田中圭「おっさんずラブ」に誇り「史上最低の視聴率で獲ったと思う」<東京ドラマアウォード2018>
2018.10.25 19:37
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俳優の田中圭が25日、都内にて行われた「国際ドラマフェスティバル in TOKYO 2018」のメインイベントである「東京ドラマアウォード2018」授賞式に出席。『おっさんずラブ』(テレビ朝日)が今年の作品賞<連続ドラマ部門>グランプリ、そして個人でも同作で主演男優賞を受賞し、式後に報道陣の取材に応じた。
田中圭&吉田鋼太郎が揃って登壇
『おっさんずラブ』は、主人公のモテない独身男・春田創一(田中)を、ピュアな乙女心を持つ上司・黒澤(吉田鋼太郎)とイケメンでドSな後輩・牧凌太(林遣都)が取り合うという“全員男”のカオスなコメディーながら、名役者たちの熱演と純愛ストーリーが話題を呼び、熱狂的な視聴者を生み出した。「嬉しいです。自分が個人的に賞を頂くのは今年までなくて、賞のこと考えて役者やってるわけじゃないし、作品中も考えてないですけど、いつかもらえたらいいなとは思ってたんですけどまさか助演の前に主演を獲るとは夢にも思ってなくて。キャストとスタッフの皆がくれた賞だと思うので、頂きまーす(笑)」と素直に喜びを表現した田中。
SNSでの反響の大きさも評価され、グランプリに選ばれたが、視聴率としては最終話が5.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)で自己最高と、大きな数字には結びつかなかった。田中は初回の2.9%という視聴率発表後にスタッフから謝られ、「面白かったから全然気にすることないよ。逆にやめて。数字を取りにいこうと思って連ドラにするんだったら、まずタイトルは『おっさんずラブ』じゃねーよ、って話もしたし、ブレずに楽しいと思うこと、好きだと思うことを真剣にやろう」と話したという。「数字的には跳ねることがなかったんですけど、その分思いが届いた人が沢山いて、視聴率で見えないものが確かにある。数字が良くて上がることに越したことはないんですけど、囚われずに面白いと思う作品を作ってきたのが日本のドラマだと思うので。オリジナルの楽しさとか純粋に皆が作りたいものが届いて。このグランプリを多分、史上最低の視聴率で獲ったと思う、それでも誇れる。これからも自分たちのやりたいものを貫ける作品が増えたら良いなと思う」とドラマ界全体に対する熱い思いを語った。
同ドラマをきっかけに、今年改めてブレイクした田中だが、変化を聞かれると、「取材が増えました!いままでオフだった日が取材デーになって、オフが減ったりとか。今まで現場の密着とかなかったんですけど密着されたりとか。僕自身はあんまり変わってはいないですね」とあくまで自然体。
田中にとってどんな作品になったか、という質問には、熟考した後に「スタートになりました」と晴れやかな表情で回答。2016年末の単発作品から始まり、連ドラ化した同ドラマ。「18年やってきて、主演でやることはほとんどなくて。連ドラからスタートだったら主演は僕でないと思うですし、とにかくやりきろうと思って。18年の集大成だと思ってやったんですけど、『意外とまだまだ作れるんだ』とか『もっと良い現場いっぱい作りたいな』とかそういう色んな次への感情がうごいて、スタートに過ぎなかった」と理由を語り、最後は「『おっさんずラブ』以上のものをやらなきゃしょうがないんで」と今後に向けて俳優として満足しない姿勢を見せていた。
この日は、部長こと黒澤を演じた吉田も助演男優賞を受賞し、久しぶりに2人が揃って登壇した。
「おっさんずラブ」がグランプリ&「アンナチュラル」が最多6冠
今年で11回目となる「東京ドラマアウォード」は、作品の質の高さだけではなく“市場性”“商業性”にスポットを当て、“世界に見せたい日本のドラマ”というコンセプトのもと、世界水準で海外に売れる可能性が高い優秀なテレビドラマを表彰している。主演女優賞は『アンナチュラル』(TBS)の石原さとみで、同ドラマは同賞のほか、主題歌賞(米津玄師『Lemon』)、優秀賞、脚本賞(野木亜紀子氏)、演出賞(塚原あゆ子氏)、特別賞を獲得し、最多6冠に。助演女優賞は『陸王』(TBS)の阿川佐和子が受賞した。(modelpress編集部)
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