実を明らかにしたいと述べております。

にもかかわらず、「禊がすんだとは思えない」「多くの女優が泣いてきたのは事実」「謝罪をして過去の清算をすべき」などと、あたかも週刊女性の記事の内容が事実であるかのような前提で話題として蒸し返していることは、私の名誉を不当に毀損するものであると考えております。

2022年11月7日 園子温
【Not Sponsored 記事】

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