妻夫木聡、最優秀助演男優賞で“恋人”綾野剛ガッツポーズ&歓喜のハグに会場沸く<第40回日本アカデミー賞>
2017.03.03 21:43
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「第40回日本アカデミー賞」授賞式が3日、都内で行われた。最優秀助演男優賞が発表され、映画「怒り」で俳優の綾野剛と同性愛カップルを演じきった俳優の妻夫木聡が受賞した。
最優秀助演男優賞は
妻夫木は受賞を受け「あーー…ありがとうございます。この後、舞台(の仕事)があるのですが、ぎりぎりまで待っていて良かったです」と感無量のあいさつ。2011年「第34回日本アカデミー賞」で妻夫木は、主演映画「悪人」で最優秀主演男優賞を獲得したが、当時式に出席できなかったため「今回はこの会場でみなさんと喜びを分かち合えることを嬉しく思います。小さい頃から特に何の取り柄もなかった自分が、今俳優をやっていること自体不思議ですが、素敵な賞を俳優でもらえたという現実が夢のようです」と語った。
また、授賞式に出席していた綾野は最優秀助演男優賞が妻夫木と発表されると、思わず噛み締めたガッツポーズ。妻夫木はそんな綾野との二人三脚に「これも綾野剛くんと一緒に作り上げた役であって、李(忠相)監督が東京(編)は『お前に任せた』って言ってくれた一言や、『お前に救われた』と言われたのは僕の一生の財産となりました。ありがとうございました」と感謝した。
妻夫木はこの後ステージから降段すると、一目散に綾野のもとへ。そのまま熱いハグを交わすと、会場からはどよめきが起こり、2人を囃し立てていた。
綾野剛&妻夫木聡、公で語り合う
司会の西田敏行は妻夫木に「こんな難しい役を…すごかったなぁ」と言葉をかけると「(男性の同性愛者が惹かれ合う姿を描く2006年の映画)ブロークバック・マウンテンを李監督と観て、日本の差別社会がある中で同性愛者の純愛を描いた作品をやりたいなと思っていました」と話し、初共演の“パートナー”綾野について「剛がいてくれたからこそ、僕自身も優馬(妻夫木の役名)として生きられた。同じ思いでずっと一緒にいてくれた。作品に対する姿勢や取り組み方が似ているので、ある程度の覚悟を持って役のためだったらどれだけでも命ををかけられる。純粋に行動に出た」と振り返った。さらに綾野との役作りについて「何回も話しますが…2週間くらいホテル暮らしてました。2人で同じ部屋で一緒にお風呂入ったりとか、ベットはツインだったので別でしたが(笑)。いつも(綾野が)寝坊して僕が起こしてあげたり、半身浴しながら真剣に台本読んだりしてるんで『なに台本読んでるんだよっ!』って言って入っていったり…ラブラブしてました(笑)」と明かした。
これを受けて綾野はステージ下から「今でも愛おしい時間でした…」としみじみ発すると会場がざわついたが、続けて「今そこに(ステージに)妻夫木さんが立たれている姿を見て、ものすごくぐっときています。妻夫木さんがいなければ存在しなかったし(綾野が演じた)直人を、僕を、愛して下さったことによって、妻夫木さんがそこに座っていると思うと…綺麗事抜きに嬉しいです」と愛を込めてメッセージを送っていた。
綾野の熱いメッセージを受けて妻夫木は「いやちょっと…若干会場が引いている…(笑)」としつつ「うれしいです!」と照れながら返していた。
なお、助演男優賞はほかにも「永い言い訳」で竹原ピストル、「怒り」で森山未來、「聖の青春」で東出昌大、「SCOOP!」でリリー・フランキーが受賞した。
「第40回日本アカデミー賞」
「第40回日本アカデミー賞」は、2015年12月16日から2016年12月15日までに東京地区において有料で初公開された優秀な劇場用映画及びアニメーション作品を表彰。優秀主演男優賞、優秀主演女優賞などを受賞したものから各最優秀賞を決定する。区切りの40回目を迎えた今年の司会は、日本アカデミー賞協会・組織委員会副会長の俳優・西田敏行と、第39回最優秀主演女優賞を受賞した女優の安藤サクラが務める。(modelpress編集部)「第40回日本アカデミー賞」主な受賞者・作品一覧(五十音順)
優秀作品賞:『怒り』、『家族はつらいよ』、『シン・ゴジラ』、『湯を沸かすほどの熱い愛』、『64-ロクヨン-前編』優秀脚本賞:新海誠『君の名は。』、中野量太『湯を沸かすほどの熱い愛』、久松真一/瀬々敬久『64-ロクヨン-前編』、山田洋次/平松恵美子『家族はつらいよ』、李相日『怒り』
優秀主演男優賞:綾野剛『日本で一番悪い奴ら』、岡田准一『海賊とよばれた男』、佐藤浩市『64-ロクヨン-前編』、長谷川博己『シン・ゴジラ』、松山ケンイチ『聖の青春』
優秀主演女優賞:大竹しのぶ『後妻業の女』、黒木華『リップヴァンウィンクルの花嫁』、広瀬すず『ちはやふる-上の句-』、宮崎あおい(※「崎」は正式には「たつさき」)『怒り』、宮沢りえ『湯を沸かすほどの熱い愛』
優秀助演男優賞:竹原ピストル『永い言い訳』、妻夫木聡『怒り』、東出昌大『聖の青春』、森山未來『怒り』、リリー・フランキー「SCOOP!」
優秀助演女優賞:石原さとみ『シン・ゴジラ』、市川実日子『シン・ゴジラ』、杉咲花『湯を沸かすほどの熱い愛』、広瀬すず『怒り』、宮崎あおい(※「崎」は正式には「たつさき」)『バースデーカード』
新人俳優賞:杉咲花『湯を沸かすほどの熱い愛』、高畑充希『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』、橋本環奈『セーラー服と機関銃-卒業-』、岩田剛典『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』、坂口健太郎『64-ロクヨン-前編』『64-ロクヨン-後編』、佐久本宝『怒り』、千葉雄大『殿、利息でござる!』、真剣佑『ちはやふる-上の句-』『ちはやふる-下の句-』
優秀監督賞:総監督・庵野秀明/監督・樋口真嗣『シン・ゴジラ』、新海誠『君の名は。』、瀬々敬久『64-ロクヨン-前編』、中野量太『湯を沸かすほどの熱い愛』、李相日『怒り』
優秀アニメーション作品賞:『君の名は。』、映画『聲の形』、『この世界の片隅に』、『ルドルフとイッパイアッテナ』、『ONE PIECE FILM GOLD』
優秀外国作品賞:『オデッセイ』、『ズートピア』、『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』、『ハドソン川の奇跡』、『レヴェナント:蘇えりし者』
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