綾野剛、前代未聞の肖像作品集発表 撮影中に突然の涙・1ヵ月で10kg増も
2022.09.05 15:00
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俳優の綾野剛が肖像作品集『Portrait』(ポートレート)を2023年1月26日に発売することが決定した。
綾野剛、前代未聞の肖像作品集「Portrait」
本作は綾野が切望した、日本最高峰の写真家・操上和美氏(86)との極限表現。全てのものを排除するように、毎月一度、同じスタジオ、同じポジションでの、これまで例を見ないストイックな撮影を敢行。春先から真冬まで、火花を散らすような濃密な8ヵ月を経て、変化し続ける男の顔を見事に収めた。綾野は驚くほど毎回、違った空気をまとって現れた。ある時は1ヵ月で筋肉だけで体重を10kg増やし、ある時は水すら飲むのを制限して華奢な身体の男になっていた。人間の身体はここまで変えられるのかと心底驚いたという。『Portrait』はまさに肖像作品集と言う意味合いそのもの。100年先でも、100年前でも、違和感がない、時代が映らない作品となり、クリエイションとしては最高峰のもの。写真総点数は545枚、全560頁。前代未聞、圧倒的なスケールの肖像作品集となっている。
綾野剛、撮影中に突然の涙
綾野は「ポートレートという世界に身を投じることによって原点に立ち返れました。操上さんとの挑戦という名の決闘の日々は、作品と自身と他者と向き合うことの大切さを改めて教えて頂きました」と撮影を振り返った。操上氏は「30代最後の、40歳までの今の自分を撮ってほしい、と言うことでした。そこで1ヵ月に一度、情景も何も排除して、定点観測のように顔だけを撮り続けた」と経緯を説明。さらに「撮影中に突然、彼が涙を流したことがありました。私はそれに反応して、静かにシャッターを切り続けました。そういう風に感情の起伏がある人間としての綾野剛。彼がなぜ泣いたかとか、もちろん知りませんし聞きません」と印象深かった撮影を明かした。(modelpress編集部)
綾野剛コメント
操上さんのスタジオに初めてお邪魔した時、とある男性の写真に出会ったんです。その肖像写真はなんというか“写っている”のではなく、ただそこに“存在”していました。そしていつ撮られた写真なのか全く分からなかったんです。なぜなら時間が、時代が写っていなかったんです。ふとある言葉を思い出しました。役者を始めた頃「写るのではない。ただそこに居ればいい」。僕自身の創作の原点だったと思い出しました。物語もなくフィクションも存在しない削がれたところから表現を学んでいく。ポートレートという世界に身を投じることによって原点に立ち返れました。操上さんとの挑戦という名の決闘の日々は、作品と自身と他者と向き合うことの大切さを改めて教えて頂きました。操上和美コメント
30代最後の、40歳までの今の自分を撮ってほしい、と言うことでした。そこで1ヵ月に一度、情景も何も排除して、定点観測のように顔だけを撮り続けた。コートを着た彼が車から降りてスタジオに入ってきて、マスクを着けた、そのままスッとカメラの前に立つ、というようなこともあった。その時々の役柄や、私生活を通じて顔も身体もどんどん変化する、その変化のプロセスが面白い。顔だけに集中することで、どれだけ全体を出せるか、深みに入れるか。ある種、実験的でもありました。撮影中に突然、彼が涙を流したことがありました。私はそれに反応して、静かにシャッターを切り続けました。そういう風に感情の起伏がある人間としての綾野剛。彼がなぜ泣いたかとか、もちろん知りませんし聞きません。しかし、とても印象深かった。
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