ディーン・フジオカ、初の大河ドラマオファーに「興奮した」 “ワイルドな五代さま”を予告<青天を衝け>
2021.05.07 00:00
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大河ドラマ『青天を衝け』(NHK総合、毎週日曜よる8時~)に出演するミュージシャンで俳優のディーン・フジオカが、このほど行われた取材会に出席。初の大河ドラマ出演や、五代才助役を演じるにあたっての思いなどを語った。
大河ドラマ「青天を衝け」
今作は“大河新時代”第2弾、4Kフル撮影による大河ドラマ第60作。新一万円札の顔としても注目される「渋沢栄一」を主人公に、幕末から明治の激動の時代を描く。脚本は連続テレビ小説『風のハルカ』『あさが来た』などの大森美香氏が担当。ディーンが演じるのは、渋沢栄一と同じ時代を駆け抜けた実業家・五代才助(友厚)。五代は、薩英戦争で捕虜となるも釈放される。長年の長崎遊学から世界情勢に通じており、貿易による富国強兵を唱えて渡英。留学中にパリ万国博覧会の情報をいち早く得て、薩摩藩としての参加を実現し、幕府の威信を落とす。この時、幕府側の一員として参加していたのが栄一だった。後に「西の五代、東の渋沢」と称される実業家となる。
ディーンはアジアで人気俳優の地位を確立していたが、日本で注目を集めるきっかけとなったのが、2015年に放送された『あさが来た』の五代友厚役。実業家として奮闘する主人公のあさを支えたキーパーソンで、出演当時は視聴者に“五代さま”と親しまれ、人気が急上昇。志半ばに早逝すると、「五代ロス」と呼ばれる社会現象まで起きた。今回、異例の“同役”で大河ドラマに初出演となる。
ディーン・フジオカ“五代さま”再来「興奮した」
― 五代才助役として出演が決まった時の心境をお聞かせください。ディーン:今回このお話をいただいた時は率直に嬉しく、興奮しました。すごく不思議な、何か時空を超えたような気持ちになり、五代さんという存在との不思議な縁を改めて感じましたし、こういうかたちでまた同じ偉大な方を演じさせていただけて光栄です。
― 大河ドラマ初出演となりますが、ディーンさんにとって大河ドラマはどのような存在ですか?
ディーン:一度は必ず出演させていただけたら嬉しいな、一度は経験してみたいな、とずっと思っていたので、今回その念願が叶ってすごく嬉しいです。そして五代さんと“再会”ということで、違った意味での喜びも感じました。大河ドラマの現場では、キャスト・スタッフの皆さんが良い仕事をするためにしっかり休息をとる時間がスケジュールに組み込まれていて、質の高いコンテンツを作るために必要なことを改めて気付かされました。日々のお手本になるような、素敵な現場だなと感じています。
― 脚本は『あさが来た』と同じ大森美香さんですが、脚本を読んでいかがでしたか?『あさが来た』の五代友厚と、『青天を衝け』の五代才助は、ディーンさんの中で繋がりましたか?
ディーン:今回も大森さんが脚本を担当しているということで、個人的に感慨深いです。パーソナルな気持ちとして、朝ドラの五代さんという存在は胸の中にあるのですが、正直、朝ドラと今回の大河ドラマをシリーズみたいな感じではあまり考えていないです。まったく違うプロジェクトだと思って取り組ませていただいています。
― では一旦リセットして、新たに五代才助と向き合ったのでしょうか?
ディーン:そうですね。現場でいろいろ演出をつけていただいたり、役者の方々とやりとりをさせていただいたりする中で、アプローチが違うというのはクランクインした初日から感じました。それくらいすごくフレッシュで、新しいことに挑戦しているワクワク感を感じたので、僕がやるべきこととしては、良い意味で朝ドラを引きずらないこと。ただ、その時の五代さんがいてくれたから、そして大森さんが五代友厚の魅力や思想、成し遂げた偉業などを描いてくれたからこそ、今回の五代才助があると思っています。ひとりの人間として生きていく上での指針になるようなことがすごくたくさん散りばめられているので、大森さんの脚本を通して、五代さんの後世に残す知恵や思いを、思いっきり全身で受け止めています。
ディーン・フジオカ、“ワイルドな五代さま”を予告
― 『青天を衝け』ならではの五代才助の魅力をどのように感じていますか?ディーン:まだそこまで撮影の日数を重ねていないのですが、現状までで言うと、意外とワイルドだなぁと(笑)。爽やかに太陽の光や風が突き抜けていくような、新しい時代を予感させるような演出だなと客観的に感じたので、今回はまったく違うプロジェクトだなと改めて思いましたし、さらにやりがいを感じました。「西の五代」というかたちで、「東の渋沢」と日本の近代化の中で両極をなすような役割だったと思うので、朝ドラの時よりも人物像が明確に映し出されている気がします。『青天を衝け』プロジェクト全体がここからどう展開していくのか、演出チームの方々がどう味付けしていくのか、僕もすごく楽しみです。
― 『あさが来た』では知的な印象だったので、“ワイルドな五代さま”も楽しみです。今回演じるうえで意識した点を教えてください。
ディーン:6年前に朝ドラでやっていたことに固執しすぎないことを意識している気がします。朝ドラと大河ドラマという枠の性質上においても違いますし、フォーカスする部分も違うと思っていて、大河ドラマでしかできないこと、ここでやるべきことを一番全うできるかたちで現場にいられればいいなと思っているので、『あの時はこうだったからこうだ』と過去に固執しないということが一番強いです。
― 今回の五代才助において、ご自身との共通点はありますか?
ディーン:先天性を持って着実に物事を進めていく五代さんは変わらずに存在していて、すべてにおいてワイルドというわけではないのですが、そのダイナミックさや振り幅の広さみたいなものが柔軟で素敵だなと思いましたし、願わくば、自分もそうありたいと思いました。
― 最初のシーンからインパクトのあるものになるのではと期待しているのですが、ディーンさんがすでに撮影した中でかっこいいと思うシーンや、これから撮影する中で楽しみなシーンをお聞かせください。
ディーン:全シーン、こういうふうに物事を考えて行動できたらかっこいいな、と率直に思いますし、演技の場でもそうでない場でも、普段から五代さんに教えてもらっていることをそのまま移して実行していると錯覚するくらい、偉大な知恵や能力を持った方だと改めて感じています。毎回印象的なシーンになっていて、ぎゅっと密度の濃いやりとりがあるので“全部”と言いたいです。でもやはりオープニングの登場シーンに関してはすごく象徴的で、佇まいが『本当にこれでいいんですか?』と聞いてしまったほどでした(笑)。その時点で朝ドラに引きずられていたのかもしれないですが、最初からきれいにスタートを切ることができ、心地良かったです。楽しみにしていてください。
― ありがとうございました。
同役でありながらも同役ではない―――ディーン・フジオカが初の大河ドラマで魅せる“新たな五代さま”に期待したい。(modelpress編集部)
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