ドラマ好調のTBS、「私の家政夫ナギサさん」ヒットの要因は?
2020.09.08 13:59
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TBSが7日、オンラインにて2020年10月期番組改編説明会を行い、好調のドラマについて語った。
重点ターゲットはT 、F1、F2
説明会には、編成局長・瀬戸口克陽氏、編成部長・福士洋通氏、編成部企画統括・三島圭太氏が出席。コロナ禍の2020年度上期(4月~8月)、TBSテレビのファミリーコア(男女13~59歳)視聴率は、前年同期と比べてG帯で0.8ポイント、P帯で0.7ポイント上昇。
10月期以降、この勢いを加速させるため、現行番組の体質改善をさらに進め、ファミリーコア層の獲得強化を図る。特に、Teen、F1、F2を重点ターゲットとし、次世代の視聴者も開拓していく。
TBS、ドラマ好調の要因は?
現在の好調の要因は“ドラマ”。日曜劇場『半沢直樹』は8月までの7話平均でファミリーコア13.7%、ALL14.4%を記録するなど、SNSを含め、期待通りの盛り上がりを⾒せている。また、火曜ドラマ『私の家政夫ナギサさん』も回を重ねるごとに視聴率を伸ばし、全話平均でファミリーコア8.0%を記録、金曜ドラマ『MIU404』も幅広い層から高い評価を受けた。そして、10月期のドラマも枠の特性に合わせ、引き続き“家族で楽しめる”魅力的なラインアップを揃えている。ドラマの好調について「なぜ他局作品にこれほど差をつけられたのか?」という質問を受けると、瀬戸口編成局長は「まず大事にしていることは企画ありき」とプロデューサーといった作り手による企画からスタッフ、キャストを決めていく企画発信を大事にしてきたことを1つの要因にあげ、小説原作、漫画原作、オリジナルなどストーリーのバリエーションが豊富なことも付け加えた。
「もちろん『半沢直樹』チームはベテランですし、『MIU404』は今脂が乗っているチーム、火曜ドラマはたいへん若いチームで、若手がフルスイングしたのが世の中の多くの方の心を動かした」と『ナギサさん』のプロデューサーは今作で初めてメインを務めたスタッフで、編成も20代の女性スタッフが関わっていたと説明。「次の作品のプレッシャーはあるかもしれませんけど心地よいプレッシャーを感じながら作っていけるのは恵まれた環境ですし、なにかと比較するということではなくそれぞれの作品が当初目指したところ、山頂にいきつけるのか、絶景がなんなのか頑張ってフルスイングしてもらいたいなと思います」とブレないスタンスを示した。
『ナギサさん』“おじさんブーム”にも言及
また、『私の家政夫ナギサさん』がヒットした背景を聞かれると三島編成部企画統括は、「おそらくメイさんのような方が世の中多いのではなかろうかと。ラブコメディですので社会問題を斬るみたいな打ち出し方はしてないですけど女性の働き方、家事分担にテーマにおいてまして、多くの視聴者に共感されたのかなと。その中でナギサさんという癒やしの存在が現れて、共感が届いたのではないかと思っています」と多部未華子演じた共感できる主人公とテーマ設定が勝因と分析。ナギサさん(大森南朋)の人気を受け、“おじさんブーム”と言われていることについてはもちろん出演者の魅力を前提に、「若い男性より生々しくなくストーリーとして受け入れられたということでしょうか」とコメント。瀬戸口局長は「人生経験がある方に癒やしの一言を言ってもらえる深み、温かさ」と補足し、「おじさんブームが来ていると思って我々が振る舞うとやけどするなと思います。メイさんとナギサさんだったからこそ成立したものだと思います」と持論を明かした。
TBS10月期、改編率は?
バラエティでは、『マツコの知らない世界』『水曜日のダウンタウン』、週末の『ジョブチューン~アノ職業のヒミツぶっちゃけます!』『坂上&指原のつぶれない店』が堅調に推移し、4⽉に改編した月曜『CDTVライブ!ライブ!』や『アイ・アム・冒険少年』、日曜『バナナマンのせっかくグルメ!!』もファミリーコア層の支持を着実に拡大。NP(ノンプライム)帯では、平日(月~木)9時55分からの30分枠で、おうちにいながら人気トレーナーと健康美を目指してエクササイズをする、新番組『Let's!美バディ』を編成。誰でも楽しく簡単にできるフィットネス番組となっている。
改編率は全日5.36%、ゴールデンタイム(19時~22時)4.76%、プライムタイム(19時~23時)11.25%。(modelpress編集部)
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