ディーン・フジオカ、吉沢亮(C)NHK

ディーンフジオカ、“五代さま”再演は「見えない力で導かれた」吉沢亮の熱量も実感<「青天を衝け」インタビュー>

2021.09.17 00:00

現在放送中の大河ドラマ『青天を衝け』(NHK総合、毎週日曜よる8時~)に出演する俳優のディーン・フジオカ(41)。モデルプレスなどのインタビューに応じ、五代友厚役への想いや魅力、主演を務める吉沢亮とのエピソードなどを語った。

  

ディーン・フジオカ“五代さま”再演「幸運」「見えない力で導かれた」

同作は、新一万円札の顔としても注目され、“日本資本主義の父”と称される渋沢栄一が幕末から明治へ、近代日本のあるべき姿を追い続け、時代の渦に翻弄され挫折を繰り返しながらも高い志を持って未来を切り開いていく姿を描く。

ディーンが演じるのは、渋沢と同じ時代を駆け抜けた実業家・五代才助(友厚)。五代は、薩英戦争で捕虜となるも釈放される。長年の長崎遊学から世界情勢に通じており、貿易による富国強兵を唱えて渡英。留学中にパリ万国博覧会の情報をいち早く得て、薩摩藩としての参加を実現し、幕府の威信を落とした。

ディーンは2015年に放送された『あさが来た』で、実業家として奮闘する主人公のあさを支えたキーパーソン五代友厚役を好演。出演当時より視聴者に“五代さま”と親しまれ、志半ばに早逝すると、「五代ロス」と呼ばれる社会現象まで起きるほど話題となった。

今作で異例の2度目の“五代さま”を演じるディーンは、前作との違いについて「今回のほうが具体的に、五代友厚像が事実に基づいて描かれています。五代がどういう信念や哲学に沿って、どういう行動をしたか。現代社会にどのような影響を与えたのかが、より分かりやすい形で詳細に描かれていると思います」と説明。

今でも五代から気づきや影響をうけているというディーンは、“五代との出会いはすごく大きなもの”と話し「(五代は)会ったことはないけれど、すごい恩人のような存在。このようにもう一度俳優として演じる機会をいただけたということも、何か見えない力で導かれたとしか思えないです」と五代の再演を運命と捉え、続けて「人生において同じ役を違う番組で演じることはなかなかないと思うので、まさかこういった幸運に恵まれるとは考えていなかったです。自分は朝ドラで五代さんを演じるまで五代さんの存在を知らなかったので、そのあとに知った彼の思想・生き様がより多くの人に伝わって、インスピレーションになったらいいなと思いますし、そこで自分に何ができるのかという意味で、全力を尽くしていきたい」と厚い敬意を表した。

ディーン・フジオカ、吉沢亮の熱量を実感

ディーン・フジオカ(C)NHK
物語は明治時代へと移り変わり、主人公・渋沢栄一は五代とともに「西の五代、東の渋沢」と称される事業家に。ディーンは2人の関係を「同じ未来に進んでいく仲間で、五代のほうがより経験・見識が多く、渋沢をリードするような関係」とコメント。五代から見る渋沢について「渋沢の成長が五代にとってはすごく嬉しいことであり、良い国や状況に導いていくという点で、すごく渋沢を頼りにしていたと思います」ととらえ「だから、五代のほうが兄貴や頼れる先輩のような包容力のあるイメージで演じるべきなのかなと思った」と演じるうえで意識したことを語った。

俳優としても年齢が上のディーンは、吉沢を“おりょう”と呼ぶ親しい仲であることを明かす。撮影時のエピソードについて「あまり堅苦しい会話はしないで、待ち時間に『なにしているの』とか『ずっとNHKにいると思うけど、好きなゲームとか買っているの?』っていう会話をしています」とフランクな会話をして撮影が長引く吉沢の息抜きになればと話すディーン。「『おりょう頑張っているなぁ』と応援している気持ちです」と吉沢にエールを送った。

また、五代と渋沢が初めてお互いを認識して対面するシーンの撮影で、吉沢の印象的なエピソードがあったと話すディーン。「普段、台詞についての話は演出家がするので、役者同士で直接話し合うことはないのですが、撮影前に、吉沢くんが『五代さん』って話しかけてくれて。台詞の言い方について相談してくれたことを覚えています」と振り返り「初対面ということで大事なシーンで、すごくおりょうもそこのシーンに対して、熱量があったのではないかと思います。お互いにとっても作品にとっても一つのターニングポイントで、何かが始まりを予感させるようなシーンになっていると思います」と語った。

ディーン・フジオカ“五代さま”の魅力、演じた反響

今作で五代の「どれだけ先見の明があったか」の部分がより具体的に描かれていると話すディーンは、今回の五代の魅力について「五代は広い視野を持っていて、かつ行動力も伴っている。具体的になにをどういう順番でやっていくべきか、確信を持っていた。見る立場によって、すごくしたたかに見えたりもすれば、頼もしい印象にもなったりするので、表裏一体だと思います」と “五代が一筋縄ではいかない”人間像だとし、「そういう部分から出る自信などが、彼の魅力や強みにつながっているのではと演じていて思いますね」と説明した。

また、 “五代さま”が登場すると毎回話題となり、自身も魅力に富んでいるディーンであるが、この反響については実感がないと話す。「どういう反響がいただけているというのは自分から積極的に探していなくて。普段仕事をしていると、どうしても目の前のことを精いっぱい頑張るという感じで日々が過ぎてしまっていて…。撮影や芝居に全神経を集中して作品づくりをしています」と真摯に作品作りに挑んでいることを話した。

『青天を衝け』は12月26日の最終回まで、全41回放送。『あさが来た』より詳細に描かれたというディーン2度目の“五代さま”は、どのようにして明治時代を切り開いていくのか。これからの物語に期待したい。(modelpress編集部)

ディーン・フジオカ プロフィール

生年月日:1980年8月19日/出生:福島県/身長:180cm/血液型:A型

2004年に香港でモデルの活動をスタート。映画「八月の物語」(05)の主演に抜擢され、俳優デビュー。2006年に台北へ拠点を移しドラマ・映画・TVCMに出演。2009年には音楽制作の拠点をジャカルタに置き、2011年から日本での活動も開始。俳優・アーティストとしてアジアの縦軸を中心に、語学力と多方面の才能を活かしボーダレスに活躍する。2015年以降は東京を拠点とし、NHK連続テレビ小説『あさが来た』(15~16)の五代友厚役で知名度を獲得、2017年エランドール賞・新人賞を受賞し、2019年には映画『空飛ぶタイヤ』で日本アカデミー賞優秀助演男優賞を受賞。その後も幅広いフィールドで活躍。2021年9月4日から全国ホールツアー『DEAN FUJIOKA “Musical Transmute” Tour 2021』が開催中。2022年には自身初の企画・プロデュース映画『Pure Japanese』、主演映画『バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版』の公開が控える。
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