鈴木京香(C)モデルプレス

鈴木京香、不朽の名作への挑戦「プレッシャーはまったくありませんでした」 藤原竜也との13年ぶり共演にも手応え

2017.04.02 12:00

日本を代表するミステリー作家の森村誠一氏が1976年に発表し、翌年には岡田茉莉子・松田優作の主演で映画化された不朽の名作『人間の証明』が4月2日よる9時より、鈴木京香&藤原竜也のW主演でテレビ朝日系にて放送。撮影を終えた鈴木が同作へ懸ける想いを語った。

  

不朽の名作「人間の証明」とは

松本清張の『砂の器』(1961年)と双璧をなす「昭和を代表する名作ミステリー」として名高い原作。殺人犯を追う刑事を描く「本格捜査ドラマ」であるとともに、激動の戦後を必死に生き抜いた「ひとりの女性の数奇な一代記」であり、家族の絆と崩壊を描く「ホームドラマ」であり、そして「国境を越えた親子愛の物語」であるともいえる。

これまで、設定等を変えドラマ化が幾度も重ねられてきたが、今回は原作に忠実に「終戦直後から1970年代の昭和」を背景として、普遍的な訴求力に富むストーリーを映像化。母親に捨てられた過去を持ち「母性」に対する不信を抱く棟居刑事を藤原が、家庭や地位、名声を守るために「母性」を捨てた美容家の八杉恭子を鈴木が演じる。

藤原竜也と13年ぶりの共演

藤原との共演は、大河ドラマ「新選組!」(2004年)以来13年ぶり。「『新選組!』はとっても仲がよくて、私はそれ程参加することはできなかったのですが、毎年、『新選組!』の集まりがありました。藤原さんの舞台を観たこともありましたので、そんなに久しぶりという感覚はありませんでした」と藤原との縁を紹介。

また、今作で共演した感想については、「以前から上手で、全力でお芝居をする方でした。お芝居を観に行ってもそうでした。今回もセリフを通して役を伝える集中力がさすがだなと思いました」と絶賛。「彼の気持ちも伝わるし、私のこともよく見てくれていますし、向き合った相手のことをしっかり見ながら、役同士でしっかりと、やり取りができたと実感できましたので、有難かったです」と藤原への感謝の言葉を口にした。

鈴木京香(C)モデルプレス

印象に残っているシーンは?

2人シーンでは、取り調べの場面が印象に残っているそうで、「私が役として自分のしたことを振り返っているとき、藤原さんも役として憎んでいる母のことを思い出しているのだろうと感じた瞬間がありました。そのシーンは本当にいいシーンになっているのではないかなと思っています」と手応えを掴んでいる様子。

「12月の冬の京都で撮影しました。夏のシーンもあり、大変なこともありましたが、現場はとってもスムーズに進みました。『こんなに仕上がりが楽しみな作品はなかなかないね』と藤原さんとも話していました」とも語った。

重役に挑む心境「プレッシャーはまったくありません」

また、過去に岡田が演じた役に挑んだことには、「自分が観たときに素敵だなと思った役をやっていた女優さんと比較されるのは、ある意味光栄なことでしかありません。プレッシャーはまったくありませんでした。少しは感じてもいいくらいですが(笑)」と重圧はなかったよう。

「とにかくあの役がやれることの幸運みたいなものをひしひしと感じました。これが5年早かったら、別の年上の方が演じられたでしょうし、5年遅れていたら年下のどなたかがなさる役だと思います。その意味では、私にやらせて頂いたことにみなさんに感謝しています」と八杉恭子を演じることができた喜びと感謝をあらわにした。

鈴木京香「とっても興味深く映るはず」

そして、「不朽の名作に触れて、現代に通じるものはあった?」の質問には、「肉親に対する思いでしょうか」と鈴木。「愛は、自分の親だからこそ、子だからこそ深いですし、逆に、親だからこそ、子だからこそ、恐ろしかったり、憎しみのようなものを抱いたりすることがあるというのは、ギリシャ神話の頃からずっと同じようにあると思います。突き詰めていくと、自分の分身のように思うものに対しての愛情の掛け方というものはドラマを生むし、家族に対する思いは、過去でも、現代でも、ドラマになる大きなテーマなのでしょうね」と想いを馳せた。

さらに、現代に届けられることについては「良いとか、悪いとかではなくて、作品で描かれている“生きるための力”というものは、今の私たちにはとても興味深く映るはずです」とコメント。「私達が描いたドラマから、必死で生きることの凄さや、自分の想いを遂げるまでの意志の強さなどに、強い驚きを感じていただけると思います」と語った。(modelpress編集部)
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